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5話 主人公、名を与えられ、もう一度ゲームのシナリオを振り返る。

どんどんずれてく.....。

「まずは何から説明しようかしら」


....もういいよ。この世界の事は確認済みだから。


「えっと、ですわね、ここはヴァライアル王国という所で、貴方が今ここにいる屋敷は名高い公爵のエスカルド・ドリウスの屋敷。そして、私はその公爵の一人娘、公爵令嬢ファラミリア・ドリウスよ。貴方は今、私達の養子になった。ま、私の従者という事ね。分かったわね?」


........ヴァライアル王国か。実際転生してみると案外実感が湧かないな。

花イケは、ここヴァライアル王国を舞台とした中世ヨーロッパ風の乙女ゲームだ。ま、良くあるね。そして、私の目の前にいるのが花イケの悪役令嬢、ファラミリア・ドリウスだ。

ここで、一つ疑問が出る。何故中世ヨーロッパ風の乙女ゲームなのに、学園の名前が花園学園なのか。うん。私もゲームをプレイしている時謎に思った。

後に知った事だったのだが、実は花園学園は単なるゲームタイトルなだけであって、本来の名前はメルミウス学園。全然違うね。

では何故、花園学園という名前がついたのかというと、...ほら、良く両手に花とかよくいうのがあるじゃない?学園にイケメンが沢山いて、ゲームのヒロインはイケメン達と逆ハーを築く。んで、まあ、その何て言うか、要するに花=イケメンという意味で学園に花=イケメンが沢山いるよという事らしいから花園学園という名がついたらしい。って、皆気付かないでしょ。結構意味ありげなゲームタイトル付けたけど、分からないから。普通にメルミウス学園で良いじゃん。めんどくさい事をするよね。乙女ゲームって。


メルミウス学園ってそういや、確か初等部・中等部・高等部と分かれていて悪役のファラミリアは初等部から通うんだよね。多分。そして、ゲームのヒロインは高等部から通い始める。ちなみにヒロインが学園で浮いた存在となる訳は、メルミウス学園に入学するほとんどの生徒達が初等部から入学するから。そして、ヒロインは金持ちの生活について行けず、一人孤立するのだ。でも、高等部から入学する生徒も、もちろんいるがほとんどが生まれつき金持ちの生徒ばかりだから余計ヒロインは浮くんだよね。

......ファラミリアもファラミリアだよね。ヒロインの事情を知っているにも関わらず、自分たちの取り巻きを使って嫌がらせしたりするからさ。まあ、酷いって言えば酷いよね。それで、ヒロインが学園の攻略対象達と仲良くしている所を見つけ、嫉妬したファラミリアは嫌がらせをエスカレートし、偶然ヒロインに嫌がらせをしている所を見てしまった攻略対象達が、怒りに満ち、自分たちの権力を使って学園追放となるわけだ。ファラミリアはどんなエンドを迎え入れようとも、学園追放だから可哀想だよね。そういやぁ、ファラミリアにも、攻略対象の婚約者がいたな。誰だっけ?ま、いいや。



「....分かったわねっ!!」


「えっ!あ、はい?」


「......情けない返事ね。それで、私の従者が務まるのかしら?」



知りません。そんな事。....本当にファラミリアって5歳なの?どうにも信じられないんだけど。


「貴方がぼーっとしている間に、貴方の名前決まったわよ」


「え?」


そう簡単に決まる物なのかな。名前って。



「発表するわよっ!今日から貴方の名前はサラよっ!サラ・ドリウス!私から名を与えられる何て光栄に思うことですわっ!」


......サラ・ドリウス.....。そんな名前のキャラいたのかな?少なくとも私の記憶にはサラ・ドリウスなんて名前のキャラいなかったはず。やっぱり私はモブ?でもなぁ....。あー、ファラミリアやだなぁー。さっきから上から目線すぎ。でも、下手に何かいうと面倒だからな。一応、お礼ぐらい言っておきますか。


「ありがとうございます。ファラミリア様。ファラミリア様からこんな素敵なお名前を下さり、私は幸せでございます」


不幸だけどね。


「当たり前ですわ」


イラっ。ほんとムカつくなっ!!


「しっかり、私の世話をし私の引き立て役になるのですわ」


「は、はい。」


引き立て役って.....。


「返事をしっかりっ!!」


「はっはい!」


馬鹿馬鹿しい。もうこの高飛車美少女、地獄に落ちないかな。

あ、でもいずれは恥ずかしい学園追放となるか。ま、私には関係ないけどね?


「おーほっほっほっ!サラったら正直ね。正直な従者は好きですわ」


...ストレスの溜まりすぎで死ぬかも。私。




甘いもの食べたいよー。

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