第二十三話 部活に行きたくない
部活へ行った。
後輩達は何も知らないまま、いつも通り挨拶をしてくれた。
だけど、私達二年生だけは空気が違っていた。
顔を見るだけで、昨日見たSNSの言葉が頭をよぎる。
一言喋るだけで、「今どう思われているんだろう」と考えてしまう。
上手く話せなかった。
そんな日が何日か続いた頃。
今度は、そのSNSに“私達二年生を名乗る人物”からコメントが書き込まれていた。
「私達二年生はこのSNSの事を知ってるよ」
そう書かれていた。
目を疑った。
私達二年生の中に、そんな事をわざわざ書いた人がいるのだろうか。
「誰か書いた?」
そう聞いても、みんな首を横に振った。
「そんな事書くわけない」
「むしろ意味がない」
「余計に仲悪くなるだけじゃん」
みんな同じ事を言った。
本当にそうなのだ。
じゃあ、一体誰がそんな事を書いたのだろう。
わからなかった。
そのコメントを一年生達も見たのだろう。
その後、SNSはすぐに消されていた。
もう訳がわからなかった。
どうすればいいのか。
その事ばかり頭から離れない。
授業中も、ずっと考えていた。
何がいけなかったんだろう。
あの時の笑顔も、本当は心の中ではどう思っていたんだろう。
そんな事ばかり考えてしまう。
もう後輩達と関わる事すら怖くなっていた。
気づけば、授業中なのに涙が出ていた。
もう心が限界だった。
授業なんて、いつもバレーの事ばかり考えて集中していなかった。
だけど今日は、後輩達の事ばかり考えてしまって、更に何も頭に入らなかった。
休み時間。
友達に「どうしたの?」と聞かれた。
私は思わず言った。
「部活に行きたくない」
友達は驚いた顔をした。
「そんな事言うの初めて聞いた」
そう言われた。
自分でもそう思った。
あんなに大好きだった場所なのに。
もう、このまま放っておくわけにはいかない。
私達はミーティングを開く事にした。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
この頃は、本当に精神的にかなりきつかったです。
今までは「バレーが上手くなりたい」で悩んでいたのに、今度は人間関係で苦しくなっていました。
特にSNSを見てしまってからは、後輩達と普通に話す事すら怖くなっていました。
今思えば、お互い上手く気持ちを伝えられていなかった部分もあったのかもしれません。
だけど当時の私は、とにかく全部を真に受けてしまっていました。
そして、「部活に行きたくない」と口にした時、自分でもかなり驚いたのを覚えています。
あんなに大好きだった場所だったので、自分が一番信じられませんでした。




