第22話「永遠の軌跡」
空は澄み渡り、朝陽が機内を温かく照らす。
悠翔は深く息を吸い、窓の外の光景を見つめる。
戦いのような緊迫の時間は過ぎ去り、心理の波は完全に落ち着いていた。
天音は彼の隣で微笑み、そっと手を握る。
「悠翔さん……全て終わりましたね」
その言葉に、悠翔は微笑みを返す。
「守れた……みんなを、そしてこの瞬間を」
幼い兄弟は母親の腕で眠り、母親は静かに微笑む。
老人カップルも手を取り合い、目に安堵の色を浮かべていた。
乗務員の佐伯は通路を確認し、深く息をつき、微かな笑みを浮かべる。
光の揺れ、計器の異常、遠くの囁き——
すべての伏線はここで完全に回収され、心理戦は決着を迎えた。
悠翔と天音、乗客、乗務員——
それぞれの勇気と信頼の連鎖が、空の上に永遠の軌跡を描いたのだ。
悠翔は天音の手の温もりを胸に刻み、心の中で誓う。
「これからも、誰も失わせない——この絆と勇気を守り続ける」
窓の外、朝陽に照らされた雲海は黄金に輝き、静かに空を覆う。
空の旅は終わったが、心理戦で紡がれた勇気と信頼は、永遠に機内全体に刻まれている。
悠翔は小さく微笑み、天音を見つめる。
「ありがとう、天音……君と一緒にいてくれて」
天音は微笑み返し、二人の手はしっかりと握り合った。
心理戦は終わり、緊迫は去った。
だが、空の上で生まれた小さな勇気と絆——
それは、永遠に続く軌跡となり、読者の胸に温かく残る——。




