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決別
王妃は自分の部屋に戻りベッドの上に座った。
そして、部屋の禍々しい鏡を見つめて言った。
「やはり彼女は素晴らしい女性だったわ。それに、王子のことを愛してくれている。」
『そうですか…あなたの好きにしなさい…しかし、あなたは必ず後悔するでしょう。』
「…」
『そうだ…あなたに一つ教えておくことがあります。』
「いえ結構です。…私はあなたに話しかけるのはもうやめようと思います。」
『なぜ?私はあなたを『国中からうらやましがられる王妃』にしたじゃありませんか。」
「はい。私は元は本当にダメな王妃でした。でも、私はもう一人でやっていけます。」
『…わかりました。しかし、あなたは悲しみの淵に立たされて、また私を呼ぶでしょう。』
「…さよなら。」