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夢
私と司は幼馴染。
家が隣で毎日のように遊んでいた。
私が病院に入院してからも、司は毎日のように病室に来てくれた。
「ねぇ司。あそこにある桜が全部散ったら、私の命も散っちゃったらどうする?」
「ばーか。どこのおとぎ話だよ。」
司とは、幼稚園も小学校も中学校も高校め
同じ。こうやって、馬鹿みたいなぼけにもつっこんでくれるのはそのおかげかな。
いや、ただ司が馬鹿なだけか。
私は、司にあのネットニュースを見せた。
「武道館。すごいね。やったじゃん。」
「だろ?」
司はアーティストになるとこが小さい頃からの夢だった。
そのためにどれほどの努力をしてきたのかも私は知っている。
だからこそ私はあの約束のことを忘れようとしていた。司の夢を壊さないために。司の夢のお荷物にならないために。
このことを知るまでは…。