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強い魔力。

「行こう! カイヤ!」


 あたしは背中に龍の羽をはやし飛び立った。


 カイヤもいつのまにか人型から戦闘特化? の黒い毛に覆われた猫獣人の姿に変わってる。


 両手から伸びる鋭い鍵爪。たくましい両脚。


「ああ、レティ!」


 カイヤは飛べないけどその分を補うほど強化された跳躍力であたしのあとをついてきた。


 ガツンとぶつかり合う音があちらこちらからきこえてくる。


 かなりのスピードで行き交うそれを追って、あたしは木々の隙間を縫って飛んだ。




 見つけた!


 うん。ティアが押してる?


 ティアの鋭い爪が素早く振り下ろされるけれど決定打にはならない。火力が足りない、かな。


 あたしは右手にドラゴンスレイヤーを顕現させそこに炎を纏うと一角大兎の脇腹に向かって飛び込んだ。


「ティア! 避けて!」


 急制動をかけてバックステップで後ろに逃れるティア。うん。これなら!


 横薙ぎに剣を払いそのまま残心。


 手応え、あった?


 背後の大兎がギャンオーと叫びながら爆散する。


 振り返ると、真っ赤なルビーのような色の魔石が地面に落ちるところだった。






 ☆☆☆☆☆



 そのまま山道を進むとやっぱりあちこちに大小さまざまな魔溜まりがあった。


 あたしはその魔を浄化しつつマナを魔ギアキャッツアイに取り込んでいく。


 カイヤの魔力を貰えば魔法は使えるけどそれじゃカイヤが戦えないし、こんな形でもマナが増えれば助かる。


 そんな風に考えながら歩いて行った。ドラゴンオプスニルのおかげで体力強化も万全な状態になったあたし。なんとかティアやカイヤの足手まといにならないですんでるかな。




「レティシア! 前方に強い魔力を感じるよ!」


 そう、ティアが叫ぶ。


 ああ、そろそろ頂上に近いのか。


 鬼が出るか蛇が出るか。頂上に感じるこの魔力が魔王石の物なのか、それとも別の魔獣の物なのか。


 あたしは少し気を引き締めて足を進めて行ったのだった。

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