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エア・ウォークの少女  作者: イマジンカイザー
1/1

『袖すり合うも他生の縁』

 都会のコンクリート・ジャングル。下を向いて行き交う人たちを尻目に、傘を片手にビルの合間を渡り歩く女の子のイメージがありました。


 ちょっと前にやっていた映画「ザ・ウォーク」の影響かもしれないし、もう少し遡って、アニメ『Cosmic Baton Girlコメットさん☆』のことを頭に浮かべているのかもしれない。


 そんな感じのイメージを、自分なりに落とし込んで文字にしてみました。

 つづくのか、この一本でおわるのか、今のところはまだ未定です。


 その日はあいにくの曇天で。今にも雨が降り出しそう。苦心して一番高いビルのてっぺんに登ったっていうのに、こんな天気じゃ甲斐がない。


 この、雨でも晴れでもない中途半端な空が一番嫌いだ。大の字になって眺めていても、気持ちがどよんと暗くなって行く。どうせなら、一気にだーっと降り始めてくれればいいのに。


「あぁあ。ほんと、やんなっちゃうなあ」


 スカートにしまい込んだケータイがぶるるとメール受信を報らす。

 気晴らしになるかなと相手と件名を流し見て、重い溜息と共に再度しまいこむ。

 着信拒否が駄目ならメール攻勢ってわけか。やつめ、無駄な知識をつけて来よってからに。


「ホント。やんなっちゃう……」


 あの馬鹿親ちちめ。そんなんだから馬鹿親ははに逃げられたんじゃないか。

 あの日、大声で何度も告げただろーに。あたしは、お見合いなんて、絶対にノゥ! って何度も、何度も!


「むっ・がーっ!! あぁ、もう!! やってられるかーっ」


 頬を叩いて気合を込め、リュックを背負って屋上の縁によじ登り、藍色のスカートをはためかせ、ぴゅんと空へ跳び上がる。


 何も無い『空』を足裏で捉えて一歩。また一歩。街を行く人々の波を文字通り眼下に見据え、向かいのビルまで一歩き。誰にも、何にも邪魔されず道を行けるのは、『風守』の家に産まれた、数少ない利点かな。



 風守綾乃かざもり・あやの。姓と愚痴っぽい性格は父から、名と栗色の長い髪は母から。

空中歩行エア・ウォーク』の能力は何代か前のご先祖さまからもらったもの。


 鳥みたいに風を捉えて飛んでいるのとはすこし違う。あたしのは、空に透明の足場を作って、その上を飛んだり跳ねたり出来るだけ。だから、空高くに上がりたければ、自分でそこまでよじ登らなきゃいけない。

 傍から見たってユメのないチカラだよね。どうせならご先祖さまも、翼かなにかを授けてくれればよかったのにさ。



 立方体の足場を一つ一つ。階段のように積みながら、曇天の街を郊外に向けて進む。張り巡らされた電線はひとっ跳びで乗り越えて、鳩や鴉と鉢合わせたらお辞儀と共に道を譲る。

 地には地の。空には空のルールがあるのだから、無闇やたらと迷惑をかけてはいけない。馬鹿親ちちが伝え、ずっと昔から受け継いできた、風守家の大事な教えだ。


 オフィス・ビルを横切ると、同じ高さでエスイーのみなさんと窓越しに目が合った。お勤めご苦労様です。小首を傾げて会釈をすると、皆驚いて椅子から転げ落ちてしまう。

 見慣れた光景だけど、あたしから言わせてもらえば、ちょっと大袈裟だなと思う。


 母数が少ないだけで、世界にはびっくり人間なんて腐るほどいるじゃない。ヨガを極めて手足を伸ばす高僧とか。霊をカラダに取り憑かせて話を聞く恐山のイタコとかさ。



 大小のビルが競うようにそり立つの中心区を抜け、背の低い色とりどりの屋根が連なる閑静な住宅街。昼時で、しかもこの陽気と来れば、『上から』見てなお人影が少ないのも頷ける。

 時計の詰まったブロックが凸った建物は中学校かな。曇天の空なのに制服姿でサッカーやソフトボールで休み時間で暇を潰してら。



 ――お、おい。あれ……。まじでヤバイんじゃねーの!?

 ――『落ちる』、落ちるって……絶対!


