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28.3日目

「うっ」

 

 日差しが直に当たったせいで、どうやらまた俺は目覚ましが鳴る前に起きてしまったらしい。もうこの国の日差しは眩しいということを決定づけても問題ないのでは。

 俺は疲れが残っている体を無理やり起こして、ベッドを降りた。

 

「樹里おはよう!」

「ん・・え?」

 

 まさかの俺が一番早い起床ではなかった。服部さんがもう既に起きていたのだ。

 

「え、早くね」

「いやぁ昨日お酒飲んだからね。眠りが浅かったんだよ」

「あ、あぁそうか」

「眠りが浅い時に、横からけたたましい音がなるエアコンが稼働してたからね!気になって仕方がないからさ。起きちゃったんだよ」

 

 なんてことだ。気になって起きてしまうくらい音が鳴るのか。あのエアコンは。一応順番にベッドの場所変えることになたのだが、これはどっちのベッドでも苦行が確定してしまったではないか。

 

「てことは、何時に起きてたのさ」

「いや、でも30分くらい前だよ」

「じゃあ一応は寝れたわけだね。よかったよかった」

 

 疲れがかなり溜まってきた時に、エアコンの音で寝れないというのだけは避けたいものだ。

 前日と同様、洗面所が混むことは避けたかったので順に朝の支度を始めた。支度の最中に朝7時を迎えて隼人も起床した。彼もなかなか疲れているようだ。寝起きが悪い。確かに昨日はそこそこなハードスケジュールではあったから、寝起きが悪くなるのも仕方がない。

 各々どうにか朝の支度を終えてロビーへと向かった。そしたら、ミゲルがもう待っていた。

 

「おはようございマーース!」

「おはようミゲル」

「眠そうデスね!とりあえず車に行きまショウ!」

「はーい!」

 

 ホテルの前に停まっているジェームズの車に乗り込んだ。

 

「本日も・・朝ごはんデース!」

「よっしゃーー!」

「待ってました!」

「待ちわびた」

 

 朝食。いや、バナナとドライマンゴーが入った袋を受け取って俺たちは車内で朝食を取りつつ、今日の予定について聞いた。

 今日の予定はボホール島に行くらしい。今から港に向かって進み、船に乗り換えて島に行くとの事。セブ島本島からは外れた離島に行くというのはとてもテンションがあがる。観光島ではあるので思い描くような離島ではないだろうが、別の島へ出向くことのワクワクさは大きい。

 それにしても、相変わらずバナナとドライマンゴーが美味い。飽きない。

 全員が無我夢中で食事をし、頭に糖の栄養素を送り込んでいる。今日も一日やっていける気がする。

 

 いかにも港らしい場所についた。海の香りが鼻腔を強く刺激し、海鳥の鳴き声が俺たちを迎えた。とても広大な海が目の前に広がり、大小さまざまな船が停泊している。どれかが俺たちが乗る船なのだろう。

 

「あ、ジェームズとはここで一旦お別れデース!」

「え!?」

「フェリーじゃないから車持ち込めないのデスヨ」

 

 車が持ち込めない以上ジェームズはこちらで待っていてもらう方がいいのだろう。ジェームズに一旦の別れを告げ、ミゲルと共に船着き場本部へと向かった。チケットの発行を待っているので、本部のベンチに腰をかけている。室内なのでクーラーがかかっている快適な空間だ。他にも船待ちしている人はいる。みんなどこに行くのだろうか。日本人を探してはみたもののどこにも見当たらない。当たり前か。こっちに来て全然日本人を見ていないから、日本人を見かけた時は同族意識で盛り上がるだろう。是非そうなりたい。

 

「なぁ服部。本部にいても窓が開いているから海の音が聞こえるな」

「お、隼人ロマンチックだねえ」

「海の街に住んでいるわけではないからな、海の音は新鮮に感じるだろ」

「うむ。我々全員海とは無縁だからね。テンションあがるよ」

「しかも、海が綺麗だ。これはテンション上がるよ。本当に」

「昨日あんまり海見てないからね!」

 

 たしかに見てない。思い返せばちゃんと海見たの今日が初めてではないか?気のせいか?

 てか、そういえば海1回も入っていないな。プランのどこかに組み込まれているのだろうか。ミゲルのことだ。多分組み込まれている。安心しておこう。

 

 俺らは受付を終えたミゲルから船のチケットを受け取った。そこには船の出発時間が記載されていたが、まだ30分は時間があることがわかった。30分とは言ってもこういう場合の30分は意外と短い。トイレとかを済ませるとあっという間に時間になってしまう。急いで俺たちはトイレに駆け込んだ

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