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夢のつづき

作者: さつきひろ

 いつの頃からだったのか、はっきりと記憶にはない。でも、ずっと繰り返して見る夢があった。


 場所は、どこなのかわからない。ただ、たまらなく懐かしく思うのだ。


 私は、長く緩やかな坂道を登り、少し弾んだ息を整えながら、そこから見える海を見ている。遠くに見える青い海はいつしか空の色と溶け合って、私を包み込む。足元に敷き詰められた石畳が照りつける太陽に熱せられて立ち昇る陽炎。頬を撫でて行く、かすかに潮の香りの混じった風の音。夢の中のはずなのに、全てがリアルで現実のように思えている。それでも、私はそれが夢であることをどこかではっきりと理解しているのだ。


 そして、私の隣に誰かがいる。その他のことは必要以上に思い出せるのに、その「誰か」のことは思い出せない。夢から覚めた後は、まるで幻のように消えうせる。


 そして味わうのは、どうしようもない喪失感と、いたたまれないような後悔の思い。何を思って、私はその夢を見るのか知る術もない。


 私は、その夢の意味を知らずにいた。あの夏の日、あの場所で、彼に会うことがなかったら。


 それは偶然ではなく、きっと、必然だったのだ。








 降下して行く飛行機の小さな窓から外を見ると、はるか下の方に青い海が見えた。近づいて来るにしたがってその色は鮮やかさを増し、太陽の光を受けてまばゆくきらめく。離陸直後に見た東京湾の黒ずんだ海とはまるで違う、自然の豊かさを思わせる深い青だ。


 息をするのさえも忘れそうな、青。私の中の謎めいた感覚さも忘れさせてくれそうな、そんな気がした。


 あまり見つめていると、吸い込まれそうな気がした。軽いめまいを覚え、私はそれを振り切るように頭を抑えた。


 どうかしてる。


 そう思った時、機体に衝撃が走った。


 着陸したらしい。滑走路を滑る飛行機も気にせず、気の早い人たちが頭上の荷物入れを開け始め、降りる準備で少しざわめいた。


 私はため息をつき、窓の外の景色を見つめた。南国特有の強い日差しを受けて、滑走路はとても熱くなっているように見えた。飛行機が完全に停止するまでには、まだ少しある。


 そんなに急ぐ旅でもないし、ゆっくりと行こう。


 膝の上に置いた、ひとつだけの荷物。ほとんど何も持たずに、私はここまで来てしまった。自分の中にある何かに突き動かされて、気がついたら空港に向かっていた。


 そもそもの始まりは、昨日のテレビだった。何気なくつけた時に放送していた、よくある旅行番組。そこに出てきた風景に、私は、どうしたらいいのかわからなくなった。そこは、私の夢に出てくる場所に、とてもよく似ていたのだ。似ているという言葉だけでは済まされないほどに。


 昔から見る夢の続きは、心のどこかに引っかかっている答えは、きっとここにある。


 根拠のない確信に突き動かされて、私は、翌朝すぐに空港に向かった。とにかくあそこへ行ってみよう、それだけで私は行動を決めていた。その想いが何故なのかを考えてしまう前に、飛行機に乗ってしまおうと思ったのだ。ここで我に返ってしまったら、次の機会はもうない。そんな、気がして。


「ご搭乗の皆様にご案内申し上げます。当機は、ただいま那覇空港に到着いたしました……」


 アナウンスが遠くに聞こえる。


 私は立ち上がり、一足早い夏休みにはしゃぐ人たちの間をすり抜け、飛行機を降りた。








 到着ロビーを通り抜けて外に出ると、飛行機の中で見た日差しから想像していた以上に気温は高かった。空港内はエアコンが効いていたせいであまり感じなかったけど、やっぱりここは南の島なのだと痛感する。頭上から照りつける太陽は、まぶしい。日差しを遮る屋根があることはあったけど、もはや気休め程度にしか思えなかった。


 東京では梅雨の真っ最中でも、ここはもう夏なのだということに気づかされる。


 タクシーを待つ人の列は思っていた以上に長く、少しうんざりしながら私はこれから行く場所へと想いをめぐらせた。


 私が行くべき場所は、もう決まっている。


 あの場所だ。


 昨日、テレビの画面の中に見つけた時から私をひきつける、心の中に思い描く風景に似た場所を見に行こう。私は、そのためだけに沖縄まで来たのだから。


 待っていた人数から考えていたよりも早く来たタクシーに乗り込み、私は何度となく繰り返してきた行き先を告げた。


首里城(しゅりじょう)までお願いします」


 あまり愛想のないおじさんは、したのかしないのかわからないような返事をして、車をスタートさせた。








 首里城。


 沖縄県を代表する観光スポットであり、はるか昔に栄えた琉球王国の足跡を残す場所として知られている。


 数年前に復元され、当時の雰囲気を生き生きと伝えている。目の覚めるような色合いの中庭、豪奢な内装など、その当時の勢力がどれほどであったのか、素人の私にも簡単に想像することができる。

