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暗闇の胎動 後日談

赤花村(せっかむら)から帰った三人は本宮のはなれにある奥座敷で話し合うこととなった。


真異(まこと)は人の身から神の身へと変じていた。心貴(しんき)は人の身のままであった。


真異(まこと)の肩までの黒髪は今は足首までの長髪に変わっていた。裾を白く縁どられ他はただ黒い衣を真異(まこと)は身にまとっていた。


たいする心貴(しんき)はひたすらに白くそして帯の縁だけが黒く縁どられた衣を着ていた。


誰が語りだすでもない、そんな沈黙を心貴(しんき)は破った。



「眠っておられましたね。華原(かはら)の白き神は今だ、その眠り破られることなく」



「いいえ。抑え込まれていらっしゃった」



その言の葉に真異(まこと)はかそけぎ声でひそやかに囁きかえした。



「あの禍つ神は土地に巣食い、白きものの力を吸い上げた。そして祟りとして胎動した」



「愚かなこと。静かに沈んでいれば生きていれたのに。ううん、生かしてあげたのに……」



その言の葉に白夜(はくや)は目を細めた。強きものであるがゆえにその生死すら左右できる。それが真異(まこと)を苦しめた。


そして、禍つ神も当たり前にこの世にあるもの。存在を否定されぬかぎりこの現世では赦される。


だけれど、ひとたび否定されればそれはもはや赦されぬ。拒みの声が強ければ強いほどに、その声を世界は聞き届けるから。


真異(まこと)は纏う空気をがらりとかえ微笑み告げた。



「僕は今だ目覚めのときではなかった。そう思うよ」



「消された(こく)(はく)へと戻る。あれはそれで良かった。そうでなければならなかった」



その言の葉に二人は微笑んだ。言の葉をもう三人は零すことなく


二か月後、華原神社(かはらじんじゃ)から神目覚めたり。そう書かれた手紙が届く、それに三人はふわり微笑んだ。





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