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ファフティリアの丘  作者: 凪市有李
ルゥナミア 7
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支度

「晴れてるっ!?」


 部屋に射し込む明るい光に気づいて、ルゥナミアはベッドから飛び下りた。

 急いで窓に駆け寄る。


「急に動くな!」


 シャルに叱られて首をすくめながらも、久しぶりの天気に心が軽くなる。

 チィ、という鳴き声に振り返ると、このところ元気がなかったチロロが、ベッドの上に後ろ肢だけで立っていた。

 首を傾げてこちらを見ている。


「元気になったの?」


 大丈夫だよ、と言うように、チロロが二度ほど鳴く。


「シャン、チロロが!」

「よかったな。これで出発できる」

「うん。よかった! チロロ、がんばって一緒に行こうね」


 チィ、と返ってくる鳴き声が嬉しかった。


 万が一のことがあったらどうしようと心配していたので、チロロの元気な姿が見られて安堵する。

 ルゥナミアはチロロを手の平に乗せて、ちゅっと口づけた。   


「で、ルゥナミアのほうの体調はどうだ?」

「もちろんばっちりよ。どれだけ休んだと思ってるの」

「おれのおかげだな」

「雨のおかげだよ」 


 ルゥナミアたちは顔を見合わせて笑った。


 出発できるとなれば、急いで支度をしなければならない。

 足りないものがないかを調べて、もしあれば調達する必要がある。


 裸足のままだったルゥナミアは靴を履き、慌しく支度を始めた。

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