3 皆おいでよ! 超易異村(ちょうやさいむら)
プロット考えて気が進まず一週間以上腐っていた作者です。
一応書いたらこれはプロットか? 俺はもうダメだ(´+ω+`)
なので、脱線せずに連載だけに集中します。
プロットもどきをみながらですが。
連載中で埋もれたくないので読んでくださいね。
俺の故郷である超易異村にたどり着く。
どこまでもレトロを感じる村の風景。それ以外は異郷やら魔境といった恐ろしいものを感じさせない。
至って普通の村だ。俺が街で高校に通っているが、そこの地域でもこのくらいの風情はある。
だけど、どこか街は俺には合わないと前に言ったが、ここにしかないものがある。
擬人と呼ばれる種族の存在だ。
「ラッコ~。あら、殿太君久しぶり」
「ああ、ラッコアラさん」
ラッコアラさんと呼んだ人物はラッコとコアラあわせた着ぐるみをきてユーカリの木にしがみつきながら海産物を食しているというわけがわからない女性だ。
ちなみに超易異村には人口の内海がある。そいうところだけはやたらと文明が発達している。
「ラッコアラさん。アニメ化ザリガニ見ませんでした?」
「ラッコ~。ザリガニちゃんね。怪我して村の療養室にいったラッコよ」
「そうですか。ありがとうございます」
「どうかしたラッコ?」
相変わらずユーカリの木に抱きつくスタイルは変えずラッコアラさんは心配そうに聞く。
「俺と歩也とで怪我させてしまい……」
ラッコアラさんは悲しそうな表情をしてから。
「そう、私たち外来種の擬人とMOEピュアは争っていたものね」
「しかたないですよ。外来種の擬人さんは村に馴染むのがむずかしいですから。俺たち村人もよそ者は受け入れない閉鎖的な思考ですし……」
「でもね。殿太君、歩也君とアニメ化ザリガニちゃんとの勝負に友情が生まれて、それを見ていた私たちは感化されて仲良くなれたでしょ? ちょっとした衝突は馴れ合いじゃないかしらねラッコ」
「だと、いいんですけどね。あいつに攻撃すること自体、俺たちが悪い」
「そうね、女の子を吹っ飛ばしたりしてはいけないラッコ」
「俺、アニメ化ザリガニに謝りにいきます」
そう言って、俺は療養所までダッシュする。
「まって! 殿太君。ザリガニちゃんは今……」
俺は焦っていたので最後まで話を聞かずにいた。しかも、いつもは知っていることの初歩的なミスを犯しに。擬人に対して初歩的なミスを。
療養所の扉を開きアニメ化ザリガニがいると思えるシルエットがカーテンから見える。
俺はカーテンを開き、大声で謝る。
「ごめん! アニメ化ザリガニ。意味もなく攻撃し……て?」
あれ?
あれ?
あれれれ? しまった!
「な、なななな! カニ」
すっぽんぽん♪ すっぽんぽん♪ 脱皮中でした。
「カニー! カニー! どういうことカニか? 変態、エッチ、覗き魔! 殿太がそういう奴だとは思わなかったカニよ」
俺は慌てる。とりあえずカーテンの外にでる。
そうだった擬人の怪我の療養は着ぐるみを脱いで新しい着ぐるみに着替えることだった。それが擬人でいうところの脱皮。
「すまん、しばらく離れていたから忘れていた」
「本当カニ~か? ま、まあ相手が殿太だから許すカニよ。歩也だったら殺すところだったカニね」
歩也はしつこく俺に付きまとうから武力行使で悶絶させている。あいつの男同士でセクハラするのをどうにかしてほしい。俺は本気でキレてしまいぶっ倒してしまった。しばらくは再起不能だろう。まあ、あいつがいたほうがこの惨事を防げたのかはわからない。
「ところでザリガニ」
「なにカニか?」
「お前が外界と村をつなぐ親善大使になったって本当か?」
「まだ、行動はしてないカニがそうカニよ。殿太にも助太刀してくれと連絡しようとしたのに手刀は食らわすはキラキラビーム浴びせるはまったく酷いカニよ!」
俺は慌てて取り繕う。
「お前が外界に出たら騒ぎになるとおもってさ。すまん」
「やれやれ、殿太も知らない様子カニね。擬人と人類が仲良くするためにここ超易異村を開放することになったカニよ」
「世の中かわったものだ。よかったじゃないか」
「ところが困ったことがおきたカニ。これを良いと思わぬ擬人たちが外の世界で悪さをするカニよ」
「まあ、お前たちは今まで隔離されて生きてきたもんな。不満はあるよな」
「わ、私は……殿太達人間はきらいじゃないカニよ」
「俺だってお前達擬人が悪い奴なんていないと思っている」
アニメ化ザリガニは着ぐるみを着替え終わったのかこちらに近づき俺に抱きついた。
「お、おい」
「だから、私たちで擬人と人間のわだかまりを消すために村おこしするカニよ!」
「村おこしって言っても何をするんだ?」
「それは、私と殿太で考えるカニよ」
「まだ、案がないんだな……」
俺頼りかよ。少し呆れた。こいつの人懐っこい抱擁で誤魔化しても無駄だぞ。
「まあ、一つは外に出ていった擬人を説得するカニね。人を良く思わない擬人がいたら向こうも仲良くなれないカニからね」
「そうだな、まずは身内から正すか」
「私の脱皮を見たカニから、このくらいは殿太も手伝うカニよ」
そのことは忘れてほしい。そんなことを言わずとも手伝いはするつもりだ。
俺は抱きついているアニメ化ザリガニの頭を撫でた。
スクロールでないことを祈るのみ(^ω^)