第九話 キューピッド
見てもらいたい
俺は先ほど美緒さんから、俺と付き合っている桜が好きだと言われ、美緒さんに恋のキューピッドになってくれと頼まれた。
そして俺は今弁当を食べながら悩んでいた。
「どうしよう…」
「何が?」
「なんでもない…」
うーん、くるみさんに目が眩んでいいよって言っちゃったけど、一応俺と付き合ってるし、桜的にはやだよな…そう考えてると、教室の扉に桜色の髪が見えた。まさか……
「あ、あの駿先輩いますか?」
「さ、桜どうした!?」
「いや、先輩と食べようと」
まずい、こいつがここに居ることが美緒さんにバレたら、多分…いや絶対めんどくさい事になる。
「じゃ、じゃあ今日は天気いいし…紫苑呼んで3人で外で食べようぜー」
「あ、はい」
よし!これでここから逃げれば……教室から出ようとした俺は蛇に睨まれたカエルのように動けなくなった。後ろを振り向くとめっちゃ笑顔だけど多分笑ってない…美緒さんがいた
「駿さん、わざわざここまで来てくれたんですから。ここで食べても良いじゃないですか」
「よし!桜動くの面倒だろ?ここで食べようぜ!」
「え?でも先輩さっき…」
「いいから、食べようぜ」
そして俺は桜を押して俺がいつも食べてる席へと座らせた。
「あ、あのこちらの女性は…」
「ああ、私は楠田くるみね、えーと桜…くん?男の子なんだよね?すごい可愛い顔してるね!」
「あ、ありがとうございます…」
「私は、星空美緒です。以後お見知りおきを」
「は、はいすごい綺麗な方ですね…」
「いえいえそんな」
くるみさんと昼飯一緒になれるのは嬉しいけど、何で2人ともいるの?めっちゃ気まずいどうしよう…なんか話題を
「さ、桜の弁当美味しそうだな」
「そうですか?家の残り物入れただけですけど。」
「じゃあ桜くんお弁当自分で作ってるの?」
「はい、一応」
「すごいねー」
ふう、なんとか良い雰囲気だ、このままいけば何事もなく昼休みを過ごせる。
「そういえば、駿くんと桜くんは仲がいいんだね」
「は、はい!僕達つk」
「そうなんだよ!小学校一緒でさ」
あぶねぇ、こいつくるみさんの前で何てことを言おうとしてんだ。美緒さんにめっちゃ睨まれた…
「いや、こいつらつきあ」
「うわー!!紫苑の唐揚げ美味しいそうだな!!俺の玉子焼きと交換しやがれ!」
こいつは俺をいじめたいのか……俺は紫苑からうば…貰った唐揚げを食べてると、美緒さんが動きだした。
「そうだ、これも何かの縁です。今度の日曜日私達5人で遊びにでも行きませんか?」
「あ、いいね美緒さんせー」
「俺は、女子と遊ぶのはあれだが、駿が行くなら俺も行く」
「僕も駿先輩が行くなら、行きます」
え?俺に重大な責任を負わすなぁ!美緒さんが睨んでくる…「行くって言え!」ってオーラがすごいよ…
「じゃ、じゃあ行こうかー」
「はい!決定ですね、じゃあ、ボウリングでもしましょうか」
「「「賛成」」」
みんなが賛成すると美緒さんは俺に近づいてきて、耳元で囁いた
「サポートお願いしますね」
その声はいつもの美緒さんの声とは違う少し低い声で言った、その時俺はさとった……ダメだこの人には逆らえない…
「はい……」
そうして俺は、美緒さんの恋のキューピッドを手伝わないといけないのか…
クラス発表オワタ