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戦闘市長ジャステッカー  作者: 自由言論社
第4部 ビギニング! 戦士の誕生
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第28話 正義の鉄槌、悪滅決済!


エレメンタルロッドを振りかざし、振り回し、ジャステッカーは人権警備隊の隊員たちをなぎ倒した。


突かれ、払われ、叩きのめされて20名の隊員たちは残らず地に転がり、突っ伏した。


ジャステッカーは銀の長棍の先を棒立ちになった隊長の美織に向けた。

美織の手にはいつの間にか発射スイッチが握られている。


「こ…これ以上、近づくとスイッチを押すわよ」


美織の声が震えている。突如、出現した異形のものに部下を全員倒されたのだ。その力は絶大にして圧倒的であった。


「美織、もうよせ……」


ジャステッカーが美織に向かって抑えた口調でいった。


「その声は……!」


どうやら声の主に気づいたようだ。美織はガスマスクをはぎとり、深紅の仮面を凝視した。


「白坂…くん……?」


「もうすぐ自金党政権が誕生する。そうすれば民衆党はおまえたちを見放し、罪を被せるだろう。おまえたちは使い捨ての駒に過ぎなくなるんだ」


「それでも構わない。元々わたしは民衆党なんかにはこれっぽっちも期待していない。わたしの理想を実現してくれるのは龍国よ、龍国労産党よ。

龍国労産党と人民弾圧軍の力を借りて、わたしはこの宇留川市を独立させる。

貧困も格差もない、真の平等社会をこの地上に出現させるのよ!」


「きみのいうその平等社会は龍国が統治するのだろう。自由もなにもない、権力者に監視された抑圧社会がきみの理想なのか?!」


「問答無用!」


美織はスイッチを押した。

だが――

6連装ロケットランチャーは沈黙したままだ。


「そんな……」


ロケットランチャーの陰からひとりの男があらわれた。


「城島くん……」


「……美織、久しぶりだな」


城島渡は切断されたコードの端を美織に投げた。


「おまえの負けだ……北条美織」


「まだよ、わたしは――!!」


――と、そのときだ、倒れた人権警備隊の男たち三人が突如、立ちあがった。

ガスマスクをかなぐり捨て、口からよだれを垂らしてうなり声をあげている。

「この男たちは?!」


ジャステッカーが城島渡に向かって質す。


「前世魔族だ」


「前世魔族?」


「こいつらは人間に転生する前、魔界の眷属だったものたちだ。ジャステッカー、カードホルダーからライトニングステッカーをだすんだ」


「これか?」


ジャステッカーが三枚のライトニングステッカーを取り出す。


「それをこの男たちに張り付けろ!」


「ライトニングステッカー!」


「うぐぎぎゃあああーーッ!」


耳骨を軋ませる不快なうめき声を発して、その男たちは真の姿をあらわした。

眼は吊り上がり、口は耳元まで裂け、額の真ん中からは鬼を思わせるねじれた一本角が生えている。


「あああ……!」


これには隊を率いていた美織も驚いたようだ。その場に凝然となって固まっている。


「これが……前世魔族……」


ジャステッカーがエレメンタルロッドを構え直し、つぶやくようにいう。

前世魔族が前のめりの低い姿勢をとって襲いかかってきた。


「ビルドステッカーだ!」


「ビルドステッカー!」


ジャステッカーは宙高く跳躍すると、カードホルダーからビルドステッカーを取り出して三人の前世魔族に向かって放り投げた。


音声入力されたビルドステッカーが5メートル四方の大きさに拡張され、三人の魔族を投網のごとく押し包む。


「ジャッジメントハンマー!」


エレメンタルロッドの先が巨大なハンマーに変化する。


「正義調印! 悪滅決済!」


魔族を包んだビルドステッカーに押される『滅』の文字!


「ずぎゃぎゃぎゃぎゃあああああーーーッ!!!」


紅蓮の炎に焼かれて、前世魔族のものどもは残らず灰となった。


「美織……」


戦いは終わった。振り向くと美織は姿を消していた。


「よくやった。ジャステッカー」


「ありがとう渡。おまえのおかげだ」


光太郎はジャステッカーの仮面をとると、近寄ってきた渡に向かって右手を差し出した。


だが、渡はその手を握ろうとせず、スッと光太郎の前に跪いた。


「渡……!?」


「初勝利、おめでとうございます。光太郎様」


城島渡は光太郎に対し臣下の礼をとった。友達の関係は終わったといわんばかりに……。



つづく


才能…て枯れるものだなあって某長編大河ファンタジー小説を読んでつくづくそう思ふ、今日この頃…(-_-;)

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