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妹は好きだったけど、現世の家族は嫌いなので家を捨てて……冒険者になります!  作者: 神戸近区


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第7話 安全な場所

 祖父母と共に皆の前に戻った時クアに言われた。

「あれ何で貴族の人と一緒に?」

「あ~色々事情は有るけど実は私の祖父母らしいの」


「は?お前……いや貴女は貴族では無いと言ってた!」

「私に無理に敬語使わなくてもいいわ。そのね、騙したかったわけではないけど色々有ったのよ」


「まあ少しの間一緒に居たから嘘は言ってなさそうなのはわかる。でももっと信用してくれて居ると思ってたよ」

「違うの信用しているわ。でもね例えば……私が元伯爵家の令嬢だって信じられる?」


「それは無理があるだろ」笑われた……

「ね?そうでしょ。色々と状況が変わったし黙ってるのも嫌なので素直に言うわ。私はペスティサイド伯爵家令嬢モモだったの」


「冗談……じゃないのか?」

「残念ながらね」


「何で伯爵令嬢様がこんな生活を?」

「私を産んでから少しして母が亡くなったの。そして新しい継母が来た時既にお腹の中には私の妹が居たのよ。私はまだ理解できないと思われていたのか、私を金持ちと結婚させて資金源にし次に生まれる妹に家を継がせることにすると言っていた。そこからは毎日最低限のご飯しかもらえず、使用人も私が親に嫌われてるのを知ってたから告げ口されないだろうと私の数少ない服やカトラリー、食べ物まで盗まれたの。そしてもう生きて行けなくなった時に偶然この世界の管理人って人に出会い魔法を使えるようになったの」


「魔法使えるのか?」

「ごめんね隠してて。もし追手が来て私が魔法使えると知っていたら連れて行かれると思って」


「そうか苦労したんだな」

「生きて行けるのだし貴方達に会えたんだもの大した苦労ではないよ」


「それも有ってもう奪われるばかりの人生が嫌で、貴族位なんかも不要。家にある大切なものは母からの手紙と使用人のこの子だけだったの。彼女だけは私を裏切らなかったのよ。というより”自分を売って逃走資金にして”なんて事を言う恐ろしい子よ」


「そうだったのか……俺もなかなか大変な時期が有ったがツバキと比べたら全くだな。なんて小さい事に悩んでたんだろう」

「とりあえず出会いの前後はそんな感じ。中央王国のペスティサイド伯爵家だけは気を付けて」


「わかった。しかし今からどうするんだ?貴族と一緒とか緊張するんだが。」

「ごめん。慣れて」


「簡単に言うな!元令嬢様」

「わたし伯爵令嬢でしたがまともな教育も受けてないのよ……」


「まあそんな家のやつが教育代は出さないか。」


 少し雰囲気が悪くなってきたので「休憩しましょう」と言い私は空間からフライパンを取り出した。

「難しい事は頭のいい人に任せて頭の燃料補給をしませんか?祖父母も一緒に召し上がりませんか?」


「収納魔法を使えるのか?モモ……いやツバキの料理を食べてみたい。お願いできるか」

「はい喜んで」

 空間収納から血抜きされた大きな猪と鹿、兎、蛙を取り出した


「なあお嬢そんなの何時の間につかまえた?」

「森の中でよ。こんな小柄な子供が猪運んでたら怖いでしょっていうかお嬢ってなによ」


「鮮度も良さそうね。」

「一応時間経過しないようにしてあるからね」


「あとは香辛料となる植物を入れて」

「火の魔法で加熱。いい匂いしてきた」


「「「「火の魔法?」」」」

知っているサザンカ以外が驚いた


「簡単で申し訳ないけどご飯で来たよ。後お嬢はやめて」


立場関係なくその場で食べた。皆からの感想は美味しいと好評だった。



 食事が終わると男爵に個人的に部屋に招待された


「ツバキ、お前の能力を教えてくれるか?気のせいでなかったら複数属性使えるのではないか?」

「はいそうです。分かりましたお爺様」


「火、水、土、空間などですね」

「ほぼ全属性の様だな。……これが勇者の血か……」


「勇者?あの物語のですか?内容が思い出せませんが」

「すまんがこの事については緘口令を敷く少し考えさせてくれ」


「分かりました」


「なあツバキ?」

「どうしましたお爺様?」


「あの家を潰したいか?」

「正直関係を切れたらそれでいいですよ。興味ないので。好きの反対は興味無しって言いますからね」


「興味無いか……でもその能力を知られたら向こうが興味を持つぞ」

「嫌ですね。出来たら私は捕まりたくないので一旦北帝国に行きたいのですが」


「永住……するのか?」

「母……母に色々なとこ行ったよって報告できるように世界中を旅したいのです」


「世界か。まだまだ小さいのに大きなこと考えてるんだな?」

「今は小さいけどすぐに大きくなり……なれたらいいな」


「わかった。私としてはここに住んで跡を継いでほしいが。あの家も何か言ってくるだろう。だから15歳までは此処に留まって教育を受けてくれ」

「勉強ですか?」


「不服か?」

「いえ、そうでは有りません。ただクア達との約束が……あっ!結婚式の事聞くの忘れた!」


「そう言えば話してないな。まあ誰でも失敗は有る。気にするな。ただその約束って言うのは?」

「一緒に国境超えて帝国に行くって話です」


「ツバキとサザンカだったかな?の二人分の身分証明書うを偽ぞ……新しく作るのにも時間はかかる。とりあえず今日はゆっくり休んで明日話し合おうか」


まだ名前を出さない男爵夫妻。

夜中に書いて朝見たら訂正箇所多すぎて原型が分からなく……

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