最初のモンスターは
設定が終わり光と共に自分はMVOの世界に降り立っていた。開始して間もないのにも関わらず凄い数のプレイヤーがそこら中に居る。期待されているゲームだけある。
「これが・・・本当に凄いな。」
自然と言葉が出てしまう。ここは『始まりの街』と記載されたテキストが画面に出て来ており無事にログインは出来たらしい。街を歩いているプレイヤーには青いマーカーが出ておりNPCには緑のマーカーが表示されている。そしてプレイヤーのそばにはモンスターが一緒に歩いている。ポケ〇ンで言う最初の一匹なのだろう。どれもまだ小さく可愛い。
「自分のモンスターどこに?」
周りを見渡しても姿はない
「ウァ!」
「?」
声がした方向を見ようと後ろを振り向くが何もいない。
「ウーァ!」
また後ろから声がするがそこにはなにもいない。そして背中に何か違和感があり背中に手を伸ばすとその小さな影は自分の目の前に飛んできた。
「お前が自分のモンスターなのか?」
「ウーーーァ!!」
元気よく返事をするそれには赤い鱗に小さな羽をはやしたドラゴンであった。すぐさまステータスを確認する。
種族:レットドラゴン 名前:()レベル1
契約者:アマツ
HP:23/23 MP:25/25
攻撃力:10 防御力:7 速さ:9 器用:6 知力:5 精神:6
スキル:火球、飛行、逆鱗、逆境
となっており一つづつ観ていくと
火球はMPを3使用して出す技らしくまれに火傷状態を付与すると書いてある。一般的な攻撃技なんだと理解できる。
飛行はそのままの意味で飛ぶことが出来ると書いてある。どこまで飛べるんだろう?と疑問に思ったがどうもプレイヤーが認識できているか命令したところまでは行けるらしいことが書いてある。
逆鱗は自分のライフが少ないときに発動して攻撃力を2倍にするスキルと書いてある。強い敵にもワンチャン勝つことが出来る一発逆転のスキル、ロマンあふれている最高だな。
最後の逆境は自分よりもレベルの高い敵と戦うときステータスが少し上がるスキルでありこれは逆鱗と相性が良さそうだ。
ランダムで貰えるモンスターは何が来るか分からないがこれは当たりと言っていいのではないだろうか。何よりだ
「ウァ?」
とてもかわいい。小さくて愛くるしいこの生き物、ドラゴンだとかっこいいイメージが強いがこれはこれでアリだな。
「・・・と、お前の名前を決めないといけないし自分のステータスも見ないとな。」
まずは名前を決めてあげる事にし考える
「う~ん・・・お前の名前は『グレン』でどうだ。」
安直ではあるがかっこよく見た目にあった名前にしてみた。するとグレンはとても喜んでいるらしく自分の周りを飛び回っている。名前の空欄もグレンと名前が表示されている。どうやら音声でも入力できることが分かった。後は自分のステータス
種族:ローレライ 名前:アマツ レベル1
契約モンスター:1体
攻撃力:4 防御力:4 速さ:10 器用さ:9 知力:7 精神:6
スキル:支援魔術、風魔術、
装備:見習いの双剣、皮の服、皮の籠手、皮のブーツ、皮のヘルメット
と書いてありこの世界では装備は6種類で武器、頭、胴体、腕、足、アクセサリーがあり付けることでいろんなスキルが発動する。今回の装備にはそれがないがスキルを付与できるスロットという物もあるらしいこれもいつか考えて行かないと。それにしても攻撃力と防御力すごく低いな速さを活かして戦うスタイルなんだろうか?
「まあいっかそんなことよりグレンこれからよろしくな。」
「ウァ!」
元気な返事をしてくれるグレンを連れて自分は街を歩き出して行った。