ノメッドからの紹介状
ワイアスは続けて情報収集を行っていた。
そして、この国について様々なことが分かった。
まず、この国では『呪われた血』の迫害が強いこと。
2つ目にこの国で実権を握っているのはこの国で最強の魔道士であるノメッドであること。
最後に、トワイライトたちはこの国でも有名な盗賊団で、富裕層にしか盗賊をしないし人殺しもしないので極貧層からはかなりの支持を得ているということ。
結局、この国の内情はわかったが、『不魔石』のありかはわからなかった。
図書館を出て、マーチと合流した。
マーチはどこか変な様子で黙っていることが多かった。
宿へ戻ろうと3ブロックほど戻ろうとしたとき、突然大量の魔法弾が飛んで来た。
ワイアスは一方の魔法弾を剣で切り裂き、後は全てよけた。
マーチは杖を地面にさして、念じた。
すると、すべての魔法弾が一瞬にして消えてしまった。
二人が身構えていると、一人の魔術師が突然出現した。
その魔術師はマーチの呪文を目の前にして驚いていたが、やがてこう答えた。
「このような芸当ができるものはこの国ではノメッド様くらいだ…突然の襲撃の無礼を謝罪したい。私はノメッド様の使いのものです。あなたがたがトワイライトらを脱走させたのはもうわかっております。是非あなたがたを城にお招きしたいのですがいかがでしょうか?」
「断る。」
ワイアスは即座に答えた。
その魔術師は不気味な笑顔を浮かべて言った。
「おやおや、困りましたなぁ…ノメッド様はあなた方のお探しになっているものの情報をすでに掴んでおいでですがねぇ。」
マーチはそれを聞くと、ワイアスに耳打ちした。
「ワイアス様…どうやって知ったか知らないですけど、『不魔石』のことについて何か知っているかもしれませんよ。」
「うん。そーだなー…ちょうど手掛かりがなくなって八方ふさがりなのは事実だ。用心しながら相手のことを探っていこうか。」
2人はノメッドの招きを受け入れることにした。