次は
下に座り込んだままなアイザを立ち上がらせると、私は椅子に腰かけた。
「リン、アイザも座ってくださいな。」
これからどうして行こうかと、頭の中で考えを巡らせる。
「ヒカリが消えたのはいつなんですか?」
リンがアイザに声をかける。そうやって地道に探したいか知らないだろう。
「ええと……3日前です。」
「探しましたか?」
私がそう尋ねると、アイザは残念そうに
「持てる力は全て使いました。けれど、見つからないんです。私の国は、もう隅々まで探しました。」
と言った。彼が隅々まで探したというのだから、もうアイザの国にはいないのだろう。
「何か心当たりは?」
リンがアイザに問うと、アイザは首を横に振った。心当たり、心当たりか。そういえば、と先日収束した父の件を思い出す。
思い出すだけでも、なんだか心がしんどくなった気がしますわ……。
けれど、心の中で何かが引っかかる。そうだ、そういえば、ルイはあの後どうなったのだろうか?リンのことばかりに気を取られていて忘れていた。
「そういえば、ルイは無事なのかしら?」
アイザが涙目になりながら私の方を見る。
「ええ。私の国で保護しています。」
ならば。
「とにかく、ルイも交えて作戦を練りましょう。大丈夫ですわ、きっと、リンの時のようになんとかなりますから。」




