第30話 彼女と彼氏とサンドイッチ。
朝ごはんを食べてから、春馬くんに促されて私は身軽な格好をした。
そとはもう桜のシーズンだけど、
「うーん?いまから行く先にはないけど、途中でちらほら見かけるとはおもうぞ?」
って春馬くがわらった。
「どこに行くの?」
「歴史的にもとても重要な場所で空ちゃんも萌ちゃんも凜ちゃんも大喜びな場所?」
「歴史?大宰府とか?」
「うーん?もっとすごい規模かなあ」
春馬くんが首をかしげている。
私は福岡を修学旅行で訪れていたけど、大宰府関係以外に歴史的な場所ってどこだろう?水城跡?たくさん遺跡があるのはしっている。
志賀島の金印は有名で必ず歴史でもならうし、まあ、ふつうに朝鮮半島とも近いとはおもう。
よくクジラや海洋生物と事故をおこす高速船がはしってる。
あのかぶとむしのやつ。
海洋生物との事故は避けようがないよね?
あれも動物保護団体がうごいているのかなあ?
・・・まさかね。
なんでもかんでも糾弾していたら、それはもはや違う団体になるもん。
うーん?
文化の違いって難しいなあ。
真央が言っていたなあ。空港の荷物検査で働く犬の特集番組があって、よくアジアの一か国が問題になるんだけど。
たしかにすごい理屈でくるけど。
・・・なんで向こうはパスできたんだろ?
だし、
「私たちの大学の仲間にふつうにいるのよねえ。同じゼミにいてさあ、みんながみんなじゃないって怒っていてさ。そして、日本人はなんでもかんでも一緒みたいな報道するのかなあ?私たちからみたら変だよ?」
って言われたらしい。ちなみに、真央からみても普通の子で、日本人よりもずっと優秀な子らしい。モラルも日本人より守ろうとしていた。
実際にそれをみた真央の姪っ子に、
「○○ってバカなの?!」
って言われてぎょっとして、
「ちがうよ。ただの文化と価値観の違いだよ?みんながそうじゃないよ?そうじゃない人たちだってたくさんいるんだよ?」
あわてて説明しても姪っ子は首を傾げたらしい。
幸いにも真央のお姉さん家族はきちんと客観的にみる人たちだったから、ちゃんとフォローをいれてくれたらしい。
かならずすべてじゃないと注釈はいれてほしい。
日本人だってわりと税関でもめてるんだけどなあ。
あの映像は流さないのはなんで?
とはおもうし、
・・・犬はかしこいなあ。なんだけど。
私もその話を真央からきいてきょとしたし、もっといば真央は姪っ子たちが面白がってゲームのかわいいキャラクターをオノでハズバスやっているのをみて、胃が痛くなったらしい。
あわてて、キャラクターがかわいそうだからダメっていったら、
ーゲームだからいいでしょ?
ってわらったらしい。
―ゲームでも痛いし、絶対にダメだよ。
繰り返し何度も教えたらしいけど・・・。
ー理解はしてないだろうなあ。
って真央は悔しそうに言っていた。だってネット動画で大人がおもしろおかしくやってる。
どんな有名でいまは善人扱いになっている人たちも、昔は平気で危ないことをしていた。氷のお風呂に入る。
心臓が弱い人なら一発アウトだ。
真央はすべてのユーザーを信じたらダメだと教えこんだって言ってる。
あれはあくまでもマネしちゃダメな世界だと。
・・・ほんとうは色々とためになる動画を細々と真面目にやっている人が多いことはしっているけれど。
それがお金がからむから、もうきっと子供たちの目に触れる動画は健全なものは無理なんだ。
徹底的に自衛を教え込むしかないって真央はいって。
ーごめんね?明日菜。明日菜の映画を私はある程度の年齢まで制限するよ?
って真央は言った。
私はそれでいいとおもってるけど。
それでもー。
「明日菜?だいじょうぶか?」
春馬くんが私の顔を心配そうにのぞき込んだ。
私ははっと我に返った。
「あっ、ごめん」
「いや、謝ることないけど。そろそろ軍曹たちがくる時間だから食べてしまおう?」
「うん」
私は残りのサンドイッチを食べながら、
ーけっきょくどこにいくんだろう?
って思った。
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