SS クリスマス シュガー
風呂から上がって、奇妙なにおいがするシャンプーに、俺が微妙な顔をしてると、明日菜がクスクス笑う。
リビングにめずらしくテレビがついてる。
産休にもうすぐはいる明日菜のテレビ番組は、最近あまりない。しかもバラエティー?
ーそもそも明日菜って、俺の前でテレビつけないよな?
つい、ちっちゃい男だけど、些細なことで嫉妬するし、わりと最近知ったけど、明日菜限定で、かなり自然薯だ。
めちゃくちゃネバネバ、ネバネバオールスターズいけるぞ?オクラ、めかぶ、納豆、じゅんさい、こんぶ、etc。
わりとどんぶりで夏場は食いやすいけど。
なんか主役忘れた気もするけど?
ーなんかいたよな?ネバネバクイーンみたいなの?
「あっ?どう?そのシャンプーのにおい?」
明日菜がきいてきたけど、においならさ?
「犬の気持ちがわかった。シャンプー苦いな?」
「自分からペロペロするからでしょ?はい、お水」
明日菜がミネラルウォーターをくれたから、一応大人しくのむけどさあ。
「まだ苦い」
「えっ?ほんとうに?大丈夫?」
人間用で(犬用も)毎日使えるなら口に入ることくらい(原液ゴクゴクは別)として、わかるだろに。
そこまで苦くない。
だから柴原なら,ミネラルウォーターすら出さないけど。やっぱり、だから明日菜は可愛い。
「大丈夫。デザートもらうから」
「えっ?ケーキ?」
振り返った明日菜の華奢な肩を抱き寄せて、俺はそのあまい口を堪能したんだ。
リビングで明日菜が最近、旦那に抱いてる不満。
ー妊娠を気にかけてスキンシップがへった?
なら、たっぷり明日菜を堪能しますよ?俺は。
ただ、明日菜にはわるいけど、お腹の大きな明日菜に俺はどうしても、心配がきちゃうか。できると知識でわかるけど。
ーごめんな?
「愛してる」
囁きながらだんだん、身体らの力がぬけていく、明日菜の唇をただ堪能し、
「俺が明日菜を洗っていい?」
「恥ずかしいから、絶対、だめ!」
蒸気した潤んだ黒いきれいな瞳で、見つめられたら、
お腹の赤ちゃんごめんなさい?
俺は明日菜をゆっくり抱き上げていた。
「春馬くん?妊娠中だよ?」
「大丈夫、添い寝するだけだよ?たくさんスキンシップしてやるよ?」
さわやかに笑ってやったら、
「…ばか」
俺のトレーナーに顔を隠すように埋めたけど、隠れてない耳が真っ赤になってる。
俺の奥さん、可愛すぎない!
って俺は笑ったんだ。