 飛行機の中で読んだガイドブックに載っていた即席の知識を思い出しながら、私は二千円札に使われている守礼の門をくぐった。傍らで民族衣装を着たお姉さんがしきりに記念写真を勧めるのを無視して、足早に先を急ぐ。緩やかな石段は威厳を持って私を迎え、答えのありかを指し示すかのように誘っていた。


 胸が、高鳴る。


 私はこの場所を知っている。


 何の根拠があるわけでもなく、私は唐突にそう思う。


 私が沖縄に来たのは間違いなく今日が初めてのはずなのに、私がこの場所を知っているはずがないのに。


 それでも、私は自分の中の感情を否定することはできなかった。


 私はゆっくりと石段を登り、開けた場所へ出た。


 緩やかに見えながらも意外にきつく、それはここがかつての王国の主要な城であったことを知らせる。息を弾ませて私は正面の石の壁へと歩み寄った。はるか遠くに見える海の色は、どこか遠くで空と溶け合う。それは、夢の中で見る風景の断片。 


 風に乗って、かすかに潮の香りがしたように思った。


 古都、首里の丘にたたずむ首里城公園まで潮の香りが届くわけがないのに、確かにそう感じたのだ。


積み上げられた石の壁に手をつく。沖縄の日差しを浴びたそこは、やけどしそうなほどに熱かった。


 その熱さに、私の中で何かがはじけた。


 遠くに見える海。


 その海と溶け合うようにある、抜けるような青い空。


 頬をなでていく、風に乗る潮の香り。


 照りつける日差しの下、私は立ち尽くす。自分の中にありながらも正体のつかめない感覚に、全てを委ねて。











「そこで何してんの?」


 どれだけそこに立っていたのか、不意に後ろから声をかけられ、私は驚いて振り返った。そこには、日に焼けた男の子が立っていた。とても、不思議そうな顔をして。


「さっき、俺が来た時からそこにいただろ、君。ずぅっとそこにいたら熱射病で倒れるんじゃないかって思って、気になってたんだ。余計なお世話かもしれないけどさ。一回りして戻って来ても同じ所にいるし、これは声かけとかんと気になって仕方ないわ、と思ってさ。俺はゆっくり廻って来る方だから、少なくとも二時間近くはここにいたってことになるだろ。何をしてんのか、気になるよ」


「あ……、別に意味はないんだけど」


「意味もなくこんな所に二時間もいたわけ? それは危険だよ。もう夕方近いとは言っても、東京とは違ってここは日差しが強い。沖縄の日差しを甘く見てると、痛い目みるよ。日射病とかでぶっ倒れなかっただけでももうけもんだよ。運よかったな」


 人のよさそうな人懐っこい笑顔と、口を挟む隙もなくまくし立てる言葉が妙に似合っている。


 彼にそう指摘されて、私は、自分がそこに二時間もいたということに初めて気づいた。あわてて時計を確かめると、確かに二時間近くが経過していて、私は自分で驚いてしまった。


