1/1
0話
ある日、王様が言った。
「勇者であれば、他人の家に入ってタンスの中のアイテムをゲットしても、村にあるツボを割ってアイテムを入手しても、ダンジョンの宝箱を開けてアイテムをゲットしてもよしとする」と。
そして国民は思った。
「あれ?それってただの泥棒じゃね?」と。
しかし、王様が許可を出してしまったのでは仕方がない。国民はタンスに鍵をかけ、ツボにあった財産を隠し、いつ勇者に押し入られても大丈夫なようにした。
その事を聞いた王様は国民が言うことを聞かないことに腹を立て、鬱憤を晴らすべく散財をするようになった。
困った宰相はある男に命令を下した。「先回りして、アイテムを隠しておけ」と。