12話 主人公、イラつきながらびっくりする。
寒くなってきましたね。今回意味が分からない上に短いです。
はぁ........。どうしよう。
このまま、どこか分からない場所に隠れているのも危ない気がする。
もし誰かに見つかったりしたら大変だし...。それに、今日はあの腹黒王子が来ている日だ。どうしようもなくなる。
「はぁー.........」
「さっきからため息ばっかだよ?そんなんじゃ幸せが逃げていくよ?」
「もういいの。こんな訳の分からないキャラに転生した時点ですでに幸せなんて無くなってるから」
「...?転生?」
「あ、いやー、そのー...」
また、墓穴掘った気がする。でも、シェバードには言っても良いかも。シェバードは、優しいし可愛いし...きっと分かってくれるだろう。この事を理解してくれる人が一人でもいれば心強いしね。
よしっ!話すか!
「シェバード。驚かずに聞いてね。これは私にとっては重大な事だから」
「うん。分かった」
何だろう。何か恐い。もし、シェバードがこの事を誰かにいってしまったら?転生したのなんて私が言ってもう仲良くしてくれなくなったら?そんな不安が頭を過る。そんな子じゃないって分かってるのに...。
「どうしたの?サラ」
「え?いやっ.....」
話すって決めたんだから!ちゃんと話さないと!
「実は、私.......」
「見つけましたわよっ!!サラ!!」
ヘ?
「あ...ファラミリア様...」
何でこんな時に来るのかなー!?ちょっと私が勇気を振り絞ってシェバードに大変重大な事を話そうとしたのに!ファラミリアめっ!
「ど、どうしよう...サラ。僕見つかっちゃうよ」
「っえ!?」
そういや、シェバードはファラミリアに会いたくないからこんな場所に隠れているんだ。あれ?結構まずくね?
「サラっ!何貴方!こんな私の屋敷の薔薇園何かにいるのかしら!?せっかく今日はルイランス様がいらっしゃると言うのに..」
仕方ないだろう。墓穴掘ったんだから。そりゃ逃げる。
「ファラミリアー!見つかった?」
うげっ!腹黒王子!噂をすれば...
「あ、ルイランス様!見つかりましたわ!ここですの!」
ヤバい...。かなりヤバい...。まさかこんな所で見つかるなんて...そりゃ見つかるとは思ったけどさ。あ!シェバードは?
「サラっ!全く。本当に...あら?サラの後ろに隠れている人がいるわね。誰かしら」
「あ、いやーそのですね。ファラミリア様。これには色々な事情が」
「あらあら、良く見たら私の大切なドレスに紅茶をこぼした役立たずじゃないの。よくも私の前に顔を出せるわね。良い御身分だこと」
「..............」
「もう屋敷を追い出されたのかと思いましたわ。こんな役立たずだもの。ドリウス家の名が穢れるだけですわ。とっとと消え失せるが一番ですわ。サラ、貴方もこんな役立たずを一緒にいると穢れますわよ」
そんな言い方しなくてもいいじゃないか。シェバードは悪気があってファラミリアのドレスに紅茶こぼした訳じゃない。人間誰だって失敗することはあるのに...。そんなに責めなくてもいいじゃないか。やっぱりファラミリアは悪役令嬢にふさわしいよ。本当に。
私は貴方の従者だけど、今回は許せない。何だか、今日はちゃんと言える気がする。
「ファラミリア様っ!お言葉ですが、貴方のしている事は『人間以下だよ』
え?
「ファラミリア。君が今している事は人間以下だと僕は思うよ」
腹黒王子ーーー!?私のセリフを取るんじゃねー!
ってえ?腹黒出てますけど。どうしたこいつ。
また遅れます。