「やだ、気づかなかった」


「何を見てたの? 何か面白いものでも見えた?」


「んー、何だろ。何を見てたのかな、自分でもわからないの」


「でも、見ていたのは自分じゃない?」


「確かに私なんだけど、でも、何かが違うの。自分だけど、自分じゃない感じがするんだ」


「何だ、不思議なこと言うなぁ」


 と、彼は目を丸くした。


 彼の言うとおり、確かに不思議なことだった。


 私は、一体何を見ていたんだろう。


 この暑い日差しの中で、何もせずに二時間も突っ立って、私は、何を見ようとしていたんだろう。 


「俺、高崎素晴(たかさきすばる)。滋賀県から来てるんだけど、君は?」


「……里村茜(さとむらあかね)。東京からだけど」


「そっか。こういう所で会ったのも何かの縁かもしれないな。あ、そうそう、俺の名前、すばるって言っても星の昴とは別物。素晴らしいと書いて素晴。いい名前だろ」


 聞いてもいないことを誇らしげに話し、さも自慢げに胸を張る彼の笑顔は、唐突な自己紹介とは逆に、とてもかわいい感じがした。


 遠い昔に見た誰かの面影と、重なるような気が、して。


 そう、自分で思ってから気づく。


 私は、誰と彼を重ねて見ようとしているんだろう、と。


 初めて会ったはずなのに、そういうふうに思えない。


 彼の人懐っこい笑顔だけが原因ではなくて、それ以前に心のどこかで知っている。そんな気がする。一度も来たことがないはずのここの景色を、知っていたように。


「ねえ、前にどこかで会ったことない?」


 私の突然の質問に、彼は困惑したような顔をした。


「……それって、逆ナンパ?」


 ちょっと困って、照れたような口ぶり。外見は軽そうだけど、根は悪い人ではなさそうだった。


「そういうつもりじゃないんだけど……。本当に、そういう気がしたの」


「ふうん、また不思議なことを言うね」


 でも、俺の感覚も似たようなもんかな、と彼は続けた。だからやたらと気になって戻って来たのだ、と付け加える。


「ひょっとすると、こういうのを前世からの因縁、って言うのかもしれないよ」


 大真面目な顔をして、そんなことを言い出す。そういうものを信じているとは、到底思えないような格好だと言うのに。


 彼、高崎素晴は、海辺のリゾート地によくいるような、典型的な軽そうなタイプに見えた。少なくとも、外見から受けるイメージはそれだった。日に焼けた素肌に、Tシャツ、短パン、サンダル。どこからどう見ても、そういう目的で声をかけたんじゃないか、と思ってしまいそうだ。


 でも。


 彼は、違う。もっと深い場所で、彼は違うのだ。私の中で、何かがそう言っていた。


「東京から来てるんでしょ。そしたら、ホテルはどこ?」


 思い出したように彼が尋ねた。


 別にそこまで答える必要はないと思いつつ、私は素直に泊まる予定のリゾートホテルの名前を言った。


「……って、恩納村(おんなそん)のか。間違いない?」


 ホテルの名前を聞いて、彼は驚いたように聞き返した。


「場所までは知らないけど、確かにそういう名前だった」


「これから一人でそこまで行くの? 交通手段は?」


「えっと……、バスか、タクシーでも使おうかと思って……。実は、まだ行き方を調べてないの」


「あ、そう……。タクシーだったら、ここからだと一時間半くらいかかるよ。初乗り料金は安いけど、距離があるから当然値段も張る。バスなら値段は安いけど、もしかするとバスセンターの方に行かないととならないかもなあ。俺はバスを使わないから、詳しくないけど」


「バスセンター?」


「どっちにしろ、旅行者にはわかりづらい道のりだし、本数もないし、時間もはっきりしないんだよね。沖縄はそういう所なんだよ」


「え、そんなに不便な所なの?」


「沖縄は車社会だからなー。レンタカー借りないと、観光は不便なんだよ。少しくらい遠くても、誰も気にしないのかも。ま、いっか。俺、車だからさ。一緒に行こう。何もしないから心配しなくたっていいよ」


「ち、ちょっと待って。それじゃ、あなたに悪いよ」


「全然迷惑じゃないよ。だって、俺が帰るのもそのホテルだから。俺、そこのホテルのバイトなんだ。期間従業員、ってやつで、夏の間しかいないけど。体験ダイビングのインストラクターをしてるんだ。今日はオフだったんだ。だから、帰る所は同じだし、問題ないでしょ」


 にこにこしてそう言いきられ、その誘いを断る理由も隙もなく、私は彼のペースに乗せられるままになった。つまり、彼の車でホテルへと向かうことになったのだ。


 それは、私の不思議な沖縄旅行の始まりでもあった。








「俺なぁ、休みごとに首里城に通ってるんだ。飽きもせず」


 急にそう言い出した彼……素晴に、窓の外をぼんやりと眺めていた私は我に返った。


「え? 何?」


「あれ、俺の話、聞いてなかった?」


「……ごめんね、ぼんやりしてた」


「沖縄、初めて来た?」


「……うん」


 彼の言葉によれば沖縄の主要道路だと言う国道58号線を、車は走って行く。車社会の必然なのか、夕方の道は少し混み始めていて、車の流れはややゆっくりだ。


 うるさくない程度に絞られたボリュームで、ちょっと前に大ブレイクした曲がステレオから流れていた。夏をテーマにした曲だ。テレビで見たCMでは、歌手が海をバックにして歌っていた。……そう、沖縄の海のような青い海と空を背にして。


「ホテルまで高速で行くようにガイドブックには書いてあるけど、そんなの、面白くも何ともないんだよー。高速は確かに速いけど、防音壁で景色は見えないし、音はうるさくてBGMも聞こえないし。多少混んでいて時間がかかっても、この道を行く方が沖縄を満喫できるような気がするんだ」


 素晴はよく喋る。とまるところを知らないかのように、次から次へと新しい話題を提供しては、一人で楽しそうに笑っている。


 彼は沖縄に対して特別な思い入れがあるらしい。それが何であるのか、私にはよくわからなかった。


 ただ、彼が話す言葉の端々に、そういう思いが見え隠れしている。私が感じ取れるのは、それだけだった。


「俺、夏になると毎年ここに来てる。最初のうちはさ、旅行で来て一週間くらいいるだけだったけど、そのうち、それじゃ我慢できなくなってさ。大学生になってから、バイトしながら夏中いるようになった。将来的にはここに移住したいなぁ、とかな、考えてる。どうしてかはわからんけど、ここにいなくちゃいけないような気がするんだよ。そういうのって変かな?」


