NPCのクエスト
始まりの街には色んなNPCが存在する。話をするとクエストなどが発生することもあり多くのプレイヤーが率先してやっている。他にもギルドや店などを持っているNPCもいるのでこまめに行くといいアイテムや依頼などもある事がある。
さて、現在最初のログインの時昼だったが既に夜になっている。この世界の時間は現実の5倍のスピードらしいがまるで退屈しないどころかやることがいっぱいありすぎて飽きない。モンスターを捕まえるアイテムを買おうとしたのだがもう存在してなく自力でゲットするしか手段がない状態だ。
ゲットにも種類がありアイテムで捕まえる物と自身のMPを消費して捕まえる物の二種類存在しておりアイテムを使った物ならば無駄なMP消費をせずに捕まえることが出来るかもしれず、すぐになくなってしまったらしい。MPでのゲットも変わらないのだが消費してしまうし確実にゲットできるわけじゃない。
ということでアイテムは買えなかったので色んなNPCと話をしていくことにした。様々な話を聞くことが出来とても充実した時間になった。中でも興味を持ったのは平原の先にある森には人を喰ってしまう植物がいるという噂をしてくれるローブを被った老人の話だ。属性相性が重要なことが分かったから今度からはそこでレベル上げをしようと思い至った。他にも―――。
最近、平原にウルフの群れが出るとか薬草を取ってきてくれないかとか鉱物を取ってきてくれとかもあったので出来そうなクエストを受諾した。期限があるクエストもあるから早めにやっていこう。それからいったんログアウトして情報収集し休んだ後、再度ログインする。
ログインしてた時MVOの世界では朝でありグレンをめでた後、必要なアイテムを一通り買って平原の先にある森を目指す。朝方じゃないといないNPCもいるかもしれないしこれも後で話しておこう。
「でも今は、森だ森。レベルを上げるぞグレン。」
「ウァ!」
元気に返事をするグレンと共に森を目指して歩き出す。道中こなせそうなクエストをクリアーしながらむかっていく。
平原の先にある森には無事に着くことが出来、静かさと木漏れ日がとても幻想的な場所だった。
「それじゃあこの森で出来るクエストをやっていくぞ。今日はこの森に一晩中いるつもりだからグレンも手伝ってくれよな。」
「ウァ」
気合を入れた返事をするグレンと共にクエストの一つである薬草を探していく。探していくこと数分やっと薬草が見つかった。
薬草:食べることで少しHPが回復する。とても苦い。
そう書いてある説明はどうでもいいのだがやたらと見つけにくい。何せ雑草と一緒にあるせいで見分けがつかないのだ。至る所に生えている雑草の他にはないのかと思い探していくと見たことある草もあった。
「これってクローバーだよな?何で雑草なんだ?」
明らかにクローバーなのだがテキストには雑草と表示されている。ゲームの仕様なのか分からないが取り合えず採取してみた。他にも似たような草が雑草として表示されており分かっている中では
ノースポール、ガザニア、キイチゴ、ロベリア、サルベア、アズレアなど
母の趣味で見たことある花達が多くある。どうするか考えるがアイテムはまだまだ入るし取って行こうと思い取っていくと
『未知の植物を5つ採取したことにより植物鑑定を取得しました。』
とアナウンスが鳴り響いた。突然のことに訳が分からなかったが取得と聞いたのでステータス画面を開いてみると
種族:ローレライ 名前:アマツ レベル1
契約モンスター:1体
攻撃力:4 防御力:4 速さ:10 器用さ:9 知力:7 精神:6
スキル:支援魔術、風魔術、植物鑑定
装備:見習いの双剣、皮の服、皮の籠手、皮のブーツ、皮のヘルメット
と新しいスキルが追加されていたのだ。効果は植物の名前と効能が分かるようになるという物で今まで雑草と表示されていた植物の名前がちゃんとした名前に変わっている。ほとんどが今は使えない観賞用だが中には効果が書かれた物もあり
クローバー:持っていると少しいいことがあるかも?
キイチゴ:食べると少しHP回復
そして目玉はグレンと一緒に探して見つけたこいつ
四葉のクローバー:持っていると幸運に恵まれる。
これのアイテムには少しとは書いていないためかなりいいことが起きるのではと期待している。これを見つけたのはグレンで見つけた時はとてもはしゃいでいた。
「よーし!何か知らないけどスキルをゲットしたしこの調子でクエストも終わらせよう。」
「ウァウ!」
元気よく答えるグレンと共にさらに森の奥に入って行く。道中、モンスターは出たがグレンの火球が弱点だということもありサクサク倒していった。
討伐系のクエストはグレン無双であり隠れて片付けていった為、グレンはレベルも3に上がり自分はレベル2になった。倒した者が多く経験値がもらえる仕組みだということを今知った。ウルフの時は興奮して細かな所を見ていなかったからな~そう思いながら更に進んでいく。森のマップは半分ぐらい埋まり湖があったのでそこで一休みする。
グレンと街で買ったパンを食べながら過ごしていると
「ウァ!」
グレンが急に袖を掴んで引っ張ってくる。
「なんだ?どうしたんだ?」
「ウァウ!ウァ!!」
焦っているのか強く引っ張てくるのでそのまま生い茂っている木々に隠れることになった。どうしてこんなことをと考えていく中その答えが湖に現れた。3メートルある大きな熊が現れたのだ。すぐさま買ったアイテムの一つ鑑定鏡で見てみると
グリーンベアー 属性:風 レベル12
冗談抜きで強すぎる相手だった。今戦っても勝つことは不可能に近い相手。グレンはこいつが来ると分かったから隠れるように促したんだ。数十分グリーンベアーは湖に居たがまた森の奥に帰って行った。完全に姿が消えたのを確認して自分とグレンは隠れるのをやめて出てくる。
あんな奴がいるなんてどうする帰るべきか?考えていくがNPCが言っていた人も食う植物も気になるしもう一度であってしまったら帰る事を決め
「グレンも自分ももっと強くならないとな。」
「・・・ウァ」
グレンは小さく頷いて熊が消えて行った方向を見ている。何を考えているか分からないがもしかしたら次は勝負してみたいのかもしれない。