林檎
アリエッタ達は王妃と共に王妃の部屋に向かった。
「この鏡の前に立ってみて下さい。」
王妃はそうアリエッタに告げると、アリエッタは頷き鏡の前にたった。
すると鏡はアリエッタに話しかけた。
『あなたは王子にまた逢いたいですか?』
「…あの人を失って気づいたんです。私がどれだけ王子を必要としているのかを…例え何を犠牲にしてもあの人に逢いたいです。」
『…分かりました。王妃、あなたに以前渡した林檎は王子に食べさせましたか?』
「はい。それは確かに食べさせました。あの林檎は何だったのですか?」
『あれは来世の林檎といいます。あれを食べたら、同じくそれを食べた人と来世で再開できると言うものです。ただし、後から食べた者は先に食べた者に会うまで永久に眠り続けることになります。
…この林檎は王子が食べた林檎と同じ木でなった林檎です。これを食べたら王子の生まれ変わりと再会できます。』
「本当ですか!?」
『ただし、生まれ変わりが人間になっているかは分かりませんよ。それは馬かもしれないし、カエルかもしれません』
「それでも…また再び会える可能性があるのなら…私にそれを食べさせて下さい。」