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沙耶、散策する

まだ新キャラ出れなかった…!

「おや、サーシャちゃんお散歩かい?」

「ラル君にお昼届けに行くんです!」

私が麦畑に向かって走っていると、3ヶ月で顔馴染みになったおじいさんが声をかけてきた。

最初は魔力持ちということで、珍しがられていたが、3ヶ月も経つとそれもなくなってきた。

ひとえに、ラル君と毎日のようにデートのような買い物風景や、フィンちゃんやマリアさんダイさんといるところを目撃されているからだろう。

なので村のみんなからは、ラル君が可愛がるサーシャということで浸透している。

「本当に仲良しだねぇ。気を付けるんだよ。」とおじいさんに手を降られ、私も手を振り返す。

しばらくすると、一面に広がる麦畑が見えてきた。

キラキラ輝く稲穂を眺めながら、ラル君はどの辺りか探そうとすると「お、サーシャじゃねえか」と声がした。

降り返ると、ダイさんがいた。

「ダイさんこんにちは!ラル君どの辺りにいますか?」と勢いよくダイさんにお辞儀をする。

ダイさんは「元気良いなぁ」と笑いながら私の頭をかきまぜるように撫でる。

「ラル坊なら、あっちの奥の方にいるの思うが…どうした?」

とダイさんが麦畑の左端の方を指さしながら疑問を投げかけた。

よく目を凝らすと、この村では珍しい(この村の人はほとんど全員紫髪なのだ)銀色の髪が見えた。

「1人でご飯食べるの味気ないので、一緒に食べようと思ってきちゃいました」えへへと子供っぽく笑って、ダイさんに持っているバスケットを見せる。

そうすると「サーシャの料理は美味いからなぁ!見た目は斬新だが、味はこの村の誰より美味い!そんな料理上手なサーシャの手料理をいつも食べれるラル坊は幸せ者だよなぁ~」と笑いながら私の料理をベタ褒めし始める。

何度かマリアさんの家でも、私の手料理を振舞った事がある。(その時の最初はポカンとした皆の顔が、料理を食べた瞬間にキラキラしたものになるのは何だかクセになりそう…)

それからというもの、ダイさんをはじめ、マリアさんもフィンちゃんも私の料理を気に入ってくれている。

マリアさんとフィンちゃんとは、よく料理講座を開いて私の世界の料理を広めている。

まだまだ2人とも手が馴染まず、失敗も多いが楽しそうだ。

…マリアさんは慣れたら、この料理を新作のパンに取り入れたいと燃えている。

何時かこの村発信の、食文化改革が行われる気がする…(ゴクリ)

いかにも、食べたそうなダイさんの顔を見ながら「いっぱい作ったのでみんなで食べましょう?」と笑う。

その言葉にダイさんは「お、いいのかい!?嬉しいねぇ。じゃあ、仕事がひと段落したらラル坊と戻るから、先にマリアんとこ行っときな」と本当に嬉しそうに笑って、私をお店に先に行くように促す。

…でも、せっかくここまで1人で来たし、もうちょっと散歩したいかも。

そのあと、ラル君と一緒にお店行こう。

「いえ、ラル君を待って一緒にお店に向かいます。天気も良いので日向ぼっこでもしてます。」

と私はダイさんに答える。

するとダイさんは少し困った顔をし「でもなぁ、サーシャが1人で待っているとラル坊が何ていうか…。あいつの過保護っぷりは凄まじいからなぁ…」と呟いた。

…この村でのラル君の私に対する過保護っぷりは名物になりつつある。

しかし、そんなことで諦める私ではない。

私は笑顔で「大丈夫です。ラル君と少しでも一緒にいたいの?ダメ?って聞いたらラル君は絶対ダメとは言いません。それに、私が手を繋いでいこうって言ったら絶対ご機嫌になりますから!」と胸を張ってそう言った。

これは嘘でも誇張でもなく、まさにその通りなのだ。

私がラル君の「ダメ?」に弱いように、ラル君も私のお願いは断れないということを、この3カ月で知った。

それに滅多に私からスキンシップしない(いや、できない。ラル君の方が行動が早い)ので、それをするとラル君はものすごく嬉しいそうにするのだ。

それを聞いたダイさんは「ははっ!確かにそうだな。ラル坊はサーシャに弱いからなぁ。サーシャの方が一枚上手だな!」と大笑いした。

そう、ラル君が私に対して過保護なのと同じくらい、ラル君が私に甘くて弱い事もこの村では有名な話なのだ。

(まぁ…あんだけベタベタしてたら、有名にもなるよね…)

「じゃあ、ラル君の所に行ってきます!ダイさんまた後で!!」と一度ダイさんと別れる。

「走って転ぶなよ!」と後ろからダイさんの声が響く。



麦畑をかき分けて、黄金色に輝く稲穂の中から揺らめく銀色を目指す。

「ラールー君!」と急に飛び出して、怪我でもしたら大変なので(お互いにね)少し遠い所からラル君に声をかける。

私の声に驚いたのか、ラル君の銀髪が不自然に揺れ、私の方に寄ってくる。

ガサッと麦がかき分けられて、ラル君の姿が見える。

私の姿を確認したラル君は心なしか顔を歪め、ちょっと怒ってる雰囲気だ。(最近は、笑う以外の表情を私にも見せてくれるようになった)

「えへへ、来ちゃった」とへらっと笑う私。

「1人で外に出ると危ないって言ってあったよね?どうして来たの?」と幼子を叱るようにラル君は言う。

私は頬を膨らませ「だって、1人のご飯つまんないんだもん。」と言ってから、次は悲しげな表情を作り「ラル君と一緒にご飯食べたかったの…。そう思っちゃダメ?…私悪い子…?」と上目遣いでラル君を見つめる。

そう言うと、ラル君はぐっと黙り込み、はぁ…と1つため息を吐く。

そこにすかさず、私はラル君に抱きつき「マリアさん達の分も作ったの!お店までラル君と一緒に行きたいから、お仕事終わるの待ってるね!手、繋いで行こうね!!」と畳みかける様に言えば、ラル君は嬉しそうにゆるく笑って「仕方ないなぁ」と私の頭を撫でてくれる。

…勝った!!!!

そうして「じゃあ早めに終わらせるから、近くで待っていてね」と私に言う。

「怪我しないように、ゆっくりでいいよ?」

そう言う私に「サーシャを1人で待たせてるって思ってる方が、集中力欠けて怪我しそう…。だから、早めにすませるよ。」と苦笑いをこぼすラル君。

この会話の最中も私たちは麦畑の真ん中で、ぎゅうぎゅう熱い抱擁を交わしているのだ。

しばらくそうしていて「じゃあラル君、待ってるからね。気をつけてね」と言って私はラル君から離れる。

「終わったら、呼ぶから近くにいるんだよ!」というラル君の声に「うん!」と笑顔で頷く私。


…でも、せっかく外に出たんだから、待ってる間散歩しよ!

ラル君が仕事終わる前に戻れば平気だしね~と考えながら、私は近くを散策し始める。


この2人のイチャラブは名物になっています。

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