第20話 強さ
この国の通貨は円ですが、日本の貨幣価値とは違います。多分
私は魔獣を皆から離れた所で解体した。
まだそれほど経験が無いからだろうか……慣れない。気持ち悪い。
でもそれを食べるのだから複雑だ。
肉の準備は出来た。中の魔力も抜いたし焼けば食べられる。
今クアが皆を集めて話している……でもよく考えたらこれ食べて良かったのかな?と少し心配になったが今更である。今丁度良さそうなので声を掛ける。
「肉の準備出来たので皆で食べませんか?」
「先程の魔獣か?」
「そうです」
「まあクアから話には聞いたが……食えるんだよな?」
「普通はそう思いますよね。私が先に食べますので、それを見てからでも」
「そうだな。……疑ってる訳ではないんだ。なんか食えないって小さい頃から聞いてるからな」
「良いですよ。私もこの小さな魔獣さん初めて食べるので」
火で良く焼いて、食べた……熟成してないのにこれは美味しい。追加で焼いて食べた。
「美味しい……もう一枚」
「そんなに旨いのか?俺にもくれ」
「どうぞ」
「ありがとう……これは……今までこれを無駄にしてたのか」
「そんなになのか?」
皆が食べたが、誰一人不味いと言わない。皆が食べ終わると色々聞かれた。
「これは魔獣に何をしたんだ?」
「普通の魔獣もこんなに美味しいのか?」
「魔獣に特別な調理をしたのだけど、これは私以外に誰にもできないのよ。それとまだこれが2種類目だから分からないけど、前のも美味しかったわ」
など話してると時間も良い感じになった
「俺とツバキでギルドに報告しておくよ」
クアがそう言うと皆は現地で解散となった。
ギルドへと移動しながら会話した
「疲れたわね。初めての人ばかりだし皆年上だし」
「よく頑張った……って言うかお前強いな。勝てる気がしないよ」
「まあ8級ですから」
「凄いよな。俺その年位って何してたかな?まだ小型の獣も倒したこと無かったと思う」
「偶然貰えた力よ。私だけの力ではないわ」
「持ってる以上ツバキの力だ。でも極力隠した方が良い。でももう遅いか?逆に全力見せて誰も逆らえないようにするか?」
「どこの暴君よ。私は只の初心者よ。少し戦闘が強いだけ」
「見た目は完全に未成年なのにな」
「若く見えるのも問題ね」
「他の人には羨ましい悩みだろうな。もうすぐ着くぞ」
「ここ?」
「そうだ。入るぞ」
中に入り受付まで……あれ?山の中の領主さんが居る。
「こんばんは、今日のご予定はここにだったのですね」
「ちょうど良い所にツバキさん……魔獣を発見したみたいで……」
「はい倒してきましたよ。小型でした。これが毛皮と骨と魔石です」
「……そんなに魔物って簡単に倒せるの?」
「偶然ではないでしょうか?」
「そうなのか?まあ倒したのだしとりあえずはそれでいいか」
ここで小声で聞いて来た
「肉は?」
「美味しかったです」
「もう食ったのか……残ってないか?」
「少しだけ。これ差し上げます」
「貰う訳には……これ代金だ。今はこれしか出せない」
5千円くれた。
「こんなにですか?」
「美味い肉なら安い位だ」
「商売人としては失格な発言ですね」
「俺は貴族で商人ではない……が確かに商売下手と言われる」
「ではありがたくこのお金はいただきますが……この会話小声ですがこれだけ話してると皆さん気付いてますがいいのですか?お金も出しましたし」
「もう今更だな。君の持ち物を買い取った。合法だ」
ギルドの受付の方が申し訳なさそうに見ている。そうだ報告だ。
「狐くらいの大きさの魔獣を発見し討伐しました。場所はクアに聞いてください。この魔石とか買取できますか?ねえクア、これ配当どうする?」
「今ここで買い取りは出来ません。魔獣関係は国に報告となりますので」
「なあツバキ、お前が一人で倒したんだ。俺達は案内しただけ。少し貰えたらいいよ」
「国になの?じゃあ前の奴も?」
「前にも倒されたんですか?」
受付の方が凄い勢いで聞いて来た
「はい。山の中で」
「直ぐ近くって……それで今山の街の代表と……え?小型とはいえ2匹も既に?」
「違うぞ。昨日は熊位のやつ1頭だ」
「あの……もしかして亜人の方ですか?見た目は未成年ですが113歳とか?」
「残念ですが人です。もしかしてエルフとか居るのですか?」
「数は少ないですが稀に街に来られますよ」
「そうなんだ……って何の話だったか。そうだ金額分かったらクアに連絡して。クア、金額分かったら皆で分けて」
「ギルド側は了解しました」
「ツバキなんで俺なんだ?」
「クアが私達のリーダーでしょ?」
「え?何で?お前の方が強いし」
「私の旅手伝ってくれたじゃない。私に冒険者の事色々教えてくれたのもクアよ。私の先生の一人だと思っているわ」
「わかった、じゃあ俺が決める。金額の3分の2をツバキ、残りをみんなで等分に分ける」
「クアが決めたのなら従うわ。でも少なくない?いいの皆生活困らない?」
「他人を気にし過ぎだ、他の奴もみんな大人だ今回の配当だけで生活している訳ではない。それに魔獣が暴れてたら農地や家族が危険だった」
「そうね、わかったわ。流石リーダー」
他人の心配出来るなんて少し心に余裕が出来たのかな