 曲が、途切れる。巻き戻されて、また始まる。


「俺がここにいるのに理由はない。けど、意味はある。昔から見る夢の続きが、ここにあるって信じてるから」


「どういう……意味……?」


 彼は、私と同じことを思っている。考えている。その瞬間に、そう、気づく。


「基本的にな、俺って現実主義者のつもりだから、別に、前世とかは特別に信じているわけでもないんだけど。でもな、自分の中にある感覚だけは誤魔化せない。自分の心にだけは、嘘はつけない。あやふやに感じるデ・ジャ・ヴなんかじゃなくて、確実に知っているんだ。ここの景色や、海や空の色、潮風の匂いも、俺は知ってる。君も、そうなんじゃない?」


 いきなりそう言われても、私にはどう返したらいいかわからなかった。答えに詰まったまま視線をさまよわせ、窓の外を見た。


 海が見える。


 青い海だ。はるか彼方で空と溶けあいながら私を呼ぶ、夢の中の風景。私だって、この海を知っている。この空を、見たことがある。


 心のどこかに、消すことのできない記憶がある。


 そして、彼のことも、私は知っているはずだった。


 思い出せない何かが、言葉にならないものを探すように私の中を駆け巡る。


「ねえ、あなた……誰なの……?」


「いきなりそれかい」


 と、彼は苦笑した。


 つい口をついて出てしまった言葉はかなり失礼なものだったけど、彼はそれに関して何かを思ったわけではないらしい。逆に笑顔になって、何だか不思議な感じだった。


「俺はな、高崎素晴だよ。さっきも言った通り。俺はそれ以外の誰でもないし、他の誰かになるつもりはない。たとえ前世があったとしても、それは今の俺とは全く別の人物なんだ。だけど、自分の中にある正体のわからない感情の意味だけは知りたい。だから、俺は沖縄に来る。何度も繰り返して、この海を確かめに来る。昔から見ている夢の続きを、俺自身の目で知りたいからだよ」









 緩やかな坂を上っている。


 足元の石畳が途切れ、はるか向こうには青い海が見える。


 夕闇の迫る時。薄闇が辺りを覆う中で、潮風を遮るように誰かが肩を抱く。


 だけど、その顔は不確かなままだ。黄昏に紛れ、その存在さえも消えてしまいそうな感覚が、私を包んでいた。


 何かを言おうとして唇だけが動く。でも、それが意味のある言葉になることはない。言葉にならない想いを告げようとしながら、それでも、何も言うことができずに下を向いている。


 苦しいのだろうか。


 悲しいのだろうか。


 自分の心の中を占める感情の正体は、決して知ることはできない。


 ただ、わかっていることはひとつ。


 もうすぐ、彼がここからいなくなってしまうということ。直接何かを言われたわけではないのに、それは確信として私の中に存在する。


「戻らなければならないのです」


 彼が、一言だけつぶやくように告げた。


 どこへ? とは聞けない。わかりきっている答えが返ってくるのは、溢れそうな涙をこらえられない理由になるには充分だ。


 彼から告げられる言葉を聞いたら、引き止めるために子供のように泣いてしまいそうだった。


「……そう、ですか」


 わざとそっけなく答えを返し、唇をかむ。


 引き止めたら、彼はここにいてくれるのだろうか。言葉に出すことのできない本音を隠してうなずいて、聞き分けのよい相手を演じながらそう考える。子供のように泣いてわがままを言って引き止めたのなら、彼は、ここを去って行かないだろうか。


 そうすれば彼は帰らずにいてくれるだろうか。


 きっと、彼はそうするだろう。


 帰りたい気持ちを押し隠して、故郷への想いを胸の奥に抱きながら、ここでの暮らしを始めるのだろう。だからこそ、引き止めてはいけないのだ。彼が故郷に帰る機会は、今を逃せば二度とない。遠い海の彼方から客人として招かれた彼は、元はこの国の人間ではないからだ。


 遠くに、海が見えた。この海は、彼の故郷へと続く、長い道のり。それを思うと、いつもと同じ表情を持つはずのきらめく水面が、とても憎らしいものに思えてならなった。この海は、私たちを永遠に引き離すのだ、きっと。


 彼がためらうように腕を伸ばした。後ろから肩を抱く彼の腕のぬくもりを、忘れないように心に刻み付ける。この場所から二人で海を見ることができるのは、これが最後かもしれない。そう考えることは辛かった。


