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詩集 碧い鳥

風の透明さ

作者: 紀 希枝

少しだけ開いた 窓の隙間

小さな隙間

その隙間をくぐるように、遠くの空から

透明な風が、吹きつけてくる

手をなで、腕をなで、頬をなでる

迷いもなくまっすぐで、透明な風


その透明さの向こうに、鳥の鳴き声――



ふと風が止んだ

目を細める

木々のざわめきが消えていく

何も動いていないかのように感じて

時が止まったかのように錯覚したくなる

唐突に訪れた、静かな無色の時間


それは、窓のように硬い透明さ――



しばらくして

思い出したかのように

それが自然な姿であるかのように


また風が

透明な風が

小さく開いた窓の隙間から、吹きつけてくる

指の隙間から溢れる水のように、最初は穏やかに

ホースから押し出される水のように、次第に勢いを増して

形なく透明な風は

手をなで、腕をなで、頬をなでる

その心地よさに目をつむる


目を閉じても見える、その気ままな透明さ――


拙い詩をお読みいただきありがとうございます。


批評批判大歓迎です。もっと私自身の思い描く世界を表現したいので、感想酷評、友人への紹介も期待しています。


長編を幾つか書いていますが、まだ修正中ですのでいずれも先は長そうです。

少なくとも月に一度は、短編や童話や詩を載せるつもりなので、気が向いたらお読みください。

自分自身で満足が出来次第、長編も投稿させていただきます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 詩の流れが綺麗。 丁寧に作っているのがわかる。 [気になる点] 透明さのかき分け。 一連「まっすぐ」 ↑↓近い 四連「窓のように硬い」 ↓飛躍気味 七連「気ままな」 現状、透明さより…
[一言] ふと止まった風。無音になったその瞬間、最初の連の風の音が蘇ります。まっすぐで透明な風の音が。 再び吹き始めた風。今度は最初から音が聞こえてきます。気ままで心地よい風の音が。 擬音がひとつ…
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