第1章 五話
「嫌です。絶対に嫌です。」
魔法が使えない高校生に戦争とは如何なものか。頭可笑しいんじゃねえのこのハゲ?
「君には伝えなければいけないものがある。まず、クリスタルが爆発したのには理由がある。君は能力者なんだよ。ほら、よくあるだろ?そして僕も能力者だし、能力だらけの分隊もいる。もう一つは君がサイボーグだと言うこと。君に着て貰いたい新型のスーツがあるんだよ。サイボーグみたいな人がいじゃないと着れないようなやつがね、そして最後に····」
そこで一瞬ためらってから言う。
「君の妹を生き返らせられるぞ。申し訳ないが君の過去を調べさせてもらった。君は一昨年に二歳年下の妹を無くしたんだろ?君が仕事を受けてくれれば生き返られるぞ?君があまりもしもの話が好きではないことは知っているから君にはまず、能力を解放してもらう。あの学園で生き残るには必要だからね。」
勝手に過去を調べられたのは気に食わないが、妹が生き返るんだとしたら話を聞いてみる価値はある。
「まず、目を閉じてくれ。それから、適当に何か能力を想像してくれ、自分がその能力を使っているところを·····」
言われる通りに何か能力を想像してみる。すると当たり前の様に直ぐに一つの力が想鮮明に像できた。
「想像できたみたいだね。じゃあ一回発動してみて?」
言われた通りに能力を発動してみる。
すると手にマグナムが出現した。
俺の能力は武器を造ることだった。
あまり日常生活では使わない能力だけど···逆にこれなら戦場で戦える。妹を生き返られる。
「俺、やります。」
刃鑼の顔には全く驚きはなかった。