噂の正体
現在、MVOの世界で二日目の夜になっている。MVOの世界は現実の世界の6倍のスピードで日が過ぎるので現実の24時間はこの世界の6日である。それにしても濃すぎるゲームなのでなかなかやめられず連続ログインで休憩を取るようにという警告アナウンスがなってしまうプレイヤーが続出しているらしい。自分はこまめに休んではいるが今回はこの森、名前が確か「こぼれ日の森」でNPCが言っていた人食い植物を探して歩きまわっている。
「なかなか見つからないしもう夜になったしもしかしてフラグがまだ立っていないのか?」
考えられるのは何らかのクエストをこなして発生するチェーンクエストなのかもと考えておりこれ以上探しても無駄かもしれないと思い始めた。幸いグレンと自分のレベルは上がっているので成果はある。
種族:レットドラゴン 名前:グレン 属性:火 レベル:4
契約者:アマツ
HP:37/37MP:32/32
攻撃力:17 防御力:10 速さ:12 器用:9 知力:8 精神:9
スキル:火球、飛行、逆鱗、逆境
種族:ローレライ 名前:アマツ レベル:3
契約モンスター:1体 空き:4
HP:27/27 MP:26/26
攻撃力:6 防御力:6 速さ:14 器用さ:12 知力:10 精神:8
スキル:支援魔術、風魔術、植物鑑定
装備:見習いの双剣、皮の服、皮の籠手、皮のブーツ、皮のヘルメット
となっておりステータスの伸びはランダムなのでこれが強いかは分からないがグレンは3レべも上がったのでこれで帰る事にした。
「グレン帰るぞー」
そう言った声を聴いたグレンもこちらに飛んでくるが途中で止まってしまった。自分じゃないどこか別の場所を見つめており動こうとしない。
「グレン?どうしたんだ?」
「ウァウ!」
グレンは自分の手を掴んで引っ張ってくる。どうやらあっちに行きたいらしいというより急いでいきたいらしい。この森のマップは既に埋まっているが何かあるかもしれないしグレンについて行くことにする。出てくるモンスターも昆虫型が多いので来ても問題ないしな・・・・あの熊さえ来なければ。
グレンはものすごいスピードで森を飛んでいく追いかけるこっちのことはお構いなしだ。
「グレン!待ってくれよ!」
そんな声も聴かずにどんどん進んでいくと
「ブゥーーーーー!」
「ウァ!!」
明らかにモンスターの声がした。グレンが何かと戦っている。急いでその場所に向かうと
「なんだあいつ?それにあれってNPCなのか。」
そこに居たのは無数のツルの先に大きな口が言いている植物のモンスターがおり見た目はハエトリ草が大きくなったような姿と倒れているのは人型のNPCっと思ったがモンスターがそこに居た。グレンは倒れているモンスターをかばうようにハエトリ草を威嚇している。
種族:イートプラント 属性:風 レベル:8
鑑定鏡で植物系のモンスターでこの森ではあの熊の次に強いレベル8。この森では大体2,3レベルが多かったので一気に上がった。そして人型のモンスターの方も見てみる。
種族:見習いウィッチ 種族:無 レベル:3 状態異常:麻痺、気絶
ステータスを見る限り見習いウィッチはイートプラントの隠密で不意を突かれ倒されかけた。それをグレンが発見し今に至るっと言った感じなのだろう考えているうちにアナウンスが鳴る。
『クエスト:見習いウィッチを救え!!が発生しました。』
これクエストなのか!?驚いているのもつかの間相手は攻撃を仕掛けてくる。考えるもクエストの詳細を見るのも後まずは
「グレン!こいつを倒すぞ!!」
「ウァァ!!」
そして自分とグレンの長い戦いが幕を上げた。