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➖閑話 〜リッツ・ルダートに舞い降りた天使〜➖

本日2話目です。

俺の名前はリッツ・ルダート。プランツェ王国の騎士団副団長をしている。

そんな俺は子供が好きだか、子供に怖がられる。

理由は簡単、俺の顔が強面だからだ。

俺の顔の遺伝子は両親の良いとこ取りならぬ、悪いとこ取りだったと言えよう。

兄と姉は両親の良いとこ取りだったのに関わらずだ。兄と姉は、母のキツイ目つき意外が母似で、父の目尻の下がった優しい目が似た。

代わりに俺が母のキツイ目つきに似て、父の目以外の輪郭からパーツが似た。父の顔は、獰猛なアーベ(熊)が何故か優しい目をしていると言われる様な顔だ。つまり俺の顔は、獰猛なアーベそのものになる。

そんな顔は誰だって恐れるだろう。


今日のこれからの護衛&監視の任務を思うと複雑だ。

その護衛&監視対象者が3歳の女の子ときている。この女の子は部下の娘でもあり、国からの要監視対象となっている、特殊な女の子だ。

今日は、その女の子の今後の運勢が決まる大切な事を行う。

それなのに、俺が護衛にいたら、顔を合わせた瞬間に泣き出して、その後の予定が行えなくなる可能性があるじゃねえか。憂鬱だ。


そろそろ、指定されていた魔法士団団長の執務室に行かないと予定時刻に遅れるが、一緒の護衛&監視任務に就く団長が戻って来ない。

団長は、見習い騎士達が昨夜起こした問題のケジメを付けさせる為に、シゴキに行ってしまっている。

おそらく、シゴくのに夢中で時間を忘れているのだろう。

なんせ団長は、外面が良く言葉遣いを丁寧にしているが脳筋だ。

顔は普通なのに、脳筋すぎて獲物を狙う目をし過ぎたせいか、目付きが恐ろしい事になっている。


従僕をしている見習い騎士に、団長を魔法士団団長の執務室に行くように言付ける。

お前ヒビリ過ぎだろう。



魔法士団団長の執務室に到着して程なくして、件の女の子が到着した。

流石、ハンスだ。時間前行動がしっかりしている。

女の子は亜麻色の髪をリボンでポニーテールに結いていて、シンプルなツツジ色のワンピースを着た愛らしい顔立ちの子だった。これは完全に泣かれるな。


魔法士団副団長のマーグナが自己紹介を始めたので、俺もしたが軌跡が起こった。

女の子ミーナちゃんは、俺を見ても泣かない上に笑いかけてくれたぞ。

うぉー、可愛いぞ!

話し掛けたいが、何を話せばいいんだ。


「あー、ミーナ。ここには副団長が2人いるから、ルダート副団長の事もリッツさんとお呼びしてはどうだ?」


ナイスだハンス。俺の子供好きは、騎士団でも魔法士団でも有名だからな。

父親の上司って事を気にして、名前呼びして良いかと思うなんて3歳児とは思えん思考回路をしてるんだな。

ハンスやシュテルネン団長が今回の事に踏み切った訳がわかる。

何時までも、鳥籠の中の鳥じゃ可哀想だし、特殊な力が有るなら万全に機したいよな。


と言うか、ヴォルの成体に甘噛みされて戯れつかれても泣かないのか。

あのデカさに鋭い牙だぞ。

こりゃ、騎士団で今から訓練すればかなりの度量が付くんじゃないか?

そう思ってたら、団長の到着だ。

今のシュテルネン団長の話が聞こえてたみたいで、早速勧誘してるな。

脳筋でも、人を見る目と才能を見抜く目が有る団長が勧誘してるって事は、武術方面の才能もあるのか。

凄いな、ミーナちゃん。


団長も来た事で、執務室から出て個人訓練室に向かった。

ミーナちゃんの隣をマーグナに取られてしまった。

チャンスを見つけて、話に参加してやる。

マーグナは魔法士団の構成を語った。それじゃあ、俺は騎士団の構成について語るか。

語り終わって自虐ネタを言えば、その話を振った事に対して、しょんぼりして謝らせてしまった。

俺は何て事をしちまったんだ。でも可愛い。


「天使だ〜!!」


つい心の声が出て、シュテルネン団長に睨まれてしまった。


それよりも、ここが訓練室か。

部屋の真ん中に【陣】が描いてあるな。

あれで測定をするのか。


【陣】をシュテルネン団長・マーグナ、ハンスの3人で起動した様だ。

暫くすると、【陣】から淡い銀色の光が立ち上り、ミーナちゃんの周りに漂い、幻想的な姿を見せた。

本物の天使の様だ。

隣の団長もこの光景に魅せられている様だ。

しかし、【陣】を起動した3人は難しい顔をして言葉を漏らしている。

何かあったのか?


先に団長がシュテルネン団長に質問をした。

どうやら、通常ではあり得ない光が発生した様だ。

シュテルネン団長たちの仮説が当たればいいんだが…。

もし、特殊の未知な力だった場合は、俺がミーナちゃんの安全と安心な生活を守る。

お読み頂きありがとうございます。


ミーナの周りの大人達が、ミーナの安全を確保する為に決意していきます。


リッツ副団長は普段は切れ者のおじ様で、ミーナの言うヘタレわんこでは決してありません。

今までの子供好きが泣かれ続けた事による反動で、反応がおかしくなっているだけです。

その事が、未熟により上手く書けなかったので、ここで補足させて頂きました。


リッツ副団長の裏設定をチラッと↓

子爵家の次男に産まれる。

実家の子爵家は、代々文官を輩出する家系だが、顔の強面具合から、幼い頃に父から剣を渡され家庭教師を付けられる。

才能があり騎士団副団長にまで登り詰める。


本日19時に本編を投稿します。

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