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第二話 決戦前のひととき

第二話です。

見てほしいです

 四限目の授業が終わり、生徒達は学食へ行く奴や購買へダッシュしている奴が多く、学校で一番賑わいだす時間である。


 俺と紫苑は弁当とコンビニで買ったサンドウィッチ食べようと中庭の桜がよく見える教室の窓側に座り、薄紅色の桜の花びらが舞う幻想的(げんそうてき)な中庭、太陽を(さえぎ)るものもない青い空、それを観ながら食べる弁当は確実に美味しいだろう………

 目の前で泣いてる男がいなければ…


「うぅぅ…俺の駿がぁ…俺の駿がぁ」


「誰がお前のじゃ」


「だってぇ、お前今までラブレター貰った事無いじゃん。女に飢えてるお前なら確実に告白されたらokするじゃん」


「分かんねーだろ…って誰が女に飢えてるって?」


 そう、俺は昨日学校から帰ろうと下駄箱を開けると人生で初めてのラブレターが入っていた、綺麗な字に可愛らしい名前…正直めっちゃ嬉しかった。家に帰って何度もそのラブレターを読み返し、(もだ)えていると姉に変な顔された事は内緒にしよう…あれ?目から塩水が…


「てか、駿は楠田の事が好きなんだろ」


 ブッファ

「お、お前何でその事を」


「逆に気付いてないと思った?バレバレだぞ?」


「だって…俺みたいな奴がくす、くるみさんに釣り合うわけ無いじゃん、だから今彼女作ってこの想いを断ち切った方がいいんだよ…」


 くるみさんは学年でも人気が高いため、付き合いたいと思っている奴らはそこら辺にいるだろう。

 俺みたいな平凡が釣り合うわけが…


「私がなんか言った?」


「うおっ!く、くるみさん?」


「お、今日はちゃんとくるみって呼んでくれたね駿くん」


「う、うん昨日言われたからね」


 ああ…今日もくるみさんは美しい、今日の天気の良さのおかげでくるみさんの笑顔がよりキラキラして見える。

 そんな事を思っているとくるみさんの後ろから黒い綺麗な長い髪をし、凛とした美女がしゃべりかけてきた。


「くるみ、さっき春香(はるか)先生が呼んでましたよ。」


「あ、ごめん美緒ありがとう」


 と言ってくるみさんは教室を出って行った、もうちょっと話したかったなー


「ごめんなさい、くるみが騒がしくしちゃって」


「全然大丈夫だよ、えーと名前が…」


星空 美緒(ほしぞら みお)です。以後お見知りおきを」


 彼女はペコリと一礼して言った。なんて礼儀正しい子なんだ…本当に同じ年か?多分育ちの良い人なんだろうと俺は思った。


「あ、俺は森谷 駿(もりや しゅん)、こっちの泣いてる奴が櫻井 紫苑(さくらい しおん)ね」


「はい、2人の事は良く知ってますよ。『清高最愛夫婦』なんですよね?」


 あれ?こんな良い人でも知ってんの?一年でここまで広がるの?もう俺もホモ扱いされてんの?悲しみ…


「いやち、違うんだそれは周りの人が言ってるだけで、俺は別にソッチ系じゃ」


「やっぱそう見える!?」


「お前は(はなし)をややこしくさせるなぁー」


「ふふ、やっぱり夫婦のように仲がいいですね」


「どこが!?」


「お待たせーってあれ?もう仲良くなったの美緒?」


「はい、面白い人ですね」


「あはは、良かった良かった」


 いや、俺は全然良くないよ?だってまた1人俺のことをホモだと思う人が増えちゃったんだもん。

 と、たわいもない話していると、昼休みの終わりを知らせるチャイムが鳴った。


「ああ、もう終わりか…またね2人とも」


「失礼します」


「う、うん」


 俺は2人が手を振るのを見て手を振り返した…ああ、くるみさんと昼休み過ごせるなんて、一年生の時は無かったのに…ありがとう。


「で、駿ラブレターの件どうすんの?」


「あ………忘れてた…」


 そして午後の授業も睡魔と戦い、そして来たる放課後の時間になった。


「行かないで…俺の駿…」


「だから誰がお前のじゃ!」


 俺達は中庭に向かおうと廊下を歩いていた。


「てか、なんでお前も来るんだよ」


「そいつが、駿に見合うか見定めに来た!」


「お前は俺の父親か…」


「それより、案外駿、緊張して無いな」


「まあな」


 ………なわけねーだろめっちゃ緊張してるわ!ええ?初めての彼女だぞ?『初デートどーしよー』ってずっと思ってるわ!でも…やっと俺にも春が来たんだ!とことん楽しんでやるぜ!!


 待ってろー俺の彼女!!












前に学校から帰ろうとしたら下駄箱に手紙が入っていて、駿みたいに喜んで手紙を見たら「次はあなたの番です」って手紙が入っていてめっちゃ絶望したのを覚えているし…今でも入れた友達を憎んでいる。

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