第60話 魔法を使おう
とりあえずペスティサイド伯爵の件は中央王国に任せて、私は魔法を使って街作りをしていこうと思う。
もう魔法の事は皆知ってるし使ってもいいよね?
折角ある便利な力なんだから使わないと損よ。使えば魔力も増えて行くし……。
特に意味も無く街中を歩いていたら空いてる土地を発見した。
近くの人に聞いたらここは農地にする予定らしい。
「ここで何を育てるの?」
「特に考えてないけど……何が良いかな?」
「鍋に合う……そうね、葱なんてどうかな?」
「それいいね」
こんな会話で葱を作ることが決まった。
とりあえず準備だけしてもらい後は魔法で育ててみた。
季節が……とか気温が……とか言っていたがこれは試験!
何故か数日で収穫できるまで成長してしまった……
「魔法って農業にも使えるのね……」
「そうみたいね。とりあえず後は味を確かめてみないと」
「そうだねって……今どこから鍋を?」
「魔法で収納してたの。肉は有るけど野菜が無いな……葱洗って切って食べましょう」
結果凄く美味しかった。
「私、葱でこんなに甘いの初めて」
「そうね……これをここの特産品にできないかな?」
「毎回来てもらって育てるのって現実的じゃないよね」
「そうね、私も街の代表としての仕事も有るし冒険者の仕事もしたいし……」
「あれ?何か偉い人だったかな?と思ってたけどここの領主さんだったの?」
「そうよ、意外だった?」
「意外というか思ってたよりも若いというか……」
「まあ実際成人してすぐだからね」
その後土に魔力を入れると同じように成長する事が分かり私が土に魔力を入れたり、今まで使い道がなかった大量に貯めた魔石を使用しても同じような効果がある事が分かった。
そしてこの葱を”北端葱”と言う名で販売する事が決まった。
「ねえサザンカ、魔法って植物育てるのにも使えるのが分かったけど他にもできること有るかな?」
「それは有ると思うけど……人体実験とかしないよね?」
「それもいいかもね」
「お姉様……怖い」
「悪い意味ではないわ。例えば病気とか怪我によ」
「使えなくはなさそうだけど……」
「別に怪我人に試させろとかは言わないわ。でも使えるかは気になるわ」
「どこか怪我して悩んでる人を探してみるわ」
「お願いね。話変わるけど、なんか住民増えた?」
「今頃気付きました?お姉様……あれだけ色々してきたから有名人になって移住者増えてますよ」
「誰が?」
「お姉様が」
「嘘……私何かした?」
「鈍感ですか?」
「特に何かした覚え無いのだけれど……」
「何もない人の領地に王様が来たりしませんよ」
「そうか……で、どれくらい増えたの?」
「詳しくはまだ聞いてませんが旧子鹿の倍以上の人数です」
「それ食料とか大丈夫?」
「元々子鹿付近は農地が多い土地で食料は困っては無いのですが……家とかの建物と新しい農地がそろそろ不足しそうですね」
「そう……あのポイント使おうか」
「そうですね……最初だけ使った方が良いかな。でも修繕などは住民に任せましょう」
「そうね。明日の仕事が出来たわ」
翌日からポイントを使って家と農地を沢山作った。
これだけ作ったら当分は困らないと思う。
そんな事をしていたら王城からアベリアに連絡が入った
「ツバキ子爵……王城に来て欲しいそうです」
「今から?」
「時間は特に決まって無いそうです。今からでも大丈夫なのですか?」
「今日の予定はもう終わったからね」
「では少し聞いてみます」
魔法で確認してくれた。
「今からでも大丈夫みたいです」
「では今から……駄目ね、着替えたら行くわ。作業してたの忘れてた」
私の姿を見たアベリアが驚いた
「ツバキ様……確かにその服では王様にお会いできませんね……」
「そうね。今日は作業するから作業着なの忘れてたわ」
急いで着替えてからサザンカに声を掛けて王城に向かった。
王に挨拶等も終えてから、本日の呼び出された理由を聞いた
「多分もうわかってると思うがペスティサイド伯爵の件だ」
「もう決まったのですか?」
「勇者とその家族を殺そうとした……酌量無しの極刑だ。それに今回の戦闘未遂の件も有る……あの家は終わりだろう」
「そうですか……」
「喜ばないのか?」
「特に何とも……もう捨てた家ですし」
「そうか、それなら残念なお知らせになるが、中央王国側が貴殿に刑の執行の立ち合いを望んでいる」
「そんなの見たくありません」
「だろうな。拒否したと返事をしておく」
「よろしいのですか?」
「我が国としては貴殿……ツバキ殿との友好の方が大切なのでな」
「国と個人を比較するのは……」
「いや、まあ何と言うかツバキ殿の境遇に思う所も有ってな」
「ありがとうございます。この国に来れて良かったと思います」
「そう言ってもらえると嬉しいものだな。そうだ今回の功績に対して何か望むものは有るか」
「もし聞いて頂けるのならアベリアを我が領地に欲しいのですが」
「本人が望めばかまわないが……何か理由が有るのか?」
「連絡できる方が領内に居るのなら……少し位旅に出られるかと……」
「そんな事か?」
「大切ですよ、私には……色々な世界を見てみたいのです」
「そしてそれを領地の発展に役立てる……いい考えではないか!」
「いやそこまでは……」
「理由なんてそんな事でいい。視察旅行でも構わないぞ。冒険者としての行動は許可してるのだからな」
「約束……覚えていてくれたのですね」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




