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ロリータ・コンプレックス  作者: 下之森茂
2/18

(2/17) 肩身の狭い同居者。

まだ幼さの残るふっくらとした顔にまるい目、

細く明るい髪のリナは、コータの兄の娘であるが、

運がいいことに父親にはあまり似ていない。



姪のリナとの同居は、

コータの預かり知らないところで決まった。



「今日から一緒に暮らすことになったから。」

と、コータの両親、つまりリナにとっての

祖父母が、コータの住む家に連れてきた。突然。



かわいい盛りの孫娘(まごむすめ)

両親は過剰(かじょう)なまでに甘やかし、

予想通りコータの肩身(かたみ)はますます(せま)くなった。



リナは隣の兄の部屋を使っているので、

(せき)ひとつ、物音ひとつにさえも気を使う。



さらに食事、風呂、トイレなどの生活の中で、

廊下を歩くだけでもリナの視線がつきまとい、

彼女はコータの部屋にまで平気で侵入してくる。



なにか(しゃべ)ればリナに笑われ、

部屋にやって来てはからかわれ、

食事中などは(にら)みつけられ、足蹴(あしげ)にされる。



12歳の女の子の言動など理解できるはずもない。

コータの生活は常に(おびや)かされた。



引きこもりとしての面目(めんぼく)は丸つぶれだった。


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