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妹は好きだったけど、現世の家族は嫌いなので家を捨てて……冒険者になります!  作者: 神戸近区


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第73話 責任

 マインを見張っていた兵士の中から一人の人がこちらに寄って来た。

「私はこの部隊の隊長ですが、何か伝言が御座いますか?」

「そうね……中央王国の王に伝えて欲しいのだけど、今回のマイン殿の謝罪は受け取りました。減刑するかは貴国にお任せいたしますが、本人は反省されていると私は感じましたと伝えて頂けますか」


それを聞いていたマインが驚いて言った

「ツバキ様!私の言う事を信じてくれるのですか!?……嬉しいですが貴女は貴族です、安易に相手の言う事を信じるのは危険かと愚考いたします」

「そうね、そうなんだけどね……私には不思議な力が有ってね、相手が本気か何となくわかるの。正直私は貴方の事が憎いわ。これで過去の事は許すなんて言わない。でもね、反省する事も無く人生を終わらせるより生きて長く反省してくれた方が罰になると私は思うのよ」


「貴族としてその様な考え方はおかしいと以前の私なら答えたのでしょう。相手の弱点を見付けたら蹴落とす世界なのだから。……でも今の私には貴女の弱さに見える部分は強さなのかもしれないと思うわ」

「無駄な殺生が嫌なだけよ。私は弱い……それは認めるわ」


「立場が逆なら私は罵っていたわ。貴女の様に冷静に聞けないわ」

「人の意見は大切だからね」


「変わった人ね。これは勝てないはずよ……」

「変わった貴族でしょ?それは自称してるわ」


「貴女とは友達として出会いたかったわ。それだったら多分憧れてた」

「私のどこに?本当に分からないわ。まあでも生まれた時期、場所が違ったら違ったかもね」


「相手が子供と思っていた私が馬鹿だった。ツバキ様の方が大人だったわ」

「私はまだ成人してすぐの子供よ」


「こういうのは年齢じゃなくて……」

「分かってるわ。時間が……時が経てば多分落ち着いて話が出来るかもしれない。貴女は自分の身分よりバーストの親として生きて責任を全うして欲しい。悲しい子供は増えて欲しくないのよ」

マインは返事もせずに泣いていた……この涙は信用したい。


 こうして謝罪は終わった。結果はどうなるか分からないけれど、私自身はもう捨てた家族だし破滅して欲しいとかは思わない。

「……ねえサザンカ、何も話さなかったけど良かったの?」

サザンカは無言で頷いた


「どうしたの?……サザンカも両親の事思いだした?」

「お姉様……お姉様の言葉が少し悲しくて」


「私の?」

「はい。義理とはいえ親子で……」


「そうね。貴族の立場とかって大変よね……だから結婚とかしたくないし」

「あっ、いつものお姉様だ」


「私は私よ」

「そうでした。私のお姉様でした」


「帰ろうか?私達の拠点に」

「はい」


 私達は転移で帰った。帰ったら何故か皆に心配された……まあ前回の訪問を知ってたらそういう反応になるよね。

王様にも報告すると言って私は王城に転移した。今回は正装してるので大丈夫!

伝言を頼もうとしたら王と会う事になった。

「どうだった?」

「反省されてるようでした」


「本当に?」

「はい。戻った後の生活で私にはもっと苦労を掛けたのだと知ったという感じの事を言ってました」


「それって信用できそうか?」

「真実と感じたので、受け入れました」


「そうなのか?」

「意外ですか?」


「放置しておけば多分処刑されるんだぞ。恨みはないのか?」

「有りますよ。でも殺したいとは思いませんし、あの人は自分の子育てが失敗したと認めたのです。だから私としてはあのバーストを産んだ責任を全うして欲しいのです」


「それは……過酷だな」

「簡単に許す訳ないじゃないですか……失礼いたしました、簡単には許せません」


「構わんよ。いつもへ移民と普通に話している。敬語なんか不要だ」

「そういう訳には……私の場合気が緩むと普通に話してしまうので……」


「本音でいいぞ。その方が面白い」

「面白さを求めますか……分かりました。もしですが、身柄の引き渡しみたいなのが有ったら私の領地で引き受けますよ」


「本気か?」

「作物はどうつくられて肉はどうやって手に入れるのか……全部体験できますから」


「そうか……儂は全て体験済みだな」

「私もです」


「そうだな。苦労が分かればありがたみも分かるか……いい考えかもな。他の貴族にも……」

「それはやめて下さい。他の貴族から恨まれそうです」


「今の貴殿に反発する奴は少ないぞ」

「何故ですか?」


「皆命は惜しい。貴殿の戦いを見て恐ろしさを知ったからな」

「こんな若い女の子を?」


「……確かに間違ってはないが」

「何で笑うのですか?」


「前線に一瞬で城を作って戦争を被害なしで終わらせた貴殿が、若くてかわいい女の子って……」

「可愛いは言ってませんが……」


「そうだったか?まあ我が国最強の美少女貴族だからな」

「何ですかそれ?まあ可愛いと言われて嫌な気はしませんが……」


「そうか。まあ冗談は良いとして、中央王国からマイン達に関する事を聞かれたら処刑は望まないと返事していいのだな?」

「はい。そうしてください」


「わかった」

「あの……そう言えば土地返すの忘れてました」


「何のだ?」

「国境付近の」


「……面白いから貴殿に預ける」


新しく書き始めた話が、この作品と関係してたりしますが……無事に書けるか不安です。

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