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光の微睡み 真異視点
何時も思うのだ。白夜と心貴に出会わなければどれほど無為に日々は過ぎていただろうと。
二人に出会い。温もり、温かさをこの心に感じることができたから。とても嬉しくそして満ち足りる。その幸福に死にそうになる。
幸福が尊いことを真異は知っている。二人と出会う前は恐れられ敬われるだけの日々だった。
望めば望んだものが与えられた。真異の強すぎる力を恐れて。捧げられるそれらの何と虚しいことか。
はじめての優しさを白夜は与えてくれた。はじめての慈しみを心貴が与えてくれた。
二人に尽きることのない感謝を感じてやまない。二人が望むことは全て叶えてあげたい。
それほどに愛しいとこの心は伝うから。愛しい。慈しみたい。ただ一途に想ってやまない。
それなのにこの眦から零れ落ちる滴は何なのだろう?
ぽたり。ぽたりと頬をそれは伝う。嬉しいのか哀しいのかそれすらもわからずに
見上げた月はおぼろげでまた一つぽたりと滴は零れ落ちた。




