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妹は好きだったけど、現世の家族は嫌いなので家を捨てて……冒険者になります!  作者: 神戸近区


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第1話 生きる為

少しの間心身ともに状態が良くなかったので久々に書いてます。

申し訳ありませんが、前みたいに毎日更新とかは出来ません

ここだけの話正直に言うと登場人物の名前がまだ決まってません……

数か所訂正しました

 私は病院で亡くなったと思っていたのだが、何故かまだ考える事が出来る・・・・・・。

もしかしてこれが死後の世界というやつなのか?

もう終ったと思っていたのに……等と考えていたら声を掛けられた。


「君の妹がな……早くに亡くなったから転生するかと誘ったら姉にその権利を渡したいと言われてな」

「そう……なのですか?あの……どなたでしょうか?」


「そうだこういう時は自己紹介をするのだったか?まあ私は……何だろう?そうだ妹さんは”神”かと聞いて来たが少し違う。私は全知全能な存在ではないが君達の考える神のような存在になりたい者だ。それで現在何個かの世界の管理をしているのだが、偶然君の妹が早くに亡くなるのを見てな、好きそうなゲームの世界に似た世界に転生しないかと誘ったのだが姉に譲りたいと言われた」

「その管理人さん(?)何で妹は私に?」

聞いても分からないだろうと思っていたが返事を貰えた


「そういえばそのゲーム機を買ってくれたのは姉で、私が退院したら一緒にしようねとの約束を果たせなかったからと言っていた。あとこのゲーム自由度高くて面白いとな」

「そうね、そんな約束したわ。もうそんな事より自分のこと考えたらいいのに……」


「好かれていたのだな。なんか最近は厳しいみたいだから先にリスクの説明をする。転生する世界は選べてもどこで生まれるかは選べない。最悪直ぐ亡くなることも有るだろう。本当におまけ程度に考えて欲しい。それと今君とか妹等の名前を思い出せないと思うが、一部の記憶はすでに失っている。ここからは独り言なんだが……君の妹は偶然その世界に転生している」

「え?妹にまた会えるの?!」


「独り言に返事されても……まあ会える可能性はある。が、多分会えない。会っても向こうには記憶がない。人に転生したかも分からない。ただ同じ世界に生きれるだけだ」

「それでも……妹からの……最期のプレゼントは拒否できないわ。有難く受け取ります」


「そうか。来た甲斐があった。私からも少しだけプレゼントをあげよう。なんか今機嫌がいいからな……まあ使わないで済むならその方が良い能力だが……」

「何かいい事でもありましたか?」


「君達姉妹の事見せて貰ったからな。仲良かったみたいだな。もう時間も無いし……いい人生を送れるように願っておくよ。ではもう会う事も無いと思うが、楽しんでほしい」



 新しい世界に転生したのだがその記憶を思い出したのは10歳の時だった。


「食べ物……水……あっ雑草がある……」

「お嬢様危険です。以前も雑草を食べて……これ以上体調を崩されたら……」


「もういいのお母さんのとこに行きたいの。食べ物無くても生きられないわ……頭が……」


この時激しい頭痛と共に前世の記憶が私の頭の中に入って来た。


「頭が……なにこれ、気持ち悪い。もう嫌……誰か……」


そこで意識を失ったのか少しの間の記憶がない。が、時間と共に少し落ち着いて来た。

少し混乱しているので記憶の整理をしよう。

まずここは何処だったか?外には他の建物の屋根も見えるので多分街の中だろう……街?何処の?

いや街は街だ。それ以上でも以下でもない。そんな事より現状の確認だ。

多分空腹、脱水症状、栄養不足……以上。

何か食べ物を探さないと……


そう考えていたら近くから声を掛けられた

「お嬢様頭は大丈夫ですか?」

彼女は私専属の使用人だ……まあ言いたいことは有るが、心配してくれたのだろう……


「ありがとう。大丈夫よ」

「お嬢様……空腹ですよね?でももう食料は無いみたいです。どうしましょうか?」


「そうね。庭の雑草で食べられそうなものを探すわ」

「ですが前にそれで嘔吐され危険な目に……」


「そうね。新しいお母さまは私の事を好きではないみたいですし、使用人たちも貴方以外はね……」

「お嬢様、もう逃げませんか?最悪私を売ってお金にしてください」


「馬鹿な事は言わないで!あなたしか味方は居ないのよ。貴方を売る位なら一緒にこの世から消えた方がいいわ」

「お嬢様……」


 でも私には妹を探したいから出来たらまだ生きたい。


「一緒に逃げましょう!そしてこれは伯爵家令嬢としての最期のお願いです。私は家を捨てますが貴女には私の妹になって一緒に生きて行きたいのです」

「命令じゃないのですね?」


「貴方の命に係わる話だから強制はできないわ」

「私は孤児で悲しむ者も居ません。こんな私を妹として扱ってもらえる貴方に命を差し上げます」


「命なんて重い荷物は要らないわ。平等に一緒に楽しみましょう。こんな鳥籠の中みたいな場所より楽しいはずよ」

「お嬢様うれしいのですが……貴族としてそれはどうなのですか?」


「貴族?こんな家こちらから捨てるわ。もうこれからは姉妹よ。お、お姉ちゃんとでも呼んで!」

「分かりました……お姉様」


「お姉様?!」

「これ以上は譲歩できません」


「分かったわ。とりあえず逃げましょうか」

「先程は勧めましたが、私にはいい案が有りません。お姉様には何かいい考えが有りますか?」


「敬語は不要よ。そうね……とりあえず何か食べてから考えましょうか?」

「食べる?本気で雑草を食べるのですか?」


「食べられる雑草も有るのよ!」

「でも以前草を食べて嘔吐され……」


「先程ある方から魔法を頂けたので大丈夫よ」

「魔法……魔法ですか?教会にも行かずに?ある方って誰とも会って居ませんよね??」


「そうね……心配しなくても大丈夫よ。とりあえず、はい”水”」

「魔法!?……水属性の魔法を使えるのですね?」


魔法で出した水を飲んでみた……意外と美味しい。

しかし自分の魔法で水を出して自分で飲む……これってプラマイゼロにならない??


でも、別に疲れる感じがしない。まあいいか。とりあえず何か元気出て来た。


「お姉様、こんなおいしいお水は初めてです!」

「そうね。おいしいわね。さあ脱出しましょうか。最悪水を売ってでも生活できそうだし」


 この家の中に私の必要な物は私を生んでくれた母からの手紙だけ。新しくできた妹と手紙以外は私には不要なので捨てて逃げるとしましょうか。






感想、良い名前等有りましたら教えて頂けると助かります

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