Hope for the best, but prepare for the worst.
用語、登場人物補足
コマンダー:組織内での上級職員、エージェントの通称
グランドクロス:組織内での長官ポジションの通称
C-01:上級職員序列1番。コマンダー階級の会議の進行、基本的な組織の管理やグランドクロスの補佐
エージェント・i:シュヴァリエと同じ上級エージェント。詳細非公開
「さて、コマンダーが揃ったことですし、始めましょうか。」英国某所の地下、円卓の周りににある投影装置、そのひとつに映った男、上級構成員であるナイト・コマンダーその幹部職員であるC-01が告げる。
「まずは報告から、エージェント・シュヴァリエ。表の経営は順調でしょうか?」
円卓の投影装置のない位置に座る数人、その中の一人の女、シュヴァリエが口を開く
「経営状況は好調、今月末までの利益は前年から10%増でございます。」
「前年比10%増ですか、今年から表の経営に入ったのが貴女で正解でした。今後もそちらは任せます。」
シュヴァリエの回答に対しC-01が淡々と続け、一息置いて再び口を開く。
「そして次に私C-01から報告です。カデシュ・ニューヨークの会合への参加を継続的に行い、マックス・シルバーフォーンとの情報交換およびカデシュ顧客の調査を行うようにとナイト・グランドクロス…長官から通達がございました。エージェント・シュヴァリエ、現地への潜入は引き続き任せました。必要に応じてバックアップ班は自由に動かして構いません、」
C-01は淡々と報告し、言い終わるや否やシュヴァリエが口を開く
「それで、他のコマンダーから、報告はあるのかしら…?」
「C-02、報告ありません」「エージェント・i、任務報告いたします…」幹部職員及びその他のエージェントがそれぞれの報告事項の有無と、その内容を告げる。
「全コマンダー階級の報告を確認、要検討事項、無し。会議を終了します。秩序の為に、健闘を祈ります、現代の騎士諸君よ。」
投影装置から職員達の映像が次々と消えるのに合わせ、シュヴァリエは椅子を立ち、その場を去った。