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ラッシー
ラッシーと呼ばれて、もうどれくらい経つだろう?
この家にくるまでは、チビとか、ベイビーとか?適当によばれていた。
ぼくにラッシーっ名前をつけたのは、この家の唯一の女の人だ。
ぼくのそばにいる、ハルマは、いつも、
ー母親、って言う。
ぼくを可愛がってくれていたハルマが修学旅行とやらに行って、ぼくの散歩は、タツキがしてくれたけど。
ごはんは、母親からもらった。
ぼくの頭を撫でながら、
ーなんかさびしいわね?ラッシー。いつかあなただけになるのかしら?それとも、あの子はあなたなら、連れて行くかしら?
そう寂しそうに笑ってた。
優しい手でぼくのながい毛をブラッシングしてくれて、
ーまた泥まみれになるでしょうね?
って笑った。