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23.お土産購入

「服部さんなんかあった?」

「ドライマンゴーでも種類が多すぎて大変だよ~」

「えぇ!?多っ」

 

 服部さんの言う通りで、かなりの種類のドライマンゴーが陳列されている。これでは何を買えばいいかわからない。多分どれも美味しいのだろうが。

 

「どれにするか服部さん」

「多い方がいいんじゃないかな」

「というと?」

「とりあえず多く食べたい」

「だと思った」

 

 大袋で購入し、ちまちま食べる方針の方がコスパがいいかもしれない。この旅行中にドライマンゴーが飽きるということは無いと断言できる。なので、ここは大袋で買うのが最適解だと判断できる。それなりに値段はするけどもここで出し惜しみはしない。フィリピンに来ることはほとんどないのだから、満足するまでドライマンゴーを食べたい。

 

「よし、大袋だ。どれだ?」

「いや樹里それがね」

「ん?」

「大袋だけでもめっちゃ種類ある」

「えぇ!?」

 

 小袋に決めたことで選択肢は自ずと絞れていると勘違いしていた。あまりにも種類が多いため、「大袋」という選択をしたところで全然選択肢は絞れていない。半分にはなったが、まだ選択肢は多い。

 もっと条件を付け足さないと決められない。だが、ドライマンゴー買うためにこれ以上の条件提示は無理ではないだろうか!何の条件を付け加えるのが正解なのだ。メーカーはわからないし、なんて書いてあるのかもわからないパッケージ。原産地は全部フィリピン。値段くらいしか条件は提示できないけども、美味しいドライマンゴーを食べたいため、値段は気にしたくない。どうすればいいんだ。

 

「いや!樹里!これだ!これにしよう!」

「え、あ!それだ!」

 

 俺たちは即決できるものを見つけた。見たことあるパッケージ。いや、唯一食べたことのあるドライマンゴーがあったのだ。そう、今日の朝、車でミゲルから渡された袋に入っていたドライマンゴー。あれの大袋版が売っているのだ。1度食べているので味の保証はできている。ミゲルが渡してくるということはそれなりに現地民にも認められていると考えられる。これにするのは必然だ。

 

「もう既に見ただけでよだれがでるよ」

「服部さん俺もだ。とっとと取って他見ようよ」

「そうだね。ここにずっといるのは危ない。ドライマンゴーの誘惑だよ」

「よし!早くとんずらするぞ!」

「おう!」

 

 すぐに大袋ドライマンゴーを取ってその場を離れた。

 次。俺はあるところに向かった。それは置物エリア。実は決めていたのだ。フィリピンに来たことを証として、フィリピンらしい置物を買って部屋に置くということを。俺は海外が初ではない。前回行った国でもその国を表す置物を買っているので、海外に行ったら必ずその国を表すものを買おうと決めたのだ。海外旅行の軌跡を作りたいということだ。

 

(フィリピンを表すものってなんだろ)

 

 俺はめちゃくちゃ悩んでいる。わかりやすい世界遺産があればよかったのだが、パッと思いつかない。世界遺産ではなくともフランスのように「凱旋門」とかわかりやすいものがあればよかったのだけれども、無い。

 

(難しいよ~バナナの木とかないの~?)

 

 バナナの木があればフィリピンっぽいはずだ。

 

(いや、待てよ。バナナの木なら南国全部当てはまるやん・・)

 

 バナナはフィリピンの名産ではあるが、フィリピンだけにあるものではない。なので、バナナの木の置物を買ったところでフィリピンとは断定できない。

 木彫りの置物なども見たがどうもピンとこない。悩んでいたが、1つの置物と目があった。

 

(お前は!あの乗り合いバス!)

 

 今日車から見た人が沢山乗っていた乗り合いバス。通称ジープニー。その置物が売っているのだ。本物同様治安の悪そうな柄が施され、ドアが撤去されている。本物を忠実再現だ。

 他国でならともかく、現地でネタにされているのは流石に笑う。ジープニーで儲ける気が満々なようだ。ビジネス思考の高いところだこと。

 

(だが!もちろんこれを買う!当たり前だ!)

 

 ここまで尖った置物なんて見渡してもない。部屋に飾るのにピッタリであろう。思い出込みで。乗ってはいないけども初見でのインパクトは何にも勝てない。ただ、友達が俺の部屋に来てこの置物を見た時に

 

「なにこれ」

 

 と言われることは不可避。一目見てこれをジープニーと判断できた際はもうフィリピンに行ったことが確定する。フィリピンらしいのに、フィリピンっぽいものではない。矛盾ではあるけどもこれは事実。だって、ただのバスの魔改造だもの。とは考えつつジープニーを籠の中に入れている。

 

 レジに並んでいる服部さんの後ろに並び会計へ。隼人はすでにお会計を終えて袋を持っている。待たせすぎるのも申し訳ないので、急いでお会計をした。

 

「隼人。服部さんごめんごめん。おまたせ」

「ん?いや全然全然。じゃあ行こうか」

 

 隼人はそう言い、歩き出した。

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