トワイライト
「明日が処刑か…」
トワイライトは獄中で呟いた。
何もできなかった。
お金のないものにとってはこの町は地獄…
この地獄で希望がどこから湧いてくるのかわからないが確かにこの男にはあった。
生まれつき魔法力が強く、頭の回転も人並み外れていた。
ショーンという優秀な右腕も手に入れた。
これからという時に足元をすくわれた…裏切りによって
この国で生まれた国民は一生この国で過ごさなくてはいけない。(子供を産んだ母親は例外だが)
いつか抜け出してやろうと思っていた。
自分だけじゃなく下級層全員で…そして自分たちの国をつくろうと志していた。
そこには生まれで…お金のあるなしで決まるんじゃない…自分たちの実力次第でどんなことでもやれる国にしたかった。
「何もできなかったな…」
そう呟いたとき、目の前にマーチが目の前に現れた。
そしてマーチはトワイライトに質問した。
「お前は何がしたい?」
「俺は…自分たちの国が作りたい。自由な…自由な国が作りたい!」
マーチは呪文をかけて檻のカギを外そうとしたが、呪文封じがかかっていて外れない。
「…無駄さ…それで外れるようだったら俺がやってる。この国で最強の魔道士が作った鍵さ。」
「わかった。」
マーチはそう呟くとさらに深く念じた。すると爆音が鳴り響き、鍵が破壊された。
「お前…いったい…そんなことより爆音で魔法使いたちがくるぞ!」
「ショーンたちが周りの者たちを眠らせている。急いで逃げるぞ!」
そして二人はこの檻から脱走した。