「いつ、出発ですか?」


 問いかける声が震える。


 平気なふりをしようとして、何も感じていないように見せようとして、そうするほどに悲しさがこみ上げる。涙を見せまいと必死になるほど、溢れそうな涙は頬を伝い落ちるのを待ちかねているようだった。


「明後日」


 と、彼はささやくように言った。


「明後日の朝、夜明けを待って船が出るそうです。もっと早くにお知らせするべきだとは思いましたが……」


「いいえ、わかっています。急に決まったことなのでしょう。父が、先ほど申しておりました」


「……でも」


「お願い、それ以上は聞きたくないの。言わないで」


 やんわりとした拒否の言葉に、彼の腕にわずかに力が加わる。


「あなたを、一緒につれて行けたらいいのに……!」


「無茶なことを……。そのようなことができるはずもないのは、とうの昔におわかりかと思っていました」


「あなたのお父上のお許しさえいただけるのなら、私は……」


「いいえ」


 と、首を振る。


「たとえ父が許しを出したとしても、私は、あなたと共に海を渡ることはできません。この島から出ることなど、一度として考えたことがないのです」


 背後に、彼の悲しそうなため息が聞こえた。


 彼を愛している。


 できることなら、彼について海を渡りたい。彼のそばにいたい。それでも。


 どうしてこの島から出ることができるだろう。海を渡り、遠い異国で暮らす勇気など、持ち合わせてはいないのだ。生まれ育った場所や家族を捨て、彼の愛だけをすがり、生きて行くには遠すぎる異国。


 胸が痛い。吹き抜けて行く風の音が、二人の間に横たわる遠い距離を思わせる。


 彼が何かを言いかけようとするのを、そっと人差し指で止めた。


「もう何も言わないで。何を言ったとしても、変わるわけではないの。だけど、お願いがあるの。ひとつだけ約束して欲しい。この国のことを忘れないで。この海に寄せる波の音を。海の向こうの遠い国に帰ったとしても、死んで生まれ変わったとしても、ここにいた記憶だけはなくさずにいて。そうすれば、いつか、きっとどこかで出会える日が来るわ。消えない波の音を頼りにして、私たちは、いつかきっとお互いを見つけ出せる」


 彼がうなずいたのか、それはわからなかった。彼は返事をする代わりに、ゆっくりと頬を寄せた。口付けではなく、交わした約束の証。最後の言葉。


 別れが来ることは知っていた。この国の生まれではないと知りながら彼を愛した時から、いつか来るはずの別れに怯えていた。自分がこの国を捨てることなどできるはずもない。そして、それは彼も同じこと。


 彼は王に招かれた客人の従者。主が帰国すれば彼も国に帰るのだ。最初からわかっていたことだった。それでも。


 ほんの少しだけ期待していた。彼の主が請われて宮廷に残ることを。そうすれば、彼もこの国の人間と一緒に生きて行ける。そうなったとしたら、どんなによかったか!


 けれど。


 それは、かなわぬ願い。突きつけられた現実は、二人を永遠に引き離すのだ。大きな海を隔てた、遠い異国へと。


 交わした小さな約束だけが、彼の残して行った全て。切なさだけが、取り残された自分にまとわりつく。


 そして、いくつもの季節が巡り、いくつもの華が散る。すくい取った夢のしずくは、指の間から砂のように零れ落ちて時を刻む。あの日に立ち止まった想いを、足早に追い越して。


 そして、青い海にあの日と同じ季節が巡ってくる。








 夢を、見た。


 とても、長い夢を。


 夢の中の私は、誰かと一緒に海を見ていた。


 目が覚めても残っているのは、切なさと、誰かへの愛しさと、どこかで得た確信。私の中で、何かが変わった気がした。


 まだ夢の中にいるような、ぼんやりとした感覚に身を任せ、部屋の中を見渡す。


 知らない部屋。知らない風景。


 カーテンの隙間から差し込んでくる朝の光がやけにまぶしくて、私は、反射的に目を閉じた。


 一瞬だけ、自分がどこにいるのかわからなくなる。はっきりとしない頭で考えて、沖縄にいるんだと気付いた時、部屋の電話が鳴った。


「はい」


 条件反射のように出てしまってから、誰がこんな所までかけて来たんだろう、と思った。旅先に入る無粋な邪魔は、あんまり歓迎したくはないのに。


「あ、俺。素晴だけど」


 明るく響いてきたその声に、誰だろうと思った疑問は消えた。


 昨日の、彼だ。彼にこのホテルまで連れて来てもらったのだから、私がここにいることは知っていて当然だった。


「目、覚めた? 起きているんだったら、一緒に朝ごはん食べない?」


 やけに嬉しそうな、弾んだ声。昨日会ったばかりだというのに、昔からの知り合いのような親しみを持った口調で、彼は喋っていた。


 たぶん、他の人だったら。


 馴れ馴れしい、と怒るのかな、と思う。


 彼を拒めない理由。彼がはしゃいでいるように思う、その意味。それが、何となくわかるような気が、して。


「んー。三十分待って。そうしたら、支度して降りて行くから」


 気のせいか、私の声も上ずっている。これは、嬉しいから?


