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SS. オルゴール


すいません。


私生活がバタバタで、少しのんびり系の大人版SS挟んでます。


中学生版は中学生版の方がスムーズに読めるかもです。使い方わからず、すいません。

「ね?春馬くん。私もかわいいウッドパズルがほしいな?」


明日菜が黒い瞳で俺を見上げて、ちょっと首をかしげた。


さすが日本が誇る若手人気女優、絵になるが。


「新しいCMかなんかのセリフか?もしかして、パズル会社のCMか⁈」


それなら試供品とかもらえるのか?


俺のテンションが一気にあがる。もちろん、内心で、


ー俺の奥さん、今日もめちゃくちゃ可愛いくね?


って、排水管から空に、大ジャンプしたくなる。


そういえばこの間、空ちゃんにまた土管のひげのおじさんつくって、ってせがまれて、菓子箱と輪ゴム、ビニールテープで、ヒャッホーイ作った。


水鉄砲の輪ゴム版みたいなやつだが、空ちゃんには大ウケしてる。


問題は、おれはまだウシ様を超えないらしい。最近、高校生になった萌ちゃんは、休日も部活に行ってるらしく、あまりあえない。


ーさびしい俺がいる。


文化部って忙しいんだな?


となりの一尉も苦笑いしながら、少し寂しそうにしていた。


「パズルのCMはないけど。かわいいパズルを私も春馬くんからプレゼントして欲しいな?って思ったの?」


「えっ?」


俺が驚いて明日菜をみたら、明日菜は、ちょっと警戒したような表情になる。


「そりゃ記念日じゃないけど」


「えっ?」


「ジグソーパズルのトーマスキンケードさんの絵は好きだけど」


「えっ?」


「いいじゃない?私だって春馬くんが夢中になってるウッドパズルの世界に入らせて?」


「Welcome to my world?」


「Yeah, let me in.」


明日菜って発音いいよなあ?やっぱり耳がいいんだろうなあ?


俺は素直に首を傾げた。


「バーディガーディで遊んでるよな?」


「あれはイケカマ係長さんのために作ってたんだよね?」


「恐竜やドラゴンは?」


「空ちゃんにあげちゃうでしょ?私もいらないし。この子とのんびりできるウッドパズルってない?」


そうお腹を撫でながら、言われて、俄然俺はやる気をだした!


「明日菜と赤ちゃんのためだよな?」


いそいそとネットショップをあさりだした俺の耳に、


「私だけ、って言ったらよかった」


ってなんか明日菜のすねた声が聞こえてきたけど、ちょうどいいのを見つけて、俺はハイテンションになった。


後日、盛大に完成後、やらかしたが、


ーようこそ?この世界へ?って言える日を待ってるよ?


「可愛いの作るから」


まだすねてる明日菜を抱きよせて、軽く額にキスをした。


「春馬くん?」


「大丈夫だよ?俺のいちばんは、ずーっと明日菜だけだよ?」


「…真央は?」


「それも大丈夫だ。柴原は俺の魔王だから異世界にいる」


って胸をはってこたえたら、ため息を明日菜がついた?


あれ?


「それって、やっぱり、真央は特別なんだよね?」


「だって柴原だし?」


柴原は柴原だぞ?


首を傾げる俺に、明日菜はまたため息をついた。


「それ以上は言わないで?真央でも嫉妬しちゃうから」


って、両手を首にからめて、明日菜が俺の唇を塞いだ。


優しい世界に、


あのオルゴールのような世界に、はやくなるといい。


そうおもうんだ。


ー俺の奥さんめちゃくちゃ可愛い!ってはしゃぐ俺のウッドパズルは、


逆走したんだな、これが。






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