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聞かないほうが良い


これは、私の通っていた学校で起こった忘れられない話。


放送室には少し昔の電話が何故か置いてあった

ファックス付きの大きい電話で、受話器はクルクルしたコードで繋がっている


電話線は繋がっておらず

同級生は「記念品とかじゃない?」と言っていた

「演技部で使う小道具が置いてあるだけ」

そう噂されたこともあった


ある日、放送室の掃除をすることになった私達は、喋りながら掃除していた

そこに掃除の様子を見に来た先生が来た

友人がこう質問した


「なんで、放送室に繋がってない電話があるんですか?」


先生はこう答えた


「その電話は呪われていて動かせないんだ

 電話を別の場所に持っていくと死人が出るらしい」


友人と私はそれを聞いた後、キャーキャー言いながら電話を誰が掃除して奇麗にするか話し合った


「ちゃんと奇麗にしておかないと、呪われるかもな?」


そう言って、先生は放送室を出て行ってしまった

その後も冗談を言い合いながら掃除をしていたんだけど


ジャンケンに負けて電話を雑巾で拭くことになった友人が、フザケて電話の受話器を取ったんだ

受話器を耳に当てて「もしもーし、呪われてますか~」って言ったりしてた


周りの皆は笑ってた

そしたら、次の瞬間に電話が鳴り始めて、「プルルル、プルルル」って

2回鳴った後、音が切れた


全員が「えっ!?」ってなって、すぐに静かになった

どうやら、繋がらないはずの電話が繋がっているらしく、受話器を耳に当てていた友人の顔がどんどん青くなっていく


「……はい」


そう答えた後に受話器を電話に戻したんだ

私はすぐに近寄って


「どうしたの?」


そう聞いたんだけど


「聞かない方がい」


友人はそう言って、「気持ちが悪いから」と断った後

そのまま保健室に行ってしまった


私達は仕方なく掃除を続けていたんだけど、掃除が終わった後に教室に戻ったら、救急車が学校に止まっているのに気づいた


友人は保健室のベッドで亡くなっていたらしい

原因は不明で死因は心不全にされた

学校はしばらくの間、生徒がその放送室に立ち入る事を禁止した

掃除の様子を見に来ていた先生は責任を感じて学校を辞めた


私や一緒に掃除していたクラスメイトとかは、ショックを受けてしばらく学校に来れなくなったり電話の音に過剰に反応したりするようになった

映画みたいに電話の謎を解き明かそう、とはならなかった

皆、忘れようと必死だった


私達が卒業する頃に放送室が壊されて、新しい放送室が出来たんだけど、その工事の時にも何人か原因不明の症状に悩まされたり死にそうになった人が出たらしい

その呪われた電話は、その時のゴタゴタで紛失したと聞いている


正直忘れたい事だったけど、誰かに聞いてもらわないといけない気がして

書き込ませてもらいました

皆さんの学校には、呪われていると言われているものはありませんか?

もしあるならば、近寄らない事をお勧めします




いつもと違うものを、と考えて作ったら後味が悪くなってしまった

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