 気のせいでなく、彼を待っていた。そんな想い。予感。ひそやかな確信。


「OK、ロビーで待ってる」


 素晴からの電話を切り、私は慌てて身支度を始めた。慌てたからと言って、手を抜いたようには見られたくない。そう、思いながら。


 不意に、さっきまで見ていた夢のことを思い出した。


 今まで解けたことのなかった謎が解けて行くような、そんな想いが頭の片隅を掠めて行く。


 あれは、誰?


 夢の中。


 私の肩を抱き、海を見つめる力強い腕。顔は見なかった。覚えていなかった。でも、ささやく声は耳に残る。腕のぬくもりも、本当にあったできごとのように知っている。


「……素晴……?」


 初めて会ったのは、昨日。


 それでも、私は彼を知っている。懐かしいと感じている。


 そんな、とその考えを打ち消すように頭を振った。


 前世なんて、信じてない。素晴も、そう言っていた。


 だけど、知っている。それは、紛れもなく私自身の心の中の記憶。そして、その意味を知りたいと思っているのは事実。だからこそ、私は沖縄まで来たのだから。


 冷たい水で顔を洗うと、少しすっきりした。


 きっと、大丈夫。この気持ちの理由は、夢の意味は、きっとわかる。


 鏡の中の自分に、そう言い聞かせて。


 私は、大きく深呼吸をした。




 答えは、素晴が知っているのだ。


 それは、私の中に生まれた確信だった。











「お待たせ」 


 自分で約束したはずの三十分を少し過ぎてロビーに下りて行くと、吹き抜けになったロビーの中央にあるソファーに座っていた彼は、暇そうに大あくびをしていた。


「ホントに待たされた」


 どこの女も支度がやたらと長い、と呆れたようにつぶやいた。


「長いってわかっているなら、最初から待たないように時間を設定すればいいんじゃないの?」


「あのなぁ、そういう問題とは違うだろ。たとえ好きな女であっても、待たされるのは嫌なもんだよ。待たされるのが好きなんて言う奴がいたら、それは希少価値だ」


「……まぁ、そうかも」


 最上階まで吹き抜けになったロビーは、朝の日差しが差し込んでさわやかな空気が溢れている。そこを彼は慣れた足取りで抜けて、ホテルに隣接しているビーチ沿いに立ち並ぶレストランの方へと向かった。


 沖縄にあるリゾートホテルの大半がそうであるように、このホテルにも隣接して大規模なプライベートビーチがある。自然の恵みである青い海を眺めながら、さわやかに朝食を取ることができる、というわけなのだ。


 早足で先を急ぐ素晴の後を追いかけながら、ふと疑問に思った。


 彼は、どうして今日も私を誘いに来たんだろう、と。


 明確な約束をしたわけじゃない。


 昨日、ホテルのロビーで別れた時、素晴は何も言わなかった。また会おうとも、明日迎えに行く、とも。


 このホテルのバイトだって言ってた。だとしたら、彼にだって仕事があるはず。


「ねえ」


 私が声をかけると、素晴は振り向いた。


「何? ここには知り合いがいっぱいいるから、俺としてはささっと建物の中に入りたいんだけど」


 ちょっと照れたような笑顔を見せて、口を尖らせる。


 そう言われて周りを気にしてみると、さっきからビーチの監視員らしき男の子がこっちをやたらと気にしてるし、屋内プールの方からもひそひそと話している声がする。


 一人で急いでいる理由は、それか。


 思い返してみれば、私が最初にロビーに降りてきた時から注目の的になっているみたいだった。


 そう思うと、何となく気恥ずかしい。


 そんな風に思っていることを気づかれないように、私は、わざとそっけなく返事を返した。


「ふうん、そう。じゃ、急ごうか」


「……ま、レストランに入ったって、条件は一緒なんけどな。ただ、あいつらみたいに好奇心丸出しで見たりはしないだろ。あっちのスタッフはおじさん多いしな」


 ほら速く、と急かされて、私もつい足早になって彼の後を追った。









「今日は、どこか観光するの?」


 食事を終えて一息ついていると、素晴は急に思いついたような口ぶりでそう聞いてきた。


「え、特に決めてないけど……」


「いつまで沖縄にいるの? 泳ぐつもりある? もしよかったら、体験ダイビングとかしない? 沖縄の海はめちゃくちゃ綺麗だから、絶対感動するよ。泳がなくても海に入るだろ、そうするとな、ちっこい小魚が足とかつんつんつっつくんだよ。最初は驚くけど、滅多にできない体験だし……」


