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第二の誘拐事件!?
ヒカリ?ヒカリに何か問題でもあったのだろうか。アイザの様子を見る限り、ただ事ではないことがわかる。
「ヒカリに、いったいなにがありましたの?」
リイナールが尋ねると、アイザは顔をあげて話し始めた。
「ヒ、ヒカリが消えたんです。勝手にいなくなるわけないのに…。」
どこかで聞いたことがあるようなセリフだ。もしかしてだが、また…。
「ま、また誘拐事件ですか?」
「そ、その可能性があります。」
アイザの涙は、まだ止まらなかった。
「そうですか。大変なことになりそうですね。」
「そうなんです。大変なんです。リンさんのことがあったからヒカリも私も護衛をつけるようにしていたのに、その護衛ごといなくなってしまったんですから!」
よっぽどショックだったのだろう。ドン、とアイザが床を叩いた。アイザはいつもニコニコしていたのに。
「わかりました。皆で協力してヒカリを探しましょう。」
アイザを励ましつつ、リイナールは考えていた。
普通二回も誘拐事件が続く物なのかしら?この裏、何かありますわね…。




