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愛しき温もり
白夜ははなれで酒盛りをしていた二人を見つけた。神であるがゆえに酔いつぶれることなくいた二人は現れた白夜に目を細めた。
酒をあおることをやめた真異は杯をおき白夜に近づくとその黒髪をすいた。
それを微笑ましそうに心貴は見つめた。開かれたはなれの障子の間から風がはいってきて心貴の銀髪と白夜の黒髪が靡く。
二人を微笑ましそうに白夜は見つめた。こんな穏やかな日が何時までも続けばいい。三人の想いは同じものだった。
真異はあまやかな声音でひそやかに告げた。
「愛し愛しと連ねれど我が背は今、何思ふ」
その問いかけに白夜は目を細め軽やかに問いかけかえした。
「愛しと思ふは何時も背が君貴方のみと我は知るのれど」
その返答に真異は嬉しさを隠さずに微笑んだ。
微笑みあう二人の頭を心貴は撫でた。二人は抵抗せずにされるがままだった。
何時までこの日々は続くのだろう?いいえ。望み続ければ続くのでしょう。
互いに告げることはなくでも皆は願っていた。この日々が続くことを。