「残念だけど、今日の夕方の便で帰るの。お休みは二日だけだから。誘ってくれて嬉しいけど、ダイビングするのは無理だな。それにね、今日はもう一度首里城に行ってみるつもりなんだ。昨日はぼーっとしてて資料館とか見てないし」


 ダイビングもしてみたかったし、青い綺麗な海で泳いでみるのもいいかもしれない。


 だけど。


 私がここに来たのは、そんなことのためじゃないから。


 私が知りたいのは、夢の意味。小高い丘から見える、青い海。風が運ぶ波の音。心の中から消えて行くことのない、風景。


 それは、きっと、あの夢の続き。


「夢をね、見たの。だから、沖縄に来たのよ」


「……夢?」


「そう。笑ってもいいよ。夢の中で海を見たの。首里城のあの石畳を歩いたような気がするの。ここの空気の匂いを、私は知っているの。そう感じるのよ。自分でも全然わからないけど、私はここにいたことがある。そう確信するの。だから、首里城に行かなくちゃならない。自分の中のもやもやしたものをなくすために、あそこに行く必要がある。思い出さなくちゃならないから」


「……そんなの、無理に思い出そうとする必要はないんじゃないの?」


 テーブルの上の伝票を持って立ち上がりながら、素晴は言った。


「え……?」


「たとえば、その夢が君の前世とか言うものだったとするだろ。でも、それが今と何の関係があるの? 俺はな、今、君が沖縄にいる。それだけでいいと思うよ」


 私の返事を待たず、彼はひとりでカウンターへ向かい、支払いを済ませた。


「行こう」


 一言だけ言って、彼はまた歩き出した。傍らに開ける青い海を見もせずに、ホテルの中へと入って行く。


「待って!」 


 私が、呼び止める。


 彼が、足を止めて振り返る。


 その瞬間、私の中に確信が生まれた。


 私は、彼を、知っている。


 彼は、私を、知っている。


 重なってくる、誰かの面影。


 不確かな夢の記憶でなく、私の中に溢れてくるのは愛しさ。


 たった一人を追い求めていた、心のかけら。


 こういう時、何をどう言えばいいんだろう。


 そんなこと、誰も教えてくれなかった。知るはずもなかった。


 だけど、たったひとつの確信。


 私が探していたのは、彼だった。











 首里城は、相変わらず観光客でにぎわっていた。それほど観光シーズンでもないはずなのに、駐車場には大型バスが何台も吸い込まれていく。


 入場券を買って、中庭に下りる。


 朱色と白の敷石は、日差しを浴びてきらきらとまぶしく光る。同じ色で作られた建物は、青い空とは対照的だった。ここは式典の場所だったとガイドブックに書いてあったけど、それは荘厳な眺めだったんだろう。


 そんなことを考えながら資料館の方に歩いていくと、そこには見慣れない服装のおじさんが立っていた。


 ……まただ。


 私は、この光景を、知っている。


「あのっ」


「何ですか?」


 案内係らしいおじさんは、にこやかに答えた。


「その服って……」


「ああ、これですか? これはね、琉装と言うんですよ。琉球王朝時代の正装です。守礼の門の所に女性がいたでしょう。あちらが女性の衣装です。女性の一番高貴な色は山吹色で、婚礼の時にはその色の花嫁衣裳を着るんです。中にも資料がありますから、ゆっくり見てくださいね」


 花嫁衣裳。


 その言葉に、どきっとした。


 何かがわかりかけたような、でも、まだ何もわからないような、そんな、気がする。


 私は資料館をゆっくりと見て廻った。


 琉球王朝。


 ここは沖縄と呼ばれる前に、ひとつの国だった。その歴史を、私は何一つ知らない。首里城という城があると言うことすら、テレビで見るまでよくわかっていなかった。


 学校で習う歴史に、琉球の文字はない。沖縄の歴史について知っているのは、せいぜい第二次世界大戦の時のことぐらいだ。そのことでさえ、ほとんど触れられることなく歴史の授業は終わる。


 身近なはずなのに、私たちは何一つこの国のことを知らないのだ。自分で知ろうとしない限り、ここは単なるリゾート地でしかなかった。そういうイメージを持っている人が、きっとほとんどなんだろう。


 だけど、私が思うのは。


 歴史にも何にも惑わされることなく、ここにいたことがある。


 そう、確信している心。


 ゆっくりと廻っても、小ぢんまりとした資料館を見終わるのにそう時間はかからなかった。


 順路の最後の方に来て、私は、年表の前で足を止めた。


 琉球王国の歴史。そして、近代になって沖縄としての歴史。


 それを食い入るように見ていると、不意に声をかけられた。


「琉球のことって、知ってる?」


 素晴だった。


 神妙な顔をして、私の後ろに立っている。


 驚いたけど、どこで予感していたような、そんな感じがした。


「……ごめんなさい。実を言うと、全然知らないんだ。ここに来て、初めて知ったって言ってもいいくらい」


「俺も、そう。沖縄に来て、実際にこの目で見るまで考えようともしなかった。自分がどこの誰だったのか、どうして、こんなにもこの海に惹かれるのか」


 素晴はため息をつき、傍らの椅子に座るように言った。


 人がいないわけではなかったけど、私たちは年表の前に並んで腰掛けて、その字をゆっくりと追った。


「昔、今の中国に当たる国から大勢の技術者が琉球に来た。技術を教えるためにな。その年表にもあるだろ。久米三十六姓っていうのがそう。彼らは琉球王朝に仕えて、琉球で死んだ。でもなぁ、そうじゃない奴もいたんだろうな、きっと。いろんな思いを残しながらも、故郷を忘れられずに帰っていった奴だっていなかったはずがないんだ。史実には残らない場所でね」


「……それ、どういうこと?」


「俺のな、見る夢。いつも、見る場面は繰り返してる。石畳を上り、丘の上から海を見ている。誰かを抱きしめてる。そして、船の上で俺は自分の弱さを呪ってるんだ。連れて行くことのできないことを知りながら、それでも国へ帰ろうと思う弱さを。……結局、俺は国に帰れなかった。途中で船は沈んだ。だけど、約束は忘れない。だからこそ、俺は今でもここにいるんだ。前世がどうのこうのって言うよりも、守れなかった約束を果たすために」


 素晴はそう言って立ち上がり、足早に出口の方へ向かった。


 順路の最後はちょっとしたお土産コーナーになっていて、片隅でビデオを上映している。そこを足早に通り抜けていく素晴の背中を見つめて、私は、そこに眩暈がするほどのデ・ジャ・ヴを感じた。


 彼は、誰?


 私の、何?


 繰り返される疑問は、私の中から溢れそうなほどに膨らんでいく。


 ざわめく観光客の間をすり抜け、石畳を敷き詰めた場所に出る。日差しは眩しくて、照り返す光に、思わず両目の上を手で覆った。


「……なあ、覚えてる? 夢の中のこと」


 石造りの壁に両手をかけ、身を乗り出すようにして遠くを見据えながら素晴は聞いた。


 誰かと重なる面影は、錯覚じゃない。彼は、私の……夢の中の人?


「夢って……私の?」


「そう。俺の夢は、さっき言ったよね」


「そんなにはっきりしているわけじゃないんだ。でも、見ている風景はいつも同じなの。遠くに見える海を、誰かと見ている……。とても悲しいの。辛いような、後悔しているような、そんな気持ちで目が覚める。でも……」


「その続きは知らないけど、ってこと?」


「……うん、そうね。わからない」


「俺は、知ってるよ」


「えっ?」


 私は、びっくりして素晴の方を見た。


 彼は相変わらず海を見つめたまま、所在無げに身体を動かす。


 そして、ため息をひとつ。


「知ってるっていうのとは、ちょっと違うかな。俺なりの、結論。夢の続きは、ここにあると思う。ここで俺たちが生きているということ、それこそが夢の続きだと俺は思ってる。そう思えるようになったのは、昨日なんだけどな。君と会って、ようやく全部を認める気になったって感じなんだ。全部のことをはっきり詳しく言えるわけじゃないし、あれが前世だって言う証拠もない。たとえそうだったとしても、今の俺には関係ない。わかっているのは、俺が、君と会うためにここにいるってこと。それだけだ」


 眼差しが、何かを語りかける。


 遠い昔にどこかで知っていた記憶が、彼を私に近づける。


 周りの音が、全て途切れたような、そんな気がして。


 その瞬間、私は、夢の中で何度も聞いた風の音を聞いた。波の音を感じた。遠い記憶に眠る、ただひとつの人影。


 私は、知っている。


 心で、気づいている。


 誰よりも愛していたはずの、たった一人の人。この人と出会うために、私は悠久の時を越えてきたのだということ。もう一度出会うために交わした、たったひとつの約束も。


 忘れないで。


 この海の色を。


 風が運ぶ潮の香りを。


 そして、私のことを。


 たとえ遠い国に帰ってしまっても、この青い海はあなたのいる場所につながっているはずだから。


 そして、海はあの時と変わらぬ穏やかな顔で、そこにある。


「約束は、守れたよ」


 素晴は低い声でそういって、私のことを抱き寄せた。


 私は小さくうなずいて、海に背を向ける。遠い昔に彼が戻って行った、見知らぬ異国に。


 そして今、夢の続きは現実になる。



作中に出てくる首里城の光景ですが、数年前のものなので今と異なっている部分があるかもしれません。

首里城はまた行きたい場所です。

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