 校庭とその周囲がにわかに活気付いたのはその時だ。騒ぎの大本に目を向けると、校舎の三階で窓の桟に足を掛け、身を乗り出す阿呆がいる。



「ほぉら、飛べよ。跳んでみせろよォ」

「お前さっき何でもするって言ったヨネ? ネ?」

「場がシラケるでしょぉ。とっととやっちゃえってのー」


 どんなところにでも、あぁ言うタチの悪いガキ共が一人や二人はいる。となると、阿呆は急かされてる方じゃなく、後ろの取り巻き達かな。

 うちの実家じゃ、こういうのは男衆のシゴトだったけど、イジメの世界も男女合一ってワケ。世知辛い、嗚呼世知辛い。


「うぅ、うぅ……」

 ああ、止めなよ。止めときなって。ヒトの身体は柔いんだ。たかが三階だって言ってもクビをやっちゃあお陀仏よ。

 周りに視線を振ったところで、味方になるような人間は誰もなし。クラスの中も、関わりたくないと黙り決め込んで動かない。


「ば。馬鹿にすんなよ……。馬鹿に……すんなよぉおっ」

 いや、だから。みんな馬鹿にしてるわけじゃないってば。ちょっとこらっ。それ以上身を乗り出しちゃ駄目だって!

 だ、あ、あ、あ……。もう!! 世話の焼けるぅうううっ! 背負った鞄のジッパーを下げ、『緊急用』のローラーボードを取り出し、飛び乗って爪先に体重をかける。


(早く……、はやく、っ)

 角度がついてガコンと鳴れば開始の合図。プラスチック製の車輪がからからと音を立て、『見えない』急勾配の坂を滑り始めた。

 そんなこと出来るんならもっと早くにやってりゃいいじゃん、って思うでしょ。出来るんなら苦労はしないわけで。

 あたしのチカラは何もない空に『足場』を作るだけ。行く手と方向を見極め、次の空にブロックを一つ、更に一つと積んでゆく。

 自分の足で、制御できる早さなら楽勝だけど、そうじゃないのは別問題。一歩『操作』を間違えば、孔に落ちてワンミス確定。いや、足を折って歩けなくなってしまったら……。



(えぇい……。余計なことは考えるなっ)件の彼は頭を突き出し落下も間近。運命の車輪は文字通り轟音を上げて回り出し、立ち止まることを許さない。

「いっ、けぇえええええっ!!!!」

 少年君の身体が手すりを離れ、アタマから校庭に突っ込んでゆく。もう時間がない。あたしは限界まで背を反らせ、声を張り上げ、腕を伸ばす。


 間に合え。

 間に合え。

 間に合え!

 お願い……、間に合って!!


「え?」

 ボードで滑るってのは妙案だったけど、そこで生じる加速や加重の度合いまで考えている余裕は無かった。逆『へ』の字となったあたしは、少年君の身体を絶妙にすり抜け、無防備な背中で彼の体重全てを受け止めることと相成ったのだ。



「ぎぃ、やぁぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!」

 折れる! 裂ける! 千切れるぅうう!! あた、あた、あたたたた……。あたしのからだが! V字に曲がるぅうう!!


 ――おわ!? 何? 何ぃー!?

 ――スケートボードが、窓硝子に突っ込んだァァァ!



 あたしの足から離れたボードは、その勢いを殺すことなく、いじめっ子たちに程近い窓ガラスを直撃し、うち一枚を粉々に砕いてしまう。


 ――くぉらぁ! お前たち、何をやっとるゥゥウウ!!


 更にそこには怒りで血を上らせた教師の声。きっとこってり絞られるのだろうな。け、け、け。ざまぁみろ。

 馬鹿たちに灸をすえるのは大人の役目。そしてこっちは気絶して動けない少年君を担いでいる。

 新しい街に来て早々、厄介事は起こしたくない。彼には悪いけど一時退散。あたしはそのまま足場を真っ直ぐに伸ばし、中学生一人を担いでこの場からサヨナラさせてもらうことにした。

 ……あぁ、重い。



※ ※ ※



「つまり、その。落ちようとしていたボクを救けてくれたのが……おねーさん、ってこと?」

「実際、もう落ちちゃってたけどね。グーゼンってやつに感謝しなきゃ。えっと」

「真狩。真狩透まかり・とおる。あの学校の二年生」

「トール君。OK、OK。刻んだ」

 御大層な名前の割に、随分と気の小さい声だこと。名は体を表すってコトワザ、多分アレは間違いだね。辞書作ってるとこにクレーム付けたら図書券貰えるかな。



 ヒト一人ぶんの距離を取って、やっと目を覚ました件の少年君と向かい合う。

 短く刈り揃えられたつんつん頭に、それと見合わない気弱そうな顔。上部にシワの集中したワイシャツは、誰ともつるまず、一人で過ごして来た名残かな。


「で……。どこまで、視た?」

「ほんのりとお肉のついた背中に湿布が三枚。捲った服の端っこに、紫色のブラホック……」

有罪ギルティ! やっぱ有罪ギルティぃいいいい!!」

「そ、そんな……セッショウな……!」


 くっそぉ、保険証が無いと病院を諦め、コンビニで痛み止め湿布に妥協したのがマズかった。まさか、貼りづらい場所に指を這わす、そのタイミングを……!

 こんなことなら、選り取りみっつイチキュッパのブラなんて、付けてこなきゃ良かったよぅ……。


「まあ。冗談はさておいて」

 善意と偶然が重なったとは言え、何も知らずに立ち去れるほど、あたしだって聖人君子じゃない。さ、怒り狂って窓から飛び出したその理由! 洗いざらい吐いてもらいましょうか!!


「別に……大したことじゃなかったんすよ」さっきの恫喝が効いたのか、彼はこちらと目を合わせようとせず、申し訳なさそうに言葉を紡ぐ。

「ボクにはあの教室に居場所が無くて。ずーっと寝てるか本読んでるしかなくて。そうしたら、あの取り巻きが声を掛けてきてくれて」


 あ。その後に続く展開が読めて来た。「それで話しているうちにあれよあれよと乗せられてーー」

「気が付いたら、度胸試しで窓際に」

「なぁる・ほど」


 ホント、中学生って奴はコドモだなあ。後先考えず自他に無茶させて。その時の行動がトラウマになって、後々まで引きずることなんか知りもしないでさ。

 けど、彼にはそれを笑い合う仲間が居なくて。無知なまま自分の殻に籠もっていることしか出来なくて。

 そうなると、怒って諭すのは逆効果か。思い悩む少年君に喝を入れるの……ならば!


「トール君。あたしの手を取って」

「へ」

「言葉通りの意味よ。ほら、ほらっ」

「いや。それはいいんだけど……。何するの?」


「決まってるでしょ」少年君があたしの手をぎゅっと掴んだのを、手触りと目視で再度確認。「『有酸素運動』。しっかり動いて、ストレス……解消っ!」

「え……?あ、えぇえええっ!?」

 彼の握った手を振って、まずは軽ぅく斜め跳び。あたしのチカラの余波を受け、トール君も二メートル程『うえ』へと浮き上がる。


「ナニコレ!? 何が、どーなってんの!?」

「こんなの、まだまだ序の口よ」有酸素運動って言ったでしょ。人力エレベーターは続くよ、どこまでも。

 あたしがぴょんと弾む度に、二メートルが四に、四が六に・八にと距離を増す。手近なパイプを掴んでよじ登り、そこから跳んで更に上昇。

 これぞ、チカラを熟知した馬鹿親ちちから授かった秘奥義。跳んだ先から飛距離を伸ばし、『そら』を飛ぶ掟破りの大技さっ。

 けどまあ、オンナのあたしじゃ、疲れが溜まって、そうそう遠くにゃ行けないけれど……。


「おっ、おっあっおぉおおおお! ナンデ!? なんで、上ェェェえええええっ!?」

 それにつけても少年君のこの表情かおよ。落ちる時は真っ赤な顔でいきり立ってたってのに、上がるとなると青褪めてぎゃあぎゃあ喚くんだもの。


「お、おおお、おねーさん……。これ。どこまで行くのぉおおお」

「慌てなさんな。もう間もなく……なんだって」

 うっとおしかった曇天の雲がもう目の前。下を見ればまさしくヒトの波がゴミのよう。額や背から汗を噴き出し、吹き荒ぶ気流の波を跳び超えて、はい、ご到着っ。



「おぉ、わぁ……」



 へへーん、どうだ。美しさのあまり言葉も出まい。雲海を抜けた先の陽の光なんて、そうそう拝めるものじゃあないからねぇー。

 鬱屈とする下の曇り空も、ここまで登れば関係なし。遮るものなき陽光が、白い雲をピンク色に染め上げる。

 これが噂に聞く桃源郷か。手で掬って味をみようとするものの、何も掴めず空を切る。


「すごい! すごいよ!! こんなの初めて! ね、ね。もしかしておねーさんってば、"メリー・ポピンズ"か何か!?」

「めりー……何?」聞き覚えのない単語だ。褒められてるんだろーけど、どう返すべきか、わからない。


「知らないの? 世界中で有名な魔法使いのベビーシッターだよ?! 傘に乗って空飛んで、魔法のチカラで街にハチャメチャを巻き起こすの!」

「と、言われましてもー」

 あたしゃ魔法も使えないし、厄介事は御免だよ。何が元で、馬鹿親ちちが此処を嗅ぎつけて来るか、解ったもんじゃあないからね。



「けどまあ、こういう景色も……悪くないか」

「え……?」

「『ありがと』、って事」

 曇天のせいでキモチが沈んでたのはあたしも同じだ。風守の血を絶やすなと十七のこのトシにいきなり見合い話を持って来て。こっちの言うことなんか何一つ聞かなくってさ。


 こんな伝統願い下げだと叫んで家を飛び出し、電車を乗り継ぎ、流れ流れてこの街に。気分はサイアク。お先真っ暗。未成年の無意味な抵抗。現実に打ちのめされようとしてたのは、あたしだって同じだったんだ。


「トール君のキモチ、何となく解かるよ」慰めとか気休めとかじゃなく、自分自身に言い聞かせるように。「何処にも居場所が無くて、滅茶苦茶やらかすの。若いコなら当たり前じゃないかな」

「若いって。おねーさんだって十分……」

「でもね」共感はするけど、許すとは言ってない。「ヒトは打ち上げ花火じゃないんだよ。気を引くったって、自分が死んでちゃ元も子もないじゃない」


「それは」返せなくて言葉に詰まった。となると、中二男子の次なる一手は――。

「お。おねーさんには関係無いだろ。ボクはボクだ。ヒトの人生にいちいち口出ししないでよ」

 言いながら、顔をしかめてうつむき加減。口が滑って「しまった」と思っているでしょ。救けてもらった人間が言うことじゃないってさ。

 ま。あたしだって目くじら立てて怒るほどじゃないですし。素直に引き下がってあげますか。


「リョーカイ、了解。深入りはしないでおくよ」でもま、こういう子にこそ「息抜き」が必要だものね。切ろうとした会話を「でもね」と継いで、もう一言だけ。


「どうしようもなく辛くなったら、上を向いて空をご覧。もしそこにあたしが居たならば、また『ここ』まで連れてってあげるからさ」


「ホントに……?」頑なだったその瞳が、あたしの顔を見、潤んで揺れる。

「ほんとのホント。さ、休憩時間はもう終わり。ここから下って、帰るわよー」


 あたしの作った、透明な滑り台でね。

 この後、少年君が離さないでよとあたしの袖を掴み、声が涸れるほど泣き叫んだのは、言うまでもない。

 ……あたしって、セーカク悪いのかなあ。


※ ※ ※



「申し訳ございませんお客様。只今お部屋は総て、満席となっておりまして……」

「そこを……そこ、なんとかッ」

 頭を下げて頼んでみるも、向こうだって申し訳ありませんの一点張り。

 これでもう十五軒目だ。平日の、しかも身一つの宿泊が、なんでご予約なんかに敗けなきゃならない!?


 一応、候補がないわけじゃないよ。未だ陽が高いのに、壁の奥から不気味な嬌声が聴こえる古城風の建物。

 あれが何を意味するか。流石のあたしにもすぐに分かった。このご時世、自分一人であそこを宿にするのは勇気がいるし、世間体ってものがある。出来ることなら使わずに済ませたい。


 でも十五軒。十五も探してどこからもNOを叩き付けられたんだよ。これ以上粘っても結果は同じ……。

 くそぉ、あの時カバンに寝袋くらい突っ込んでおけばよかったかな。掛け布すらなく、夜中に知らない街で野ざらしになるのは御免被る。


 向こう(ラブホ)か、身一つの野宿か。家出早々厳しい二者択一を迫られたもんだよ。あぁ。どうしよ、どうしよ、どうしょう……。



「おねーさん? なんで、こんなとこに?」

「む」

 答えを出せず悩んでいるところに、さっきのトール君があたしを呼んで駆けて来た。学校帰りか、二年経っても汚れない手提げ鞄を左右に振っている。


「あ、ああ〜……」それはね、と言いかけて咄嗟に口ごもる。今の今まで不遜にもヒトの道を説いて来た人間が、宿無しで困っているんです、なんてカッコ悪いにも程がある。

「もしかして、泊まるとこがなくて……困ってる?」

 おのれ少年、エスパーか。言い訳を考える間もなく飛び出した正解に、あたしはしゅんとして首を縦に振る他なかった。



 そんなあたしを哀れと思ったんだろうか。トール君は俯いてうぅんと唸り、おずおずと口を開く。

「良かったらさ、うちに泊まってかない?」

「え?」

「行くアテが無くて、ヘンなとこに泊まるのも無理っていうなら……」


 幼いころに馬鹿親ははが言った。善行も悪辣さも、最後は自分に跳ね返ってくるんだと。そんなのただの言い伝え。あるわけないって思っていたのに。

 捨てる神あれば、拾う神あり。昔のヒトの言うことにゃ、ちゃんと意味があったのね。


 ヒトの出逢いは合縁奇縁あいえんきえん。あたしが痛めたこの背中も、無駄なんかじゃなかったわけだ。空を覆う曇天の合間から光が漏れて、灰色のビル街を美しく照らしてく。ああ。なんて気持ちの良い光景だろう。

 空を突くほど高いビルに、そこから視えるあの風景。うん、この街、気に行った。


「是非……。ぜひ、ゼヒ! お願いします!!」


 風守綾乃。姓と愚痴り体質は父から、名前と髪は母から。「空中歩行」の能力は先代から。

 風の向くまま気の向く儘。あしたは明日の風が吹く。

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