彼女は全てを嫌っている
彼女はこの世界全てを嫌って居る
彼女は全てが嫌いだ。何もかも嫌いだ。
それは、彼女が嫌われていたからだ。
悪女とされる容姿をしていたからだ。生まれたときにそう言われた。
親は彼女に最低限の接触しかせずほとんど顔も見なかった。
何をしても何もしなくても人々は彼女を罵倒し、ときには暴力も振るわれそして、避けられた。
だから彼女は嫌い返して居る
だがある時「聖女」としての力が目覚める。
「聖女」は人々に癒しと安らぎをもたらす存在である。
彼女は人々から敬愛される存在となるが、
彼女自身が受け入れられ無かった。
沢山のご馳走、目も味も楽しませるお菓子、ドレス、宝石を貰っても
麗しい男性が彼女に愛を囁いても
彼女は心を許さなかった。
王子の一人が彼女を理解しようと心を尽くした。
彼女は彼に言った
「私が欲しいなら、貴方が持って居るものを全てを捨ててください」
彼は地位を捨て、家族と縁を切り、財産を寄付し彼女の元へ向かった。
彼女は「まだ捨てていないものが有る」と言う
彼は自分の顔を焼いた
今まで嫌われ虐げれられて来たヒロインが求婚して来たヒーローに心をあっさり許すとは思えない