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お題シリーズ6

特別な人 王様

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2025/11/26



 あなたは特別な人なのです。


 俺はそう言われて育った。


 俺の周りにいる人間はいつも俺を大切にしてくれた。


 王様の子供だから、この国で一番そうされるべき存在であるからと。


 だから俺は、その親切と善意と労力に報いたい。


 王様の子として、国を良くするために勉強していきたい。


 与えられた特別の恩恵だけ、それを与えてくれた者達に帰したい。


 豊かな暮らし、贅沢な食事。将来王座に就く権利。


 俺はそれらを無駄にしないように心に誓い、毎日のように机に向かって頑張った。






 そうして俺は、国で一番の王様になった。

 俺を育ててくれた人間はみな喜び、国民も喜んでくれた。


 特別な生まれである俺は、特別な血筋と権利を持つ。

 だから特別なものとして、国の者達を幸せにしなければならない。


 俺は王様になってから、民たちの声によく耳を傾け、様々な地方に目を向け、国をよくしていった。






 そうして俺は子供をつくって、時代の王にも語り掛けた。


「お前は特別な存在だ。だからよく勉強して国を導いていかなければならない」


 子供は俺にそっくりだった。


 けれど、心はそっくりではなかった。


「僕は特別に生まれたかったわけではありません。普通の子供が良かったです。普通に生きたいです」


 俺は頭を抱える事になった。


 子供にとって特別とは、豊かに暮らさなければ「ならない」、贅沢な食事を享受しなければ「ならない」、王の座に就かなければ「ならない」ものだった。


 特別は励みになり、支えになるが、同時に呪縛になり、重りにもなるという事を知った。



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