プロローグ2
やっと二話を投稿できました!!名前って考えるの大変なんですね。意外なところで苦戦させられました(笑)
耳を疑うような言葉が出た。
この国王は王国において最も信頼されていないと言っても過言でない、詐欺師であるこの僕に信頼が必要とされている交渉人を任せると言ったのだ。
馬鹿馬鹿しい
「お言葉ですが国王、私は詐欺師で、交渉の技術など持ち合わせておりません」
この国王は最も信頼されていないと言っても過言でない詐欺師であるこの僕に交渉を任せると言ったのだ。
実に馬鹿馬鹿しい
「お言葉ですが国王、私は詐欺師であり、交渉の技術は持っておりません。故に私には荷が重すぎます。」
国王を見る。彼は僕の言葉に落胆するどころか、まったく食い下がる素振りをしていない。
彼の名はフレデリク・ウィーザリー、前国王アルベール・ウィーザリーの息子であり若干14歳にしてウィーザル王国の王になった逸材である。花道の様な人生を歩んできた彼には実は彼が10歳のころに父を亡くしたという悲しき過去がある。
だからと言って僕には、同情するつもりも交渉人として協力するつもりも毛頭無い。
「そんなこと言わないでくれよ、先ほども言った通り私は君を評価しているのだよ。報酬は好きなものをやろう。」
報酬なんていらない、元々僕には守るべきものも欲しい物も無いのだ。そう言ってやろうと思った。
「今まで犯してきた犯罪をすべてなかったことにしてやってもいいぞ!例えば…そうだな、君が私にしたこともだな。」
僕には凄く魅力的な提案に思えた。恐らくこのチャンスを逃せば僕は一生牢暮らしか断頭台のシミになっていただろう。それにその気になれば逃げてやることだってできる。
「その条件でお受け致しましょう!!ですが、一つ条件があります。」
賭けに出る、これが成功すれば僕は晴れて自由の身だ。
「報酬の犯罪の帳消しは前払いにしてはもらえませんか?」
しばらくの間沈黙が続き、隣にいた銀髪の少女としばらく話したのちに結論が出た。
「解った。その条件でよいならこちらも承認しよう。」
勝った。こんな王国逃げ出してやる。どこまでも逃げて誰も追いつけないところまで旅してやる、そう決意した。
「では私は用事があるのでここまでだね♪後はアリス、君に任せるよ!!」
アリスとは恐らくあの銀髪の少女だろう。その後に国王は使用人と共に去ってしまった。
「こんにちは!私はアリアンロッテ・ストラトディ!アリスって呼んでね!」
先ほどとの寡黙な様子とは対照的に元気で実に少女らしい振る舞いをしている。
おい、待て、こいつは今何と言った?アリアンロッテだと?
僕の脳内で国王から彼女への最高戦力宣言と彼女の名前がつながった。
「ストラトディってまさかお前!!!!」
その銀髪の少女はまるで西洋人形のように可憐にお辞儀をした。
「改めて名乗らせて頂きます。精霊省本部所属深紅の翅の一枚アリアンロッテ・ストラトディ。今後ともよろしくお願いしますね♪」
―逃げれるわけがない―
「あなたの名前を教えていただけますか?」
逃げようと思った自分が馬鹿だった。おそらく逃げれば彼女は文字通り地獄まで追ってくるだろう。それほどの実力が彼女にはある。
「僕の名前はクロエ・アルバート、よろしくね!!」
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