我が家の朝
ドテン‼︎
私の1日は床で始まる事もある。
別にベッドが無いんじゃない。寝相が悪く落ちるのだ。
が、レイアが健康体にしてくれたせいか怪我は一度もない。
でも、痛いものは痛い。
が、泣くのはいやだ。
ドドドドド
バーンと轟音が。
私の声を聞いて真っ先にドアを開けたのはフリーデルことフリ兄様。
「エアリア‼︎どうした‼︎何処が痛い?医者、医者」
私を抱き上げながらオロオロ。
ドガッ
そんなフリ兄様を蹴ったのはアルフレッドことアル兄様。
「フリーデル、何僕のエアリアを困らせているの?お前は治癒魔法が使えるだろう、さぁ使え、今すぐ使え」
フリーデル兄様の背後にはブリザード…流石氷魔法の使い手。
アルフレッド兄様の足がフリーデル兄様の背中をグリグリ。
兄弟喧嘩か!
痛いから誰た助けて‼︎そんな私から出た言葉は
「にいしゃま、たしゅけて!」
2歳だもん。しょうがない。
キュン
ん?なんだ?
「な、な、なんて可愛いんだエアリア‼︎」
ギュー
ぐぇ、フリーデル兄様が思いっきり抱きしめる。
アルフレッド兄様はプルプルしてる。
痛いー、締め上げるんじゃない!いざ、最終兵器召喚‼︎
「おかーしゃまー‼︎」
「なにをしてるのですアルフレッド、フリーデル、エアリアが泣いているではないですか」
「「は、母上」」
我が家の最終兵器優雅に登場。
ひょいとフリ兄様から私を取り上げると母様は
「ヒール」
この世界の魔法は前の世界のゲームの様な呪文ばかりで驚く。
ヒールは初期の治癒魔法らしい。勿論フリーデル兄様も使える。
「痛い所は無い?エアリア」
「ありあとーごじゃいましゅ」
リディ母様は治癒魔法と聖魔法の使い手だ。攻撃、支援どちらも使えるのは稀らしい。
私?そういえば、魔法の使い方知らない…魔力無いのか?
いや、あのレイアがオールチートと言っていた、あるはず。
問題は属性よね。それと魔力制御。
もしかしたら魔力があったらベッドから落ちて起きる事もなくなるかも!ベッドに私をくっ付ければ完璧‼︎
目指せ寝相改造…じゃない、魔力覚醒‼︎
今日も我が家は賑やかに始まる。