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誰にも見られていないはずなのにー女子小学生のおもらしー

私の名前は木藤真依。神戸市内の小学校に通う小学4年生で、年齢の割に身長は高めだ。もっともクラスで一番背が高いのも男子ではなく女子なので、身長のために目立つことはない。見た目の特徴としてはポニーテールであることぐらいかな。あと目がすごく良くて、ずっとメガネとは無縁の生活をしている。そのほかは平凡な、ごく一般的な小学生だ。


ある冬の寒い日。校庭で体育の授業があった。体育の時間は体操服の半袖シャツと短パンで授業を受けねばならず、非常に寒かった。

ちなみに私が通っている小学校の体操服は、白い半袖シャツと紺色の短パンで、シャツには襟がついていたりカラフルなラインが入っているオシャレなものだった。そのためか学校で私服から体操服に着替えるのではなく、家から体操服姿で登校して構わないことになっていた。というか教室で着替えるのはプールの授業があるときだけだった。また紺色の短パンは、正式には「クォーターパンツ」という太ももが半分くらい隠れるものらしいけど、私は背が高めなのとサイズが小さめなので(3年生になった時に買ってもらったものだから)丈がかなり短いように見えた。

それもあって体育の授業が終わるころには凍えそうになっていた。


体育の授業が終わると早く着替えたいので急いで教室に戻る。着替えると言っても前述のような理由から、体操服の上に上着(セーターとズボン(厚手の温かい長ズボン)を着るだけなのですぐ終わる。また神戸市の学校は教室では土足で構わない(上履きに履き替える必要が無い)ため、履き替える時間もいらない。そのためすぐに温かい格好になることができた。着替えが終わるとすぐにお茶を飲んだ。毎朝お母さんに、500 mL位の水筒がいっぱいになるように熱いお茶を入れてもらっている。登校して数時間経つけど水筒は魔法瓶なのでまだお茶は暖かい。冷え切った体には温かいお茶はうれしく、かなり飲んだ。後から考えればこれが悲劇の原因になったのだけど。


休み時間が終わり、国語の授業(45分間)が始まった。担任の先生は若い男性で、授業を盛り上げようと工夫しているので子供たちからは人気があった。いつもどおり教室はにぎやかだった。

最初のうちは私も普通に授業を受けていた。しかし授業開始から20分くらい過ぎたころから、トイレに行きたくなってきた。

(やばい、さっきの休み時間にトイレ行っとけばよかった…)

後から考えれば、休み時間にお茶をがぶ飲みしたり、体を冷やしたのもトイレに行きたくなった原因だった。しかも私の席は教室の最後列の一番廊下側の隅の席で、ストーブが置いてある教室の中央から遠く、最も寒い席だった。だけど当時の私はどうすればトイレが近くなるかなど考えたこともなく、単にさっきトイレに行かなかったことだけを後悔した。

ただこのときの私にはそれほど危機感がなかった。

(もう4年生なんやし、授業終了まであと30分もないから我慢できるやんな)

しかしその後の数分間で、尿意は私の予想以上に強くなっていった。だんだん授業終了まで我慢できる自信がなくなってきた。

(あと何分?)

時計を見るとあと20分だった。いつもならなんてことない時間だけど、この時は非常に長く感じられた。

私は不安を紛らわせようと、隣の席に座ってる太田君に相談することにした。

「やばい…ウチ、トイレ行きたい…」と話しかけた。

太田君は平凡な男子で、普段なら男子に向かってトイレ行きたいなんて言うのは恥ずかしいけど、そのときはとにかく尿意から気をそらしたかった。

しかし太田君から帰ってきた反応は「困惑」だった。

そりゃそうだろう。年齢は互いに10歳前後で、異性と仲良くするのは避けるようになってきた年頃だ。クラスの中でも男子は男子同士、女子は女子同士でグループができていた。私と太田君も特に仲が悪いわけではないが、逆にそれほど仲良くもないのだ。それほど仲良くない人に授業中いきなり「トイレ行きたい」と言われても困惑するのは仕方がないだろう。

私が「どうしよう…」と続けると、太田君は「先生に言ってトイレ行かせてもらったらええやん?」と返してきた。それはそうなのだが、先生にそう言うのは恥ずかしい。


その5分後。私は完全におしっこのことしか考えられなくなった。うつむいて、足を内股にしてもじもじしていた。尿意が小康状態になると顔を上げるが、すぐに強い尿意が来て再びうつむく。それを何回か繰り返した。

(おしっこしたい…)

(授業が終わったらトイレに駆け込んで…)

(ああ、漏れそう…)

心の中で何度つぶやいただろうか。

当然授業内容など知る由もなかったが、ふと教室を見渡してみると先生がこちらに近づいて来るのが見えた。

(もしかして、おしっこ我慢してるのが先生にバレたんかな!?)

実際にはそんなことはなく、授業の展開の中で

「この問題について、みんなで相談して考えよう」

と言って、ガヤガヤしてる教室内を見て回っているのだ。

先生が私の近くに来たところで、私は藁にもすがる思いで先生に声をかけた。

「先生、トイレ…行ってきてもいいですか?」

先生はあっさりと「ええよ」と言った。

内心「授業が終わるまで我慢しなさい」と言われるかもしれないと思っていただけに若干拍子抜けした。

先生のGOサインをきっかけに私はトイレにダッシュした。私の席は廊下側の一番後ろで、廊下に出るドアまで1 mも離れていない。そのためか私がトイレに行ったことに気づいたのは先生だけだったようだ。


廊下に飛び出してドアを慌てて閉めた瞬間、おしっこをチビってしまった。しかし私は構わずトイレに向かって走りだした。

「ジュ、ジュ、…」

走ってる途中に何度かおしっこをちびってしまったが、私は一刻も早くトイレに駆け込むことしか考えていなかった。

トイレのドアを開けた瞬間、安堵からか今までの断続的なおチビりが連続的になった。これはおチビりというよりもお漏らしといったほうが適切だが、私はおしっこを出しながらトイレの個室に駆け込んだ。鍵をかけ、厚手の長ズボンのボタンをはずして脱いだ。慌てているせいか少し手間取ってしまった。長ズボンを膝まで降ろすと、体操服の短パンとパンティを一緒に引きずりおろした。この頃にはおしっこの勢いはいつもトイレで放尿するときと変わらないくらいになっていた。急いで和式便器にまたがると、すぐにおしっこがしたたり落ちるバシャバシャという音が聞こえてきた。


その後数十秒間、私はこれまでの人生で経験したことがない快感を味わった。


長い放尿が終わり、我に返った。放尿中は「何とか間に合った…」と安堵していたが、実際はそうではなかった。パンティを降ろして便器をまたがる前の断続的なおチビりと、連続的なお漏らし。合計10秒くらいはパンティをはいたまま放尿していた。そのせいでお気に入りのキャラクターもののパンティはぐっしょり濡れていた。体操服の紺色の短パンも股間と丈の内股の部分が濡れて黒くなっていた。明らかに「おもらし」したときの濡れ方で、これを見ると自分がお漏らししたことを認めざるを得なかった。「うわあ…」思わず声に出してしまった。ただ長ズボンにはほとんど被害が無かったのが不幸中の幸いだった。

私はしばし茫然としたが、いつまでもこうしていられないので、とりあえずトイレットペーパーで濡れた部分を拭き始めた。しかし当然だが、いくら拭いても完全には乾かない。「とりあえずこうして…」仕方がないのでトイレットペーパーを丸めてパンティと短パンを挟み込み、それからいつも通りパンティ・短パン・長ズボンをはいた。はいている間にトイレットペーパーがおしっこを吸い取ってくれることを願いつつ、私はトイレを後にした。


教室内は相変わらずにぎやかで、私が教室に入っても気付く人はいなかった。私は席に座ると、すぐにうつむいて泣いた。落ち着いて考えると4年生にもなってお漏らしした自分がとにかく情けなかった。急に泣き出した私に太田君が気づいたようで、「大丈夫…?」と声をかけてきた。だが私は首を横に振って否定することしかできなかった。

後から考えると、もしこのとき太田君が「せんせー、木藤さんが泣いてます!」などと大声で言っていれば事が大ごとになり、下手したらお漏らしがバレてしまったかもしれない。しかし太田君は大人しめの性格だからかそんなことはなく、私は一人で泣くことができた。

私が泣き止んだ頃にようやく授業が終わった。私が泣いていたのに気づいたのは太田君だけだったらしい。休み時間になると私はすぐにトイレに行った。ズボン内に入れてきたトイレットペーパーを交換するためだ。席を立つときはおしっこの染みが長ズボンに広がっていないかとヒヤヒヤしたが、厚手の長ズボンだったためか幸いにも外から見てわかる染みはなかった。トイレでズボン内のトイレットペーパーを新しいものに交換し、ついでに放尿した。さっき放尿したばかりだからおしっこは少ししか出なかったが、なんとなく放尿しないと不安だった。私はこのお漏らしがトラウマになり、それから数日間は休み時間ごとにトイレに行くようになった。


授業が終わった。いつもは放課後に校庭で遊んでから帰ることが多いが、この日はそそくさと帰宅することにした。「お漏らししちゃったけど、幸い誰にもバレへんかった。次からは気を付けよう!」と私はお漏らしのショックからようやく立ち直りかけ、前向きな気分になってきた。

しかし校門を出ようとしたとき、後ろから声をかけられた。

「木藤さん…」

振り返ると太田君だった。普段声をかけてくる人ではないので、怪訝そうに「何?」と答える。すると太田君から出てきた言葉は予想外のものだった。

「トイレ…間に合わへんかったんか?」

この言葉に私は衝撃を受け、顔が熱くなるのを感じた。

「な、なにうてんの!?4年にもなってそんなわけないやろ!」

私は家に向かって全速力で走りだした。お漏らしがバレていたということを知って、私は涙が止まらなかった。泣きながら走って自宅に駆けこむと、すぐに母に何事かと問われた。正直、「お風呂に入るまで長ズボン姿でいればお母さんにもバレないかも」等と考えていたのだが、こうなっては仕方がない。私はお漏らししたことを白状した。多少叱られたが、新しいパンティに履き替えることができて良かった。


翌日、私のお漏らしの噂が広がっていないか心配だった。しかし友達の反応はいつも通りで、お漏らししたことを知っている人はほとんどいないようだ。太田君が言いふらさないかビクビクしていたが、幸い彼は気を利かせて黙っていてくれたらしい。


その後、私はお漏らしすることもなく学校生活を楽しんだ。


(完)

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