2 二人はMOE(もえ)ピュア
書いていて怖いことがあります。
自分だけでよがっていることが。
よがっているのだろうか?
連載は二度はやったので少しはコツがわかるというものだろうに
怖いです。埋もれるのが。
面白い作品をかきますとしか言えない。
自信は楽しいですけどね。
読んでくださいね。
超易異村、そんな村はどこにある? それは読者様にも教えることはできない。
俺は生まれ故郷である。超易異村に帰郷することにした。
村と外界の日本との境にある場所についた。あたりは山の中、樹海の中である。隔離した世界とはいえ人外魔境が住むような不気味な地ではない。ありふれたただの山の中だ。ただし、検問所は設けてある。ただの山小屋だ。
「殿ちゃん、どうしたの? ザリガニなんか担いでさ」
検問所の検査官である村の日貫という苗字のおっちゃんだ。
「村から出ていったおめえが村さ帰ってきてさ、村さ恋しくなったか?」
「違う、日貫のおっちゃん。これ見ろよ」
「だから、アニメ化ザリガニ担いでいるのはわかっているべ」
先ほど手刀で悶絶させたアニメ化ザリガニという名の小娘は今では気持ちよく寝ている。俺に担がれた状態で。
「ZZZ……海老フライが食いたいカニ」
またもや寝言か……。こいつは雑食で共食いもするザリガニだ。与えたものはなんでも食うのでプレデターより怖い。が、基本的に人間と同じものを食う。昔、子供の頃は争ったが基本的に人畜無害の奴だ。
だけど、何故に俺を敵視した?
「殿ちゃん、海老フライってなんだ?」
「日貫のおっちゃん、エビに衣がついたやつですよ」
「もしや、天ぷらか?」
「そんなところです」
食も外界からとは閉ざされた超易異村、海老フライすら知らない。役人が村に視察するときに土産的に外界の食料とか持ってきてくれるけど村の皆は恐ろしがり食さない。
「ところでさ、お前さんを追いかけていった家のバカ息子と合わなかったか?」
「歩也も外界に行ったのか? 嫌だな」
「嫌だなとはガックシだぜ」
その声の主は俺がアニメ化ザリガニ担いで無防備をいいことに鋭い手つきで俺の胸を揉もうとする。
が!
ガシッ! 俺は素早い動きでその手を掴む。ちょうど握手した状態になった。
「相変わらず、やるな! 殿太これはどうだ?」
片方の手で俺の股間を掴むのは毎度のことだ。これも防ぐ。これは手首をつかんだ。
「ふっ、相変わらずガードが固いやつだぜ」
「お前は男相手に相変わらず気持ち悪いヤローだな」
で、アニメ化ザリガニはどうなった? 投げ飛ばしたに決まっている。身の安全が第一だ。
「痛ぅぅぅ……痛いカニね。ああ、お前は変態相棒ホモヤ! カニか」
「日貫歩也だ。否定せんけどな」
「否定してくれよ……」
頼むから。
もと相棒の歩也は村で少子化した上で男ばかり生まれたので男色に走ったぽい。と俺は信じたい。
というより、今の時代男色なのはいいが俺に手をだすのは勘弁してほしい。
擬人のアニメ化ザリガニなど擬人生物は内緒だけど村に沢山いる。異種族結婚もある。つうか、擬人生物は女の子が多い。そっちに手をだせ! ホモヤじゃなく歩也よ。
こういうわけわからない村は当然古来より異端扱いされている。異端は消毒だ! で殲滅できずにいる人間が外界と接触をさけることを条件に超易異村をつくり今日までに至る。
しかし、海外でも擬人はいるらしく、アニメ化ザリガニなどは外来種で超易異村におしつけられていたのである。
歩也と俺は外来種との対立で村が荒れていた十年前、擬人をと戦うマジカルセイントガール……。
考え込むと俺の私服は入れ替わりなにかピンク色した布地に絡まれると着衣がかわる。ひらひらしたキュートな服に。
「マジカルセイントガール、MOEピュア見参!」
「うげげげげー気持ち悪いカニよ」
女の子不足で白羽の矢がたち、俺たちは一時的に男の娘になるハメになる。男の娘魔女っ子だ。ちなみに魔女っ子の類を生んだのは超易異村なのだ。
で、俺たちは女装で仲良く手をつなぎながら名を名乗る。アニメ化ザリガニでなくとも気持ち悪がるには十分だ。俺も気持ち悪い。中にはカッコイイなどという酔狂もいたが。ちなみに手をつなぐと返信できる仕組みだ。
歩也だけがノリノリだ! 心労がたまる。
「気持ち悪いだと? 殿太みせてやろうぜ! 俺たちの友情パワーを」
嫌だ。
俺たちはわりと細身なので女の子のフリフリしたコスチュームを余裕で着こなす。
しかし、ミニスカートからはみ出るパンツはもっこりである。
それがいきり立つのである。
「もう一度だ! 殿太! 俺たちの友情パワーだ! 友情は結ばれる」
「お、おう」
それは、友情で結ばれるではないかな?
「もう一度だ! 殿太! 俺たちの友情パワーだ!」
しつこいな! やりゃいいんだろ!
お手手にぎにぎ♥
「最悪だ! カニ。 おえぇぇーカニ」
右に同じく。
「MOEピュアああ! キラキラフラッシュ!」
しかし、二人の握り締めた手は俺の意思など関係なく友情パワーとやらが奴を容易く撃破する。ただアニメ化ザリガニは気持ち悪いといっただけで悪いことしていないのにな。
「や、やられたカニ!」
俺たちが手を握りあった状態で放つ光線にあたりアニメ化ザリガニは吹っ飛ぶ。
ここまですることあったのか? 奴のことだからこの程度で死なないだろうけど。
吹っ飛んだ方向が村中の方だ。
「お前たち! なにしてくれるだ! アニメ化ザリガニは今では村と外界を結ぶ親善大使だぞ」
「え?」
「知らねえよ! オヤジ」
「このバカ息子達がお前たちだけではなく外界に憧れる奴はいっぱいいるだ。そこで役人さん達と話し合ってな、まずは擬人の先入観を消そうってなったんだぞ」
「それで、アニメ化ザリガニかよ。もっと品がいい擬人はいるぞ」
「殿ちゃん、あいつは人懐っこいところがあるだろ? 擬人と姫路家の終戦もアニメ化ザリガニの娘っ子のおかげだしな」
「そうだな、幼い頃のあいつが必死で仲立ちしてくれたよな。そうだよな……信じるに足りるな」
「くそ~。ザリガニめ! 俺の殿太を、俺の殿太を」
はい、気持ち悪いからやめましょう。
「で、お前は外界にでて気になった女の子はいたんだろ?」
「いたな。いたけどな、殿太を超えるというと……」
はい、無視しよう。
でもな、あいつは俺を敵視したよなMOEピュアを。MOEピュアだけは許せないのか? 憎しみは感じなかったが。
「くそー俺の殿太を」
ああ、なんとなくわかったけど寂しかったのかもな。
そう思うと俺はアニメ化ザリガニが吹っ飛んだ方向へと走る俺がいた。
「まてよ! 殿太~ぁぁぁ」
変態も俺に続く。歩也の奴も昔はザリガニが好きだったんだが……思い出してくれないかな。
俺に執着してもしょうがない。
どいつもこいつも困ったものだな。
スクロールじゃないですよね( ´▽`)?
とりあえず、執筆しまくろうとおもいましたが、一時脳内プロットを文字化してから続きは書きます。なるべく短縮した時間でやりますので、恐ろしく放置はしません。
プロット書いたら連載開始しますので見捨てないでくださいね。
まだ、二話だけどね